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2018年09月07日23:58

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考えるチカラ3

《考えるチカラ》

人の能力はものさしで測る事は不可能かもしれないが、考え方そのものにはそれまで体感した概念というモノが備わっている場合が多い。
誰もが様々な時間を歩んできた結果に今現在が在ると云う事は紛れもない事実であり、全ては過去から続く時間の経過とその場に居合わせた自分自身の考えと、答えと、結果の連鎖が成長という言葉を借りた今現在の自分という名の個体となっているワケだ。

別に真面目に生きていなかったにしても、個人が持つ視野、そして持っていた視野というモノがあり、その都度に何かを考え、答えられた人物が社会人になった今、簡単には『普通』と表現される存在に至る。

それでも、同じ時間を歩みながらも成長できなかった人物も確かに存在しており、そんな人物こそが少し前に紹介したおサルさんA〜Eとなる。

暫くの間、密かにその5人を観察していたのだが、とある共通点が幾つか浮上したので紹介する。

1:『1人でいる時の表情が無い』
なんだろう、誰でも特にする事が無くとも何かしら考えを持つもので、その時々に合わせた表情は持ち合わせるものである。当然、1人で居る時であっても『暑い』とか『寒い』と思えばそれに見合った表情を自然と出すものだが、彼らにはそれが無い。爬虫類ではないが、本当に表情が変わらない。それこそ5分経っても。10分経っても…。

2:『声を掛けると硬直する』
会話には内容によるトーンというモノがある。例えば明るい声で呼び止めれば対象は『何か嬉しそう』と感じ取り返事の声も明るくなり、反対に暗い声で呼び止めれば対象は『何か問題でもあったのかな?』と、やや警戒した返事になるものだ。
しかし、この五人の場合は返事をしない。目を合わせて直立不動となり、次のアクションを待っているような感じではあるが、それすらも怪しさを感じてやまない無表情になってしまう。
正直、物音に気付いてこちらを振り向いた猫の方が遥かに表情豊かである。

3:『嘘という認識は無く、全てがその場凌ぎ』
彼らに何かしらの確認を取ると、全てが望んだ結果となる返事を必ずくれる。
しかし、大袈裟ではなくその全てはその場凌ぎのカラ返事だという事が分かる。
例えば、担当区域の掃除を促した場合、彼らは快くYESの返事をくれる。
時間を開け、掃除は出来たかと確認を取ると、やはりYESと答える。
でも、こちらも見ているワケで、そういった行動が見取れなかったからこそ敢えて聞いているのだ。
そこで意地悪をする。『じゃあ、確認してくる』と。
すると、相手は何の抵抗も示さずにYESと答える。
そう言われたので確認に行くと、掃除された痕跡はまったくない。ゴミの位置、数、量、形…、何を見ても、記憶の中の数時間前と変わらず、下手すると新たなゴミが増えていたりもする。
そんなワケで、意地悪な怒り方をしてみる。『本当にちゃんとやったの?』と。本題には触れない。
すると悪びれた様子も無く『YES』と返してくる。そこで、追加する言葉は『何をしたの?』
すると、彼らは答えられない。
彼らは全てに対してウソをつく事は無い。しかし、ほとんど全てに対して理解しようともしない。
だから、何を伝えてもその場凌ぎで『YES』と答えるのだ。
しかし、言葉もその場凌ぎなら聞いている素振りさえもその場凌ぎであり、結局は何も理解しておらず、強いては聞き直す事も皆無である。当然だ、何も聞いていないのだ。理解に苦しむ事も、聞き忘れる事もないのだ。『何も聞いていない』のだから…。
そして最終的に怒られると、『俺、何かした?』という表情になる。当然だろう。何を促しても脳裏に入る言葉が無く、全てが無かった事になっているのだから、初めから何事も無かった筈なのに急に怒られたという錯覚に陥るのはごく自然だ。
強いては記憶力の問題か。いや、それ以前に理解力の問題か?

4:『猿真似で時間を潰す』
彼らは脳の一部を人間社会に毒された状態の本能で生きている。
誰でも仕事なんかしたくない。でも、それぞれの生活があるため、生きる術として仕事に取り組むのが本音だろう。
彼らは仕事をしていながらその根本的理由を理解していない。『従事している』というよりは『その場に居る』というのが正しい表現であり、全てが猿真似でしかない。
猿真似とはいってもなかなか精密であり、時間に沿った取り組み方は一応知っているため、一見するとその場その場の対処の仕方を知ってはいる。
…が、そこが非常に厄介で、物事を理解していないのだから全てが中途半端な結果となり、その後に余計な手間暇をかけざるを得ない人物が発生してしまう。おサルさんが手掛けた作業の数だけ人数が必要となるためたまったものではない。
自らが行った作業に対し、その後、他の誰かが手を加えている事を知ると、次に起こされる行動が『叱られる』という事は理解しているようで、ひっそりと身を隠したりする所は非常に正直だ。個人的にそこで続けて欲しいのが『どうして叱られるのかを考える』といった行為なのだが、そこまで思考が連携するならば、そもそもおサルさん扱いなんて俺もしていないだろう。
彼らの行動にはいちいち不備がある。それを知らせる為に人によっては『叱る』といった行為に及ぶのだが、そこを不思議に思わないからこそ次なる発展に繋がらないと俺個人は考える。

5:『言葉知らず』
おサルさんたちに共通する性格のようなものは数多いが、際立つのが『笑うタイミング』だろう。
こちらが何かを説明していると、急に声を上げて笑う時がある。初めは『どうしてこのタイミングで笑う?』と不思議に思ったのだが、しっかり観察すると、その理由が判断できた。
彼らにとって『難しい言葉』を聞かせると、一時的にショートするらしく、その時に笑う事が非常に多い。というか、尋常じゃなく多い。
俺は以前の会社でスチュワーデス育成学校の教員を招き入れ、自分を含めた社内従業員に言葉遣いのいろはを教育していただき、その中で最も収穫あった教えが次の通りだ。

『中学生レベルで話をする』
『中学生レベルの言葉を常に使用する』

この2つ。これはすごく驚いた。と、同時にナルホドと思った。
法律や裁判の説明の難しさは普段じゃ使用されない言葉の列挙にあり、言い換えれば言葉自慢だ。これじゃその道を極めようとした人物にしか話は伝わらない。
万人に通用する言葉であり、失礼に相当しない言葉遣いとはどういったものか?
答えを聞けば簡単である。
義務教育としての最終段階の『中学生』の言葉遣いこそが人生の最上級の言葉遣いなのだ。
相当の生活環境下に身を置いた人物は別としても、ほとんどの人物相手にはこの考えは通用するだろう。何と言っても『義務教育』というカテゴリの話なのだ。そこを通過しない人物はそうそうに居ない。
という事で、以後、俺は人との会話を中学生レベル…とまではなかなかいかないようだが、それでも使用する言葉の水準を下げて接してきたわけだが、心なしかこれまでの難しい会話に相手の笑顔が増えた実感は確かに持てた。と同時に、重要な相談事が舞い込むようにもなっていた。
もちろん、今回のおサルさんたちにも同じように接している。…が、どうにもショートが…。
いちいちショートさせた言葉なんて覚えていないが、例えばこんな流れだ。
『弊社』→ショート
『当社』→ショート
『うちの会社』→ショート
『この会社』→理解!(人によってはショート…)
『みんなで働いているココ!』→ハナマル

ちなみにスチュワーデス育成学校の教員によると、『当社』という言葉が中学生が理解できるレベルという設定らしい。…まあ、そうなるだろう。
でも、おサルさんたちに対しては更に2段階設定を落とす事が必要らしく、最悪は3段階…。
『中学レベル』→『小学レベル』→『保育レベル』→『…………??』
あの…、教育の場が無くなってしまったんですけど…。

『生まれる所からやり直せ』という過剰表現を何度か耳にした事があるが、まさかそんな表現に直面するとは…。

話を戻し、彼らはとにかくショートする。そして笑う。
それだけ知らない言葉が多いという裏返しなのだが、それにしても知らない言葉だらけで困る。
最近、説明に困難を極めた実例。

『おサルEさん、A-25-22の【麦とホップ350ml】をEの【邪魔にならない所】に【変更しておいて】。…あ、あと【リフト】の【水】が切れているみたいだから、【様子見て】【入れておいて】ね』

まあ、【○○】と、この中に入る言葉に対して追加説明が必要だったわけだが、…疲れた。
これでも優しく伝えたんだけどね。
詳細:
【麦とホップ350ml】
移動すべき商品名。これを理解出来ないと話が始まらない。商品棚まで移動し、『コレ』と指差し確認実行。
なお、この製品の発売日は知らないが、数回のデザイン変更を続ける人気アイテムの模様。
【邪魔にならない所】
E棚の文字通り邪魔にならない場所。ちなみにおサルEさんの担当場所は『E』。『どこに置けばいい?』という質問はアナタ以外の誰かが口にする質問だと思う。
【変更しておいて】
場所を移動するにはモノだけ移動しても仕方がない。社内の言葉では『アドレス』というモノがあり、商品位置の移動を『アドレス変更』と表現するワケだが、20年以上も従事する人材が知らないで済まされる場面ではないと思うのだが…。
【リフト】
いわゆるフォークリフトの総称であり、その略称。現在の職場には『カウンター』『リーチイン』『オーダーピッカー』『サイド』の4種が備わる。
そのうち、サルEが扱うリフトは主に『リーチイン』なのだが、この話題の中で搭乗していたリフトもまさにリーチイン。彼は『リーチイン式フォークリフト』という名前で覚えていないようで、『リーチ』と表現しないと毎回反応しないのだが、せめて大部分が表現する『フォーク』とか『リフト』という表現も覚えて欲しい。
【水】【入れといて】
対象のフォークリフトに使用する精製水。工業用精製水とかバッテリー液とか、メーカーによって表現も異なるが、簡単には蒸留水。バッテリー車両には欠かせない存在なのだが、『水』と表現して通用しなかった彼の場合、一体どう表現すれば良かったのだろう? ちなみに『精製水』『バッテリー液』と言っても『?』だったので、足でバッテリー部分を小突いて『ここの水、入れといて』と伝えた。
【様子見て】
昭和時代の名残のような会社の倉庫は非常に使い勝手が悪く、悪い路面、悪い視界、悪い順路を全速力で行き来しなければ仕事にならない。というか、それでも時間内に収まらないデタラメなシステムなので、狭い通路で精製水の補充なんてしようものなら『怒ってくれ!』と叫ぶような行為そのものであり、それ以前に重大な人身事故の発生にも繋がってしまう。…ていうか、公になっていないだけで軽いものならボコスカ起きている現実が…。
そんな理由で補充は全業務終了後の帰り間際になる事が多いが、そもそも『様子を見る事が出来ない相手』に対して言うべき言葉ではなかった。
まんまと忙しい中、通路を塞いでいたようで、随分と怒鳴られる声が奥の方から…。本能の生きる割に、死の恐怖めいた感情は見取れないんだよね。

おさらいではないが、もう一度、サルEに伝えた言葉。
『おサルEさん、A-25-22の【麦とホップ350ml】をEの【邪魔にならない所】に【変更しておいて】。…あ、あと【リフト】の【水】が切れているみたいだから、【様子見て】【入れておいて】ね』

ちなみに普通の人相手の場合の言い方はこんな感じ。

『○○さん。A-25の麦ホ、Eに持っていっちゃって。…あ、水切れてるよ』

意思疎通が叶えばこれで十分過ぎるワケで、水の補充に関しては言葉にしなくとも、指差しで伝わるものだ。実際、遠い位置からではそうしている訳だし。

そんな彼らの5人中3人は既婚者であり、子供も居る。そして1人は…言葉失礼だが、宇宙から来訪したような彼女付きだ。
そんな4組に対して密かに考える事は、一体、どういったコミュニケーションが展開されているかという所なのだが、話が逸れるのでやめとく。


《まとめ》

おサルさんたちには共通した部分がある。という事での今回の話だが、上記の全ては共通する部分の、それでも一部だ。
そんで、極めつけの共通点は、『何も考えて行動していない』というところか…。
何も考えていないのだから、毎回同じヘマをして怒られるのも頷けるのだが、どうして毎度毎度同じシチュエーションに見舞われながら、何も変化が現れないのかも不思議と言えば不思議である。
ただ、俺も言うからには『ちゃんと考えろ!』みたいな、その場凌ぎの言い方はしたくないので、言葉さえ理解できれば(不安はあるが)、サルでも分かる『サボるにも程があるぞ』を遠回しに理解してもらう事にしている。

『あなたは自分の会社までのルートを覚えるのに、一体何年かかるのだ?』と。

聞けば仕事とは無関係そうな内容に必ずみんなポカンとする。ひとまず聞く態勢を作り上げる行為なので、これはこれでいい。
つまり、内容はこうだ。

働く現場が存在しても、その所在地を知らなければ働きに来る事がまず出来ない。でも、全員がこうして苦労無く現場入りしているのだから、当然ながら自宅から現場までの道順をそれぞれが記憶し、理解している事になる。
答えは決まってこうだ。
サル:『いや、覚えているよ』
そこで意地悪な質問をする。
てぃ:『じゃあ、何年かかったの? 何千回、道を間違えたの?』
サル:『1〜2回で覚えたよ。道も間違えないよ』
そして更に質問。
てぃ:『どうしてそんなに少ない数で覚えられたの?』
サル:『……………(答えられない)』
…で、ここでやんわりと…。
てぃ:『覚える気があったから、少ない数で覚えられたんだよね?』
間髪いれずに仕事にすり替える。
てぃ:『じゃあなんで毎度毎度、通勤と同じような流れの仕事が覚えられなんだ? やる気がないからだろ? 覚える気がないからだろ? 違う?』
ここから先は、それぞれの人格や性格に合わせて話を進めるのだが、…まあ、多少は効果あるようだ。…普通の人の場合は。

しかしサルEばかりは手強く、こういった話そのものを理解していないようで変化がない。一夜寝ると忘れるとは彼の為にある言葉なのだが、進歩が本当に無い。

考える能力がないのであれば、俺は強引にでも考える癖を持たせているが、考えるという『機能』が無い場合がサルEなのだ。考えられる訳がない。
こういった場合の相手を標準とまではいかなくても、せめて流れを組ませる為にはどんな教え方をすればいいのか…けっこうな最大級の現在の悩みだ。

無知は罪か? それとも、無知に『知』を与える行為が無知なのか?
秩序の無い本来の自然界で言うなれば、サルEの行いは天から賜った才能そのものだろう。…でも、人間界では…。


《あとがき》

些細な出来事がきっかけで、サルEに対して本気で怒ってしまった。
遠くで笑い話に没頭する彼を呼ぶが、話に夢中で気付かなかったもので、こちらから近付く。
少し先に俺の存在に気付いた周囲がサルEに『(俺の所に)行けば?』と促しているが、早くもフリーズ状態の彼はニヤついた表情のまま硬直。俺は構わず彼の襟首を掴んでもと来た通路を戻り、問題の場所に連れてくる。
話の内容は至って単純。行っていた作業を途中まで進め、障害に気付いた彼が作業っを中断し、そのまま忘れて話に没頭していたのだ。多分そうなるだろうと30分ほど様子を見ていたが、やはりそうだった。
『これは何?』
から始まった質問に、当然、彼は答えられない。
ので、全部言い当ててみた。彼の気持ちを汲めば理解できる。
作業中に邪魔になった障害に気付いたため、どうしていいのかが分からずに障害が取り除かれるのを待つ意味で中断したのだ。
でも、その中断は賢明ではない。何故なら、そこに障害を持ち運んだ人物が彼自身であり、加えて言うならその障害となる商品の取り扱い担当もまた、彼自身なのだ。
そしてその事は2時間ほど前に彼に説明する同僚が居た事も、情報から知っていた話だ。
別に謝れとか、そういった話ではない。この中断行為の無意味さを知ってもらいたく、もう少し責任感を持ってもらいたくて呼びだしたのだが…、やっぱりフリーズしたままで微動だにしなくなってしまった。
まあ、いつもの結果かな? なんて内心で思ったわけだが、それとは別に昼の休憩が迫っていたので時間を知ろうとスマフォを取ろうとして、間違えてタバコのケースを取り出してしまった俺に、彼は言った。
『一緒にタバコ吸う?』
思わず自分のヘルメットを取り、彼の頭めがけて叩きつける行為に出掛けたが、どうにか踏みとどまって的を外して地面に叩きつけた。…まあ、思いっきり彼の右足に当たってしまったが…。
物音に気付いて棚から出てくる他の作業員や同僚、向こう側では総責任もこっちの姿に気付いているようだが、誰も近付く真似はしなかった。
俺は俺で大混乱で怒鳴る怒鳴る。もう何言ったか分かんないけど、とりあえずその日、以後のサルEは俺の方を見ようとしなかったようだ。
昼礼や帰り際には総責任やその上に呼び止められるかとも思っていたが、どうやら無かった事になったらしく…。

あ〜あ…、やっちまったよ。人生3回目だ。
慣れた同僚は『珍しいね』なんて笑ってくれるが、付き合い程度の皆さんが距離感を…。
まあ、知っていたんだけどね…。


それにしても、この話まとまんねぇなぁ。

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