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2018年09月07日05:40

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殉教できますか?

先日録画したこのドラマを昨日観た。

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綾瀬はるかちゃん主演の和題のドラマ「義母と娘のブルース」である。
病没した夫のひとつぶ種である娘と人生を歩む義母とかの娘の人生を描いた作品だ。
先日紙面にも取り上げられており原作はなんと4コマ漫画でありながら制作側の脚色で鑑賞に堪えうる作品に練り上げたら視聴率15%台をキープの人気ドラマに仕上がったということらしい。今回が第8話であるので当然ながら内容についていけずにいたが番組の雰囲気を掴むことはでき満足いった。主役の綾瀬はるかちゃんがとても凛々しくあり好感がもてた。

彼女は制作側の要求に忠実に対応しその思いを具現化できる優れた女優であろうことがまたも想像できた。今回のこのドラマもおそらく彼女しか務まらなかった気がする。番組はいよいよ大団円だそうだ。最初から観ておけばよかったなあ(T_T)。

もう一か月以上前の録画になるが大事にとっておいたその番組を先刻観終えた。
NHKBS1の「BS世界のドキュメント」から今回観たのが「ダグマ 〜自爆テロへのボタン」という作品である。2016年ノルウェー制作のもので翌年モンテカルロテレビ祭ほか多数の賞を受賞した作品である。

内容はというとシリア内戦の反政府軍のひとつであるナスラ戦線の内部にカメラが入り、自爆テロ志願者の信念や迷いや葛藤に密着したものでありたいへん血なまぐさくも生々しいドキュメントであった。
僕はイスラム原理主義について無勉強であるが欧米含んだ世界的宗教のアレとはかなり趣が違うものであるくらいの認識はある。
てっきり輪廻転生を信じるものかと思いきや天国の存在を疑わずアラーの神に従えば天国での幸せを保障されるというもののようだ。

そのためか現世に未練のない連中が自爆するといったところか。これ基本は相手憎しの行動原理であるが建前はアラーの御心に従うというものが大原則のようである。

取材を受けた自爆テロ志願者の若者たちであるがてっきり皆がみな狂犬のような狂信者かと思っていたらきちんと取材に真摯に紳士的に応えるどこにでもいそうな人の良い連中であった。ああこういう人達が結局宗教に妄信するとあんなことしちまうんだなあと暗澹たる気分にさせられた。

ダグマというのはあちらの言葉でボタンを意味するそうでつまりは爆弾を大量に積載した武装改造車両に装備された起爆ボタンを意味するものだ。このボタンすなわちダグマを押し殉教者となることで彼らは昇天し天国での栄華を極められるということらしい。なんだか冥界で72人の妻をめとることができるとか言っていた。

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彼らの行動原理としては政府軍の民間人への無差別攻撃による大量殺りくへの怒りが主であった。そのための報復が彼らを動かしているのである。そしてそれが彼らの正義ということだ。
もういままで僕はこの日記に幾度も書いてきたがまた書く。かつて手塚治虫先生はブラックジャックに『正義などこの世に存在しない』と言わせ、またアンパンマンの親であるやなせたかし先生は自身が大戦中に身をおいた関東軍がそれまで義勇軍であったのに敗戦の翌日から賊軍扱いされたのを憂い、『正義は逆転する』とおっしゃっていたものだった。

そう。正義なんてものはこの世にないんである。あるのは自分の都合による勝手な営為だけだ。それはこのシリアの内戦でもそうであろうしパレスチナもそうだしイエメンだかの内紛もそうだ。戦争している連中は敵も味方もみな『正義はわがもの』と謳っているものの正義なんてものはハナからないのである。

話を番組に戻そう。自爆テロ志願者のひとりでバジールという名の若い男性がいたが彼は
殉教を当初望んでいながらも子孫が欲しくなり結婚妻帯し妻が懐妊したと知るや最初の殉教への信念がゆらぎ苦しんでいたのであった。ひと事であるが彼をたいへん愚かに思いつつもちょっと気の毒にも思えたものだった。

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家族残して死にたくないもんね。それこそ宗教を越えた世界共通の真理ではあるまいか。生きてこその宗教のはずなのに死んで得られる幸福なんてどうかしているとしか僕には思えない。
身内の話になるが義弟夫婦はあの池田大作先生の○○学会に入信しており幸せそうに暮らしている。おそらくかの教えが彼らに笑顔を授けているのであろうからしてそれでいいと思う。ただ僕には宗教がないというだけの話だ。自身が幸せでありその幸せ感が他者に伝播する。宗教はいや他のことでもそうあるべきだと思う。

なのでこの自爆テロ志願者の番組を観終えて結果彼ら志願者への感情移入は僕にはちと無理であった。人種というのではなく、しょせん『土台』が違うのだ。なのでこの話はここまで。ただ番組としてはノルウェーのスタッフが危険を顧みず生の声を取材できたことに感心し、敬意を払いたいと思った。

昨日炊きました。

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栗ごはんだ。栗つぶ剥くと毎度指先が痛むがその代償を払ってでもやはりひと秋で二度は炊いて食べたい。昨日は初めてもち米100%で炊いたらもっちりしてたいへん美味しかった。今朝作った家内のお弁当も栗ごはんにしました。そして今夜も栗ごはん。昨日はさんま焼いたけど今日は赤魚の粕漬けを焼いて食べるのだ。栗ごはんにお魚。秋の食卓だ。
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