「瓦が飛んだ」
「壁が崩れた」
「波板が飛んだ」
先日の強烈な台風直撃で起こった建物への被害。
当然ながら、工務店やってるウチには問い合わせが殺到。
昨日今日で100件を超えました。
「順次回っておりますので」
「すみません。予定が立てられない状態なんです」
電話ではそれぞれの被害の程度はわからない。
現地に行って初めて応急対処にかかる時間を把握する。
予定なんか立てようがない。
「われ先に」とクソしつこいくらい電話入れてきて、
あまりのしつこさにこっちが泣いて予定崩して行ってみれば、
蚊の毛先ほどの被害しかなく、
「こんなんに昨日時間割いたんやったら、今日来てるとこの方が何万倍も甚大やないか」
と憤ってみたり。
結局、
だれもが「被害甚大」で、
だれもが「次の雨までに」で、
だれもが「応急だけでも」で、
けれど、
100件のうち、こちらが職人総動員して、
暗くて作業できなくなるまでフラフラになって応急処置だけに徹してまわっても、
せいぜい1日に10件くらいが作業の限界で、
その間にも「まだか」「なんとかならんか」と電話は鳴り響いて。
今の時間までかかって次の日に回る順番を決めても、
「圧力かけたもん勝ち」とばかりに
クソしつこく電話かけて来たところを強引にねじ込まれて。
いい加減腹立ってきますよそりゃ。
全員休む間もなくフラフラになりながら必死に回ってるのに、
まるで
「お前らがどうなろうと知ったことか!いいから作業せえやグズが!」
と言われてるようなこの感覚。
結局、今なんか、俺らをあざ笑うかのようにバカデカイ雨降るし。。。
これで明日、また電話で
「あれだけ言ってたのに来ないから雨漏りした!」
とか言われた日にゃあ、おれたちゃ何のためにフラフラになってんだ?・・・て思うわ。
よくTVで自衛隊とか救助隊とかに
「自衛隊は何やってんだ!」とか
「救助の手が遅い!」とか
「お前らが休んでる間にも・・・」とか平気でいえるヤツいるけど、
言われてる側の人たちへ。
いたいほどわかるよ。
くやしいんだよ。
困ってる人に「順番」をつけなくちゃならないことが。
「理不尽な圧力」に負けることが。
「一日の活動時間」に限界があることが。
でもさ、
もうこれ以上、こっちの身体ももたないんだよ。
北海道で救出作業にあたっておられる方々。
いたいほどわかります。
わかりますから。
お願いだから
雨やんで。
お願い。
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