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2018年08月20日21:28

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金足農業VS大阪桐蔭

巷でも話題持ちきりの金足農業

こと東北人で野球をしていた自分にとっては思いもひとしお。

この金足農業の決勝進出については色々考えさせられる。

近年、高校野球において野球留学は当たり前のことになっており、ひどい(と言っては語弊があるかもしれないが)ところになるとベンチ入り全員が県外人なんていうチームもある。

名前を出してしまうが今回甲子園に出ているチームでいえば島根の益田東は島根県人は0人。ベンチ入り18のうち15人が大阪出身である。

個人的な意見を言えば、そのことについて悪いとは思わない。やっている選手たちはどこに行こうと必死だ。一生懸命にやって勝つことに変わりはない。

ちなみにたとえその県の代表にその県の者がいなかったとしても、その県から他県に流れて甲子園に出ている選手がいるなんていうことも多々ある。我が福島県も、12年連続で聖光学院が甲子園に出場していることで有名になってしまったが、その聖光学院も他県人が多い。が、聖光学院は他の県の強豪私立と違ってスカウト活動はしていない。単に福島の聖光学院にいくと甲子園が一番近いということで集まってきているだけだと思う。

そんな高校が県にあるにも関わらず、県内の有力選手は聖光学院より他県の有力校に行ってしまうことも多々ある。今年も光星学院のキャプテン、明秀日立のキャプテンだかエースだか?仙台育英の4番(この子は実は仕事の関係で知り合いだったりする)、横浜の2年の控え投手など色々なところに散っている。

が、しかし今年の島根に限って言えば甲子園出場者は皆無。これはなかなか寂しいことではある。

そして近年、高校野球で変わってきていることがスモールベースボールからの脱却。

つまり守備力を高めたうえで、バント、盗塁などの小技を絡めて得点して接戦をものにするような野球からの脱却である。

今年の甲子園出場チームでも常葉大菊川なんかはノーサイン野球。ほぼバント無し。バントで有名だった愛工大名電もバントから脱却して強打のチームに仕上げてきた。

確かに夏の甲子園は強打のチームが勝ちあがることが多い。そして本当に強打者が揃うチームなら失敗するリスクと、送ってからタイムリーが出ない確率、その他もろもろ考えるとバントをしなくてもいいかもしれないというのは否定できないし納得できる部分もある。

そしてこの金足農業。過疎化という意味では島根と同等の秋田。近年甲子園でも上位に進出することが多い東北地域でも秋田だけ初戦で負けてしまったりということも多い。この東北地区で強くなってきた代表格が光星学院、青森山田、盛岡大付属、聖光学院、仙台育英、花巻東あたりである。

仙台育英は結構宮城中心で作ってくるし、花巻もまあまあ地元中心。聖光学院も去年なんかはスタメン全員福島で善戦してはいる。が、今回の金足農業はベンチ入り全員が秋田人だ。

金足は野球のスタイルもワンアウト1塁でも送りバントをしてくるようなチーム。ノーアウト1塁なら3番でも迷わず送ってくる。さらに送りバントをほぼ1球でミスらずに決めてくる。

これだけスタイルが変わってきた中でなかなか渋い野球を展開。そしてしっかり結果を残してきている。そもそもが突出した打者がいないから余計にそーいうスタイルがあっているのだと思う。

選手個々も自分の役割をしっかりわかっている。本当に好感の持てるチームであり、自分より年配の方々にとっては古豪である金足農業の快進撃はまた違った感動を覚えているのではないだろうか。

野球留学、強打の野球が普遍化してきている高校野球に一石を投じるような金足農業野球から目が離せない。

東北地区だけが甲子園で優勝経験がない。一番最近は仙台育英が決勝で東海大相模に敗れているが、その前は光星学院が、夏、春、夏と日大三、大阪桐蔭、大阪桐蔭に敗れて涙を飲んだ。その時の光星学院はほとんどが大阪出身の選手だった。

今回その日大三を倒して決勝で大阪桐蔭に相対する金足農業。純粋の秋田チーム。

甲子園第一回大会で秋田県の秋田中学が決勝で敗れて以来の103年ぶりの秋田のチームが甲子園100回記念大会で決勝進出。この103年間東北のチームは10度?(詳しく調べていないw)
決勝で苦杯をなめた。第一回以来の決勝進出がこの100回記念大会というのも何か因縁じみているし、準決勝で始球式をつとめた桑田氏が34年前に同じ準決勝で自身のホームランで逆転で下した相手が金足農業というのもかなり因縁じみている。金足農業自体はその34年前以来のベスト4だし、その勢いのまま決勝の舞台。

一方大阪桐蔭。こちらは誰もが知るスター軍団。プロ注目の選手が多数いる。甲子園優勝だけが目標のようなチームだ。

こちらはこちらで史上初の2回目の春夏連覇という記録がかかっている。

そして、去年はくしくも東北の仙台育英に接戦の末物議をかもしたプレーもあるなか敗退している。その悔しい思いをした時のエース柿木が今回もエース。敗因になったベース踏み外しのファーストだった中川が今チームのキャプテン。こちらはこちらで思いはひとしおだろう。

金足がベスト4で負けたPLも大阪のチーム。さまざまな思い、因縁がうごめき記録がかかった100回記念大会。ドラマとしてみればこれ以上ない2チームの対戦となった。

客観的な目で見れば、柿木、根尾、横川と3人の投手で闘ってきた大阪桐蔭が断然有利。打線も抜け目ない。ただ、吉田一人とはいえ精神的なタフさとクレバーさで言えば本当にこの投手はすばらしい。力を入れる部分もわかっている。

問題は野手。お世辞にも守備力が高いとはいえない。ここまでもかなり吉田の足を引っ張るようなミスをしている。

が、そのミスがさらに吉田のギアをアップさせているような部分もあるので、これがチーム力といえばそういうことなのだろう。

実際吉田のスタミナがつきて大差になる可能性も若干ある。が、ひいき目に見てなんとかここで東北の悲願を純東北人のみのチームである金足農業に達成してほしい。

両校、悔いのない良い決勝戦を期待する






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