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2018年08月18日22:36

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40年前から進歩なし

 1974年の銚子商のエースが連投で肘を壊してから44年以上経っているのに、未だに改善をしようとしない。本来ならば、高野連が連投禁止とか球数制限をすれば済むはずのに、リーダーシップを発揮しようとしない。選手の健康よりも興行優先。選手が潰れることで生計を立てている人達が多いので、抜本的な改革ができない。サッカー協会とは違いますね。


■なぜ高校野球部は才能ある選手を潰してしまうのか?
(Business Journal - 08月17日 23:52)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=175&from=diary&id=5249191

 熱い戦いが、今年も阪神甲子園球場で繰り広げられている。


「夏の甲子園」こと全国高等学校野球選手権大会は100回目ということで、かつてのスター選手たちによる「レジェンド始球式」が毎日行われている。そのメンバーは、プロでも活躍した松井秀喜や桑田真澄をはじめ、「バンビ」と呼ばれた坂本佳一など、高校時代に甲子園を沸かせた元選手たちだ。その顔ぶれを見るだけでも、甲子園がどれだけ多くの逸材を輩出してきたかがわかるだろう。


 また、福山雅治がNHK高校野球中継テーマソング『甲子園』を書き下ろしたということもあり、さまざまな面で話題を集めている。


●「甲子園が暑いのは当たり前」


 今年、特に注目を集めているのは「酷暑」の影響だ。今大会の地方予選は、西日本を中心に日本各地で記録を更新する高温が続く異常気象のなかで行われていた。熊本、埼玉、愛知などでは、応援に来ていた高校生が集団で熱中症になったり選手が体調を崩したりすることもあった。京都大会準々決勝では、京都府高等学校野球連盟が選手や審判の健康に配慮し、第3試合の開始時間を13時半から16時に、第4試合の開始時間を16時から18時半にそれぞれ変更する措置を取った。


 予選の時点で、酷暑による健康リスクは危惧されていたのである。そもそも真夏の甲子園は特に暑く、例年、グラウンド上の体感温度は40℃を超すともいわれる。繊維の技術革新により、身につけるだけで体温が下がる冷感インナーなども開発されてはいるが、プレーする高校生たちは生身の人間であり、ましてや10代だ。


 大会本部によると、開幕から9日間(8月5〜13日)で熱中症や日射病の疑いがあるとして甲子園の救護室で手当てを受けた選手や観客らは計247人だった。球場に近い鳴尾支所で観測している最高気温は、14日までに30℃を下回ったことはない。


 日本高等学校野球連盟は、熱中症対策として大会本部などの判断で試合中に給水や休憩の時間を設けるほか、アルプス席にはミスト散水機を用意した。しかし、あとは各校の判断に任せるという。実際に判断を下すのは、現場では監督だろう。甲子園出場経験のある高校の野球部顧問は言う。


「勝つことが至上命令です。甲子園が暑いのは当たり前。そんなのわかっていますよ。だから、日頃から暑さに慣れておくことが必要なんです。うちでは時間を決めて給水はしていますが、個人的には水分は必要最小限に抑えたいです」


「その科学的根拠は?」との問いに、こう答えた。


「経験です。私の高校時代はこんなに暑くなかったともいわれますが、炎天下は炎天下。1日のうち昼飯のときしか水分は取りませんでしたが、それでも大丈夫でしたよ」


「経験」で、この酷暑を乗り切れというのだ。ちなみに、この顧問は42歳である。


「私は、2時間に一度は休憩を取らせています。そのときは強制的に給水をさせて、それ以外でも自分の判断でどんどん水分を取ったり休んだりさせています」


 こう語るのは、自身も甲子園出場経験のある50代の野球部顧問だ。彼は、中学時代に練習中のチームメイトが熱中症で倒れたのを見ていたという。


「顔が真っ赤でフラフラしていたのですが、監督は『たるんでる』の一言。ほかの選手も『たるんでいる選手にかかわりたくない』と思っていました。そうしたら、倒れてしまって。しばらく保健室で休んで、親が迎えに来て帰りましたが……」


 その生徒は、その日の夜に緊急入院し、そのまま退部。野球も辞めてしまったという。


「センスのある選手だったと、今でも感じています。野球の楽しさと関係のないところで、せっかくの才能をつぶしてはいけない。また、『こんなことで体を壊すなんて間違っている』と感じたので、勉強しました。甲子園には出たいですが、たとえ出られなくても、野球が好きなままで卒業してくれるほうが私はうれしいですね」


 同じ顧問でも、正反対の考え方である。もし、「自分の子どもをどちらかに預けなければならない」となったら、どちらを選ぶだろうか。


●主催者側は「危険な現状」を認識すべき


 今年の酷暑については、気象庁も「命にかかわる暑さ」「災害という認識がある」といった表現で最大限の警告を発しており、不要な外出や運動を控えるように呼びかけている。そんな状況で高校野球を開催することに関しては、医師たちも警鐘を鳴らしている。医師専用のコミュニティサイトを運営するメドピアが3000人の医師に意見を聞いた結果、トップは「特別な熱中症対策等の条件付きで開催すべき」(1763人/58.8%)で、「開催すべきでない」(478人/15.9%)が3番目に多かったという。


 茨城西南医療センター病院附属八千代診療所の所長を務める加藤徹男医師は、「高校野球だけでなく、この夏に行われるイベント全般にいえる問題」と前置きした上で、こう続ける。


「『大会時期をずらす』『短時間で終了できるようなゲームルールに変更する』『甲子園のドーム化あるいはドーム球場への開催地変更』『ベンチ入りできるメンバーを現在の倍以上にし、かつひとりの選手が長時間プレーすることを禁じる』などが、現時点で思いつく対策です。いずれにしても、酷暑のなかで現行のスタイルで実施するのはかなり危険であるという認識を、主催者側が持つことが必要です」


 大切なのは、高校球児たちはまだ10代で将来がある存在だということだ。すべてを「根性」や「感動」といった言葉だけで乗り切るのは無理があり、ましてやなんらかの事故が起きてからでは遅い。それにもかかわらず、抜本的な対策を取るような動きは見えない。「今大会さえ乗り切れば、来年もなんとかなるだろう」ということか。


「報道されていないだけで、地方大会や練習の現場では熱中症で重症になってしまい後遺症に悩む元選手や、不幸にして亡くなってしまった若者もいるかもしれません。そういったケースを取り上げたり、関係者の方々の声を拾い上げたりすることができれば、少しは反応も違ってくるかなと思います」(加藤医師)


●ケガをしても保健室に行けない野球部員の事情


 ある高校の学校医は、校名や名前を明かさないことを条件に話す。


「ほかのスポーツでも同じようなものですが、特に野球部の生徒は調子が悪くても保健室に来ません。『あいつは弱い』『根性が足りない』と思われるのが怖いのだそうです。仲間にではなく、監督にです。『監督にそんな判断をされてしまったら、どんなにがんばってもレギュラーから外される』と思っています。事実、そうなんでしょう」


 そのためか、早期に治療していれば治ったはずの怪我を悪化させて、結果的に野球を辞めてしまうケースも多く見たという。


「そう言うと監督だけが悪いように聞こえるかもしれませんが、野球に熱心な親御さんも監督と同じようなメンタリティであることが多い。そのため、子どもたちは『痛い』『つらい』と弱音を吐く場所がないんです」


 高野連は高校野球を「教育の一環」と位置づけている。それならば、まだ成長途上の体を、そして心を、自分で守れるように指導することも必要ではないだろうか。そのための環境づくりは、どうなっているのだろうか。また、主催する朝日新聞社や中継を担当するNHKも、酷暑のなかで行われていることの異常性を高野連に訴えるのも役割のひとつではないか。


 今日も、熱戦を伝えるテレビの画面には、プレーする球児たちを取り囲むように「熱中症警報 不要不急の外出は避けてください」という警告が表示されている。
(文=石丸かずみ/ノンフィクションライター)
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