3月3日。天気曇り。
7時に目が覚める。朝食を食べつつニュースを見る。朝の行動がパターン化しているな。でもこれは狙っての事。俺は朝食を食べてしばらくしてからトイレに行きたくなる。トイレを済ませてからでないと外出するのは不安なのだ。
今日の目的はイギリス空軍博物館。地下鉄で行ける場所なので楽！のはず‥だった。
9時にホテルを出て地下鉄へ。しかし地下鉄工事中の為に乗り換えが面倒臭せえ！ロンドンでは土日の昼間に地下鉄の工事をすると知ってはいたけど、予想以上に多くの箇所で工事をしている。
この辺は日本と大きく考え方が違うな。日本では夜に点検工事をする。しかしその分、鉄道会社や保守する人達へ負担を強いる。夜勤させるという事はそれだけ人件費もかかるし。イギリスでは真逆の考え方だな。どっちが良いかは人それぞれ、国それぞれ。
空軍博物館はロンドン郊外のコリンデールという所にある。ロンドンの地下鉄は中心部がゾーン１と言われて運賃が高い。ゾーン６まで行くとかなり遠い場所になり運賃も安くなるという日本では馴染みの無いシステム。コリンデールはゾーン４にあたる駅で、まあ〜普通の観光客が行く駅ではない。ロンドン観光するならゾーン１で事足りる。東京で言えば八王子とかに行くような感覚かな？
コリンデール駅に10時過ぎに到着。この辺は高層の建て物は無くて、住宅街という感じ。雪は薄っすらと残っている。
テクテク歩いて空軍博物館へ向かう。途中警察署があったけど、大きくて近代的な建物。日本の警察署とは全然雰囲気が違うな。
１０時３０分頃に空軍博物館に到着。何やら社会見学のような子供たちの集団がいる。家族連れもいるので子供が多いな。と言っても博物館は広いのでそんなに人が多いという印象ではない。
屋外展示の飛行機は無いのだが、何故か船が2隻置いてある。何の案内板も無いので由来は分からん。
博物館の中に入るとそこは飛行機好きの天国。メインミュージアムには第2次大戦からつい最近まで飛んでいた機体が展示されている。
印象的なのはスピットファイアとメッサーシュミットBf１０９が並べて展示してあった所。第2次大戦の西部戦線のライバルが並べて展示されているのは感慨深い。
それとランカスター、B-１７といった爆撃機。こんなでかいのよく保存してるな。バルカンに至ってはピトー管が壁まで３０センチという状態で展示してある。どいつもでかすぎてカメラのファインダーに収まらん。
俺個人としてはフォッケウルフが見られたのが嬉しい。世間ではメッサーシュッミットの方が人気あるけど、俺はフォッケウルフが好きだ。あの独特のフォルムが堪らん。スツーカもあった。
最近の機体ではファントム�兇筌函璽諭璽匹覆匹�ある。
アトラクションとしてスピットファイアのコクピットに座れるというのがあったのだが、１０ポンドと結構なお値段。しかも2時間待ち！という訳で諦める。
乗り込む人の様子を見ていると女性の博物館員が丁寧にコクピット内の説明をしている。そりゃ時間かかるわ。英語が分からない俺が聞いてもあんまり意味はなさそうだな。しかし後になってやっぱり乗っておけばよかったと後悔。
もう一つのアトラクションはレッドアローズの飛行を３D（看板には４Dとあるけど意味不明）で体感できるものがあった。こちらは待ち時間無しなのでやってみる。同時に２０人くらいで楽しめるアトラクションなのだけど、俺と爺ちゃんとその孫達の5人しか客がいないので最前列で楽しむ。ど真ん中は子供たちに譲る大人な俺。
レッドアローズはイギリス空軍のアクロバットチームで使用機体はBeaホークという訓練機で結構古い。9機編成でカラースモークを使うので、ブルーインパルスより正直言えば見栄えが良いね。
３Dメガネと動く座席で楽しい！音がちとショボいのが唯一の欠点かな。
そんな感じで楽しんでいたけど、先日申し込んだツアーの返事がないので電話してみる。すると「状況が分からないので、分かり次第メールします」との事。どうやら俺が申し込んだサイトを経由して現地のツアー会社に申し込んでいる形らしい。
次に別館になっている第1次大戦のコーナーへ。
第1次大戦の前半の飛行機は木でフレームが作られていて、布張りだったりする。コクピットの計器も少ない。そんな今の時代では怖くて乗れんような飛行機で当時の人は空中戦をやっていたのかと思うと何とも言えない気分になる。もっとも現代でもアクロ用の飛行機には木製モノコックの機体はあるんだけどな。
展示を見ていくと１００年前の飛行機で現代の飛行機と基本的には変わらない作りになっているのが分かる。それと第1次大戦のわずか数年でただ飛ぶだけだった飛行機が戦闘用へと進化する過程も分かる。日本ではちょっと見られない内容だ。
外に出て建設中と思わしき館を覗いてみると、メチャクチャ大きな水上機が展示されているのが見えた。爆撃機並みのでかさ。何時このホールが開館されるのか知らないけれど、ここも見たかったなあ。
ショップではやっぱりチャーチルグッズを売っている。イギリス人は本当にチャーチルが好きだな。イラストポスターとかカッコイイので欲しかったけど、折り目をつけずに持って帰るのが困難なので諦める。第2次大戦の空軍レプリカジャケットも欲しかったけど、荷物になるのでこれも諦める。何か諦めてばっかりだな。
14時すぎに博物館を出る。
確か旧日本陸軍の5式戦と１００式司偵があるって聞いてたけど無かったなあ〜、今は公開してないんだな〜と思っていたのだが、後で調べたらウルバーハンプトンの方の博物館に展示してあると分かった。前半の旅で近くを通っているじゃねえか！ちくしょ〜！！俺の移動中に半径１０キロ以内に5式戦があったのかと思うとメチャクチャ悔しい。
ボービントンで戦車、ポーツマスで海軍ときて、ここで空軍を見て陸海空の歴史を制覇して見てき来たことになる。
第1次大戦が兵器の爆発的進化を促したのがよく分かる。日本ではあまり馴染みのない第一次世界大戦だけど、世界史において重要なターニングポイントとなるのが実感できた気がする。日本も第1次大戦に参加して戦勝国になっているのだけど、当時の物が日本には残っていないし詳しい書籍も俺は読んでいない。もう少し勉強した方がいいなと思った。
それと何度も書いてきたけど、本当にイギリス人は昔の物を大事に保管している。大英博物館が最も良い例だな。日本は高温多湿なので保存し難いというのも分かるけれど、根本的な考え方の差が大きいように思う。
帰りは乗り換えもスムーズに行えたので15時過ぎにはパディントンに戻ってきた。
時間もあるのでパブでティータイムと洒落込む。パブならビールが普通なんだろうけど、俺は酒は飲めんのでな。
でも酒を飲むのが基本のパブといえども色々な紅茶の種類を揃えてある辺りは流石イギリス。アールグレイを注文してついでにフィッシュ＆チップスも注文。
こんな昼間でもすでにビールをガンガン飲んでいる連中がいるのは日本と変わらんな。どうでもいいけどジョッキがでけえな。
紅茶はポットに入れて出されてきたので2杯飲めた。お得感がある。フィッシュ＆チップスはやっぱり大量のチップが出てきて、食べてて途中で飽きた。ケチャップやレモンをかけて味を変えつつ食べて凌ぐ。
結局腹がパンパンになったのでこの後夕食は食べなかった。
ノンビリお茶しているとツアー会社からメールが届く。翌日のツアーは開催するとの事。これで翌日の予定が決まった。
お茶の後で毎度お馴染みM&Sで買い物。アラブ系のレジのお姉さんはいつも居るなあ。お仕事お疲れ様です。
帰国も近いので紅茶とクッキーをお土産用に大量購入。レジでお姉さんが袋に詰めるのに困るくらい購入。
ガイドブックでは王室御用達の店とか紹介してあるけど、そういうのって今の時代ネットで買えるのであまり意味が無いと俺は思う。それよりはイギリス人が普段飲んで食べている物をお土産にした方が面白いと考えた。
M&Sは日本のイオンとか西友みたいなもんでオリジナルブランドで色々売っている。なので普通のイギリス人の味わっている物という事では最適だと思ったのだ。
クッキーは何度か買ったけど、日本のサクサクした感じではなくてシットリとした感じで面白い食感と味なのだ。まあサクサクしたのもあるのかもしれんけど、俺はそういうのには当たらなかった。
ホテルに戻って荷物整理。雨とかで濡れた時用に持って来ていたジャージを捨てる事にする。その他下着や変圧器も処分する事にして、何とかバックのスペースを確保してお土産を詰め込む。もう一回り大きなバックにすれば良かったなあと今になって後悔。
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