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2018年08月03日18:17

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ビジネスライク、その裏側で。

私の母親が末期癌で入院した頃。
最初に主治医の先生から娘である私が容態について詳しく説明されている時に静かに話す姿を見ての印象は【所詮は大勢の患者の中の一人が末期癌で手遅れってだけ、そんな感じだろうな】と思っていました。


回復の見込みの無い患者だからマニュアルに沿っての医療行為、それだけ。きっと先生は貧乏クジの患者の担当になったからナース任せにするんだろうと期待していませんでした。


しかし。
担当の先生は自分が夜勤の日は私の母親のベッドの横で椅子に座り一晩中過ごして…自分の休みの日には短い時間でも様子を見に来てくれたり…医師だからこそ、回復の見込みがない事を誰よりも知っている先生は一人の患者というだけでは無く、私の母親に慈しみと悲しみで接していた事を知りました。


夜勤明けで帰宅する先生は『また明日。おばちゃん、ありがとう。』と告げて病室から出る。
その背中に母親は『こちらこそありがとう。先生、苦しまないでいいのよ。おばちゃんが先生の苦しみを全部受け止めてあげるからね。家に帰ったらちゃんと寝てよ?』と、穏やか笑顔で返答していました。



母親には末期癌である事を告知していませんでした。
積極的な治療も効果の無い段階でした。
多分、母親は自らが癌であると【わかっていた】みたいですが、私に病気について尋ねたりしませんでした。先生と過ごす時間にも尋ねた事は無かったそうです。








医師であると同時に人間なんですね。





母親の為に苦悩してくれた事に感謝しています。







■「医者の本音」ぶちこんだ一冊 ネットで資金もファンも集めた外科医の手応え 患者とのギャップ埋めたい
(ウィズニュース - 08月03日 07:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=220&from=diary&id=5228398
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