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2018年08月01日17:16

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あー……。(文章題の話)

「ももが5個あります。3個もらうと、ぜんぶで何個になりますか。」……ねぇ。


これ、どこかの出版社が作ったプリントですね。
やらしい話、作った出版社に問い合わせしたら、お詫びされるかも。
いや、「企業で印刷されている」と過度の信頼をしてしまう人がけっこういるんですが、大手教科書会社の教材でさえも、たまに妙な文がありますよ。
指摘することもあります。


……恐らく、ですが、きっと作問者は

『元々桃を5個持っていた人が、さらに3個もらうと〜』

……のような文章を最初は想定していたのではないでしょうか。

しかし、「小1の子に<元々>や<さらに>は難しいのでは?」と考えて、あえてシンプルにした結果、『シンプルにし過ぎた』のではないかと思います。

(主語を足せば解決する問題のようにも思えますが、ひょっとしたら、字数制限とかもあるのかな?)


つまり何が言いたいのかというと、

「プリント作った会社の人も、<忖度>し過ぎた結果、何が何だか分からなくなって、こんな日本語になっちゃったんじゃない?」

……ということです。


◆◆◆


私、この問題文を見て最初に連想したのが、「外国人に日本語をおしえる教師」の話でした。

学び始めの頃、外国人に教える先生は、
「○○ページを開いて下さい」
とは言わないんだそうです。

じゃあ何と言うのか?
「○○ページを開きます。」


日本人からすれば、むしろそちらの方が違和感ありますね。
『誰が開くんだよ。それは自分が開く時の言い方じゃない?』なんてね。


でも、「〜て下さい」は、日本語初心者には、実はけっこう難しい表現。そう、<まだ習っていない>のです。
英語を習い始めたばかりの中学生も、「命令文」は使いこなせないでしょう。それと同じです。


――……で、そういう配慮の結果、失敗したのが上記の問題なのかな、と。


◆◆◆


また、話はちょっと変わりますが。

私は小学校の免許は持っておりませんが、聞いた話だと「国語嫌いの算数好き」の子には、案外、こういう書き方の方がウケるそうです。
なぜなら、

「文章読みたくない(読めない)から、数字と最低限、四則(+,-,×,÷)を表す単語しか読まないようにしている」

……のだとか。
元・国語嫌いの子から聞いた話ですが。

つまり、「数字」と「全部で」さえ読めばいいから楽、と。


えー……。
まぁ、文章題って文系のステージみたいなとこあるけど……。証明問題とか好きだけど……。


◆◆◆


また、

「ぜんぶで、とついていても加算とは限らない」

と指摘なさる方がいくらかいらっしゃいますが、その方はその方で、

<全部で>



<最終的に>

と同じ意味だと勘違いしていらっしゃるような気もします。

しかし、じゃあ「全部で」で良いのかというと、それもちょっと違う気が。

「全部合わせると」なら、まだ分かるんですが。



でも、数学の日本語って、すでに結構、お約束、つまり<忖度>でなりたってますよね。

「同様に確からしい」

とか、冷静に考えたら気持ち悪くありません?
<確か>なのに<らしい>んですよ?



いやまぁ、「そういう意味じゃねーよ」とツッコまれそうですが。

たとえば
『なるほど、それは確からしいな』とかいう文脈なら、

「あぁ、<伝聞>のニュアンスを込めた『らしい』だな」

と分かるんですが、証明問題という文脈だと、どうしても<推量>のニュアンスが強いように感じられてしまって……。


「桃が5個あります。3個もらうと全部で何個になります
か」 足し算とも引き算ともとれる算数の問題が難しい
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=128&from=diary&id=5225330
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