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2018年07月28日07:24

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卒業認定会議

文部科学省のルールでは高校を卒業するための条件は74単位取得である。(高校に)問題なく通えば90単位(1年間 6限×5日で3年間)取得できるので、16単位は落としても卒業はできることになる。

ある年の卒業認定会議で73単位の生徒が出た。会議で議論をするがそのまま不認定になるところだった。その生徒がなぜ赤点がついたのか(単位未修得)を各教科の担当が説明して、最後にホーム担任のコメントになった。

自分はその生徒をまったく知らなかった(授業等でかかわったことがない)、ただ聞いているだけだった。各教科の担当が言う理由も、まあそれならしょうがない、という感じだった(そうでなければ赤点にはならない)。

ホーム担任が会議直前の保護者との会話を淡々と話し始めた。詳細は書けないが、生徒は在日朝鮮(韓国)人であり、高校ではある特定グループからひどいいじめを受けていた。中学校から続いていて、高校でも断続的に繰り返しながらだ。学校の教室の内外である。

会議は揉めた。休憩時間にも取り囲んでやっていたので、周囲の生徒もその事を知っている。知らなかったのは学校(教職員)だけだった。

赤点は試験の結果、レポート、態度等の総合評価だから赤点は赤点だという意見も出た。

「それは民族差別でしょう。いじめをしていた連中は卒業する。された方は卒業できない=退学、おかしくないですか。・・中略・・回りの生徒が知っていて学校側がまったく知らなかったという事は免責にはならないし、もしこれが裁判になれば負けますよ」(自分)

休憩をとって小部屋に戻ると「あれは民族差別じゃないよな」なんてこそこそと話す社会科教員もいて、アホかと思ったが、それなら会議でそう言えばいいのだ。

会議は長時間になり、決まらず翌日に延期、やりなおしになった。結局数学の教員が補習をして2単位を追加して卒業を認めることになった。後日ホーム担任が(自分に)「(彼が)にこにこと話にきた」と報告してくれた。もちろん自分だけの発言で状況が変わったわけではないし、賛同してくれる教員がいたからできた。

帰宅して妻に話したら「あなたがいつも(人権や差別を)授業で言ってることだったから、(会議で)くやしかったでしょう」と言った。

高校を中退する生徒をたくさんみた。ある年は自分のクラスで1年間で10人やめたことがある。校則違反等の処分によるものはいない。学校と本人のずれ(ミスマッチ)としか言いようがない。でも一人一人に自分がどうかかわったか、ずっと引きずっている。


日本国憲法第2章第九条を守ろう!

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