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2018年07月25日00:29

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そんなに遠くはない未来の舞台

最近ジョニー・マーの最新ソロアルバムの3枚目がヘヴィロテ状態で聴いています。
ソロでは過去2作と比べるとかなり聴き易くポップになったような印象を受ける人もいるとは
思います。

器用貧乏所か器用大金持ち?と呼べるようなほど多彩に色々なジャンルの曲調で
アッパーなロック曲も内省的な彼らしい美しいメロディの曲も何でもかんでも出来る人なんですが
2ndはロック色が強くギターを強調したような曲が比較的多かったように思いますが
今回は最もスミスの楽曲に近いミディアムバラード調の曲が多いように感じます。

日本盤のライナーには4曲目のハイ・ハローはスミスのゼア・イズ・ア・ライトのようなアレンジで
泣かせると書かれていますが、確かにそうかもしれません。
これだけ時間が経つとスミスっぽい楽曲かどうかなど本人も気にならなくなっているのかも
しれませんね。

6曲目のデイ・イン・デイ・アウトという曲もスミスの曲と言っても違和感がないような曲ですが
歌詞が一部ちょっと気になりました。抜粋するとこんな一節がありました。

今は永遠
今は昔のやり直し
俺を手遅れと呼んでくれ
もう戻れないところまで来てしまったと

所有するためにこだわる
頼みの綱が変わった
俺が学ぶのにさほど時間がはかからなかった
行き過ぎるためにこだわること
俺がやりたくて俺がやれるのはそれだけ
そして俺たちを永遠に呼ぶ声は
わずかな見込み


当然楽曲の歌詞ですから自分のことを歌っているとは限らない訳ですし、アルバムはそんなに
遠くはない未来を舞台としていて、別に存在する社会っていうものに関係している曲が入って
いるんだとマーは語っているので、自分のことを言ってるのかはわかりませんが、俺という
一人称で語られていたのが最後に俺たちに突然変わっていたり、これスミスの再結成を求める
声が今も鳴り止まないのが、うっとおしいと暗に言わんとしてるように解釈するのは多分僕だけ
じゃないとは思います。

しかし今回のアルバムは楽曲がよく練られていて個人的にはソロでは最高傑作だと思います。
僕が調べた限りでは既に3年ぐらい前にはライブでも定番曲として演奏していたらしい
スパイラル・シティーズが特にお気に入りで何度も何度も聴いています。

ちょっと今までのマーの楽曲にはありそうなでなかったようなメロディの曲だと思いますが
絶対ヨーロッパ圏の人にしか描けないアメリカ人にはちょっと描けない如何にもイギリスの人
らしい切ないメロディの美しい楽曲だと思います。


今年の夏は急遽マーはフジロックに参戦することになったようですが、僕は不参加ですので
家でPCを開いてネットで中継を観られるようなので、そこで我慢する予定です。
当然スパイラル・シティーズも演奏されると思います。歌詞の一部にup upと繰り返す部分が
あり観てるお客さん達が拳を2回振り上げるのがうっすら予想出来ますね。
僕も家でup upとエアコンに当たりながら?手を上に挙げてるかもしれません。





どうですか?アルバムを手に入れた方はもう既に聴かれていると思いますが、キャリアの最初期
の若い頃でも描ける人も滅多にいないような青春チックな蒼いメロディの楽曲をあの年齢
のおっさんになっても描けるんだからジョニー・マーの才能は恐ろしいと僕は感じましたね。

歳を取ると地味渋路線に走って若い頃は繊細なメロディの楽曲を量産していた人でもそういう
曲を創れなくなっちゃうソングライターなんか今まで随分と見てきてるので、この人は陰で相当
努力もしてるんでしょうけどモリッシー同様生涯追いかけたい貴重なアーティストだと思います。
スミス、マー好きの皆さんはどう思いますか?
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