社会科という科目は世界ではアメリカと日本にしかない。日清戦争以後50年間にわたって戦争状態を続けてきた軍事国家の根幹を支えていたのは教育である。その結果「教え子を戦場に送らない」というスローガンを掲げて日教組が結成された。
「人を殺すのはイヤだ、殺されるのはもっとイヤだ」という素朴な声が出せない状況を作り出したのは学校である。個々の教師にはきちんとした人もいただろうが、結果的に体制に組み込まれることで戦争の片棒をついできた、いや推進の原動力になったのだ。
だからこそ常に組合活動を通じて「批判的であれ」「個人の尊重を守れ」と言い続けてきた。
静岡市の日教組つぶしをレポした「われら生涯ヒラ教員」(西沢紀生)をいう本がある。1979年に出されている。自分が教員になった年だ。その5月に(自分は)組合員になった。それから退職するまで組合員だった。その間専従役員もしたが、セクト主義の組合バリバリではない。社会科教員の延長上としての組合員だった。
社会科は敗戦後の教育改革の目玉である。アメリカ民主主義の基本というか、そのものといってもよい。トランプのような似非ではなく、自由と平等を求めた独立宣言を教科のベースにおいて具現化したもの、である。
だからこそ社会科は右の連中には目の敵だった。何回もいろいろな圧力を受けながらも、社会科教員はプライドを持ってやってきた。それらを教えなくなって半年たった。少しずつ頭の中が薄まっていく感じがする。
日本国憲法第2章第九条を守ろう!
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