記憶の存在

人間は二度死ぬ。

何回か聞いた言葉。

早い話が命の消滅。
それが一度目の死亡。

で、次がその記憶の消失。
誰かの記憶に残っていた筈の死者が忘れ去られてしまう事。
これが二度目の死亡という事で、その存在は確実に消えるとか。

分からなくもないね。
例えば先祖。爺さんやら婆さんやら。
確かに存在していて、やがて亡くなった。
一度目の死亡だ。

しかし、そういった存在は己の記憶の中で、さまざまな状態で生きている。
時には会話となって、既に忘れていた過去をも蘇る事もある。
…けど、それは自分の中や、同じ時代を共有した人物の中での話。

そんな自分たちが死ねば、自分たちの記憶と共に過去も消えてしまう。
かつての映像は見た者にしか解せる筈もなく、やがて語り手もあの世に旅立つ。

それと入れ替わるように一度目の死を体験した自分たちが誰かの記憶の中に誕生し、そのものと共に人生を…。
しかし、そうした後継者も一度目の死を迎え、自分たちは記憶と共に二度目の死を受け入れ、完全に消滅する。

うーん…。面白い例えだ。


そんな流れでマイミクの知っていた筈の名前を思い浮かべると…？

いや、ビックリ。
どーにかこーにか思い出せたが、案外時間が掛かった。

あの頃の姿形は瞬時に思い出されても、名前がミクシィネームになってしまい、実名が…。結構記憶には自信あったけど、こちら住人として時間が長くなった証拠なのかな？

例えばその辺でばったり会ったら…。
ミクシィネームでの呼び合い。…なんか変だ。
なんか変なんだけど、考えてみれば数人はそんな仲だった気もする。

『あぁこ☆』や『アカペコ』に対してはすきや内部でもそう呼んでいたし、俺も『もけちゃん』とか『もけピー』だったな。

いつぞやの土浦で説教した『N（仮）』の事もそう呼んだし、向こうも『てぃーの』だった。…N、立ち直れたかな？　友達出来たかな？　しばらくミクシィに入っていない間にメッセージ全消滅…。ああ、思い出が…。

ミクシィネーム…。コードネームというか、セカンドネームというか…。まあ、個人が分別できるから悪くない事なのかな？　記憶から消えた訳でもないし。

そんな事を思った本日。
明日も仕事かぁ。3年に1回くらい、定時で帰ってみたい。