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2018年07月18日02:36

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ドイツとオーストリアに行ってきました #8 至高の甘味と街歩きの一日

<六日目 状況開始>
前回の旅日記からやや間が空いてしまいましたが
いよいよ旅の最終日
ウィーン歩き倒し作戦
状況開始である

まず我々の目標は画像一枚目
言わずと知れたカフェ・ザッハーのザッハートルテである

ウィーンへ行くからには絶対に食べようという強い意志をもって望んだ今回の旅行である
ザッハ食えへんかったら正直ザルツで止まっても良かったといっても過言ではないのである
いや、過言だな

アイホーンをうならせて情報を集める嫁さんから
不穏な情報がもたらされたのは
前日の晩であった

曰く

「正午-午後にかけてはバカ混み。午前中はそうでもないが、ただし客は日本人ばっか」

我々の脳裏に蘇るトマセリでの一件
憧れの地で日本人ツアー客に囲まれるのは結構キツいのである
しかし人ごみアレルギーのこの日本人夫婦にとって
バカ混みはそれ以上にきついのである
ここは意を決して午前中に行くしかないのである

この街がオスマン帝国の驚異にされされた16世紀の前半
ウィーン市民も今の我々と同じように
次なる包囲に不安を抱きながら日々を過ごしたのであろうか

ごめん
意味わからん
閑話休題

意味不明な不安や恐れを抱いているうちに
ザッハー前に到着してしまった
入口には

「ご案内致しますのでこちらでお待ちください」

の表示(英・独)
畏まって待つうちに店内を覗き見ると
おや、意外と人少ない
耳をすませば
カントリーロード
……もとい、日本語の談笑が聞こえるかと思ったが確認できず

そうこうしておるうちに
ゲルマン系イケメンのケルナーさん登場
帽子を取って挨拶すると彼は丁寧にお辞儀をし
我々を店内に招き入れた

嗚呼、
憧れのカフェ・ザッハー!
ここが我が夢の舞台なのである

しかしここであまりキョロキョロすると
お上りさんて思わるるばい(突然の肥後弁)

という心理が働き
辺りを見回すのは空席を探すふり程度に留める
小心者のねこると.45
こんなだからいつまでたっても
”不肖”ねこると.45なのである

まぁ俺自身の身の上はこの際どうでもいいか

ケルナーのお兄さんは気をきかせて我々を最も客の少ない出窓の席へ
日本人はいなかった
店内にもそれほど客はいなかった
ここへ来て我々はふたたび至高の時間を手に入れたのである

『妻には英語、私にはドイツ語のメニューを』

このパッとしない日本人の男
ウィーン最高のカフェの一つで
ケルナー相手にドイツ語で会話しているのである
今だから言っちゃうが
ドイツ語やってて良かったとこの時初めて思った

ええと、次はメニューを読まねばならんのである←
ザッハトルテのセットもあるようだが
いろいろ来るとヨメサンが食べきれへんので
シンプルにトルテとコーヒーで決める

『Wir möchten zweimal Sachertorte,und zweimal Kreinerbrauner.』

ザッハトルテ二つとクライナーブラウナー二つ、である
こんなもんドイツ語初めて一週間とかで習う
基本のキの辺りである

でもそれを言えたことが嬉しかった
この道中結構苦労して忘れかけのドイツ語をひねり出していたので
もう噛まずにシンプルに言えるフレーズを繰り出す作戦
これは確実に功を奏したのであった

嫁さんと二人でカフェの空気に酔いしれるも束の間

ついに我々の目の前に
この度のラスボス
あのザッハトルテが姿を現したのである

その美味しかったこと!

食レポなんてやったことないというか
俺には無理だ
しかしちょっと頑張る

なんというか
ここには派手な奇策は存在しないのである
しかし
生地の柔らかさが
ジャムの酸味が
チョコ・フォンダンの甘さが
隣にある生クリームが
そしてもちろん
この至高のスイーツを擁するホテルの名を冠した
チョコレート製の記念碑が
まるで初めからこの形で成ったかの如く
恐るべき精度で調和していたのである

そして
あんなに楽しみにしてたのに
あんなに美味しそうだったのに
本当に蕩けるほど美味しかったのに

至福の時はあっという間に終わってしまったのである

イケケルナーにチップを弾んで
丁寧にお礼を言い
夢見心地で店を後にする我々

さて
……何しようか

何しようかじゃないのである
当初の予定ではこのあとシェーンブルン宮殿を目指すことになっているのである
地下鉄を乗り継いでシェーンブルン宮殿へ

ここはウィーンを
ひいてはヨーロッパ世界を率いた大貴族
ハプスブルク王家の夏の離宮

ホーフブルク王宮と並ぶウィーンの二大シンボルである

京都的には
ホーフブルクが京都御所で
シェーンブルンは桂離宮

門をくぐるとさすがの存在感
まずは城の外周を巡る
外周を……巡……

でかっ

さすが大貴族の離宮だけあって
サイズが半端ないのである
これホンマに桂離宮かいな ※違います

実はここもNHKの「旅するドイツ語」で紹介されていた場所
そのアングルから宮殿を見たかったのだが
そこへたどり着くまでに
日本人の感性からすると余りにも小高すぎる丘を登らねばならんのであった

外周をぐるっとして約一時間半
中まで見たらさらに一時間半とのことだったので
お腹いっぱいになった我々は
地下鉄で旧市街へ退却!←

離宮見たら御所にも行かねばである←
ヨーロッパ感満載の街並みを抜け、旧市街の中心部へ
向かうのだが

なんだかやたらおまわりさんが立っている
当たり前だが皆一様に強そうである
あっ!
超美人警官のおねーさんを発見!
カッコいい!!

……は置いといて。

ホーフブルク王宮に近づくにつれ
警官の数が増えていくのである
しまいにこっちは通行止めなので
あっちいけとか言われる始末
ヘリも飛んでるし一体何事かと

そしてたどり着いた王宮正門
人だかりができているではないか
なんとお巡りさんが
完全に城門を封鎖しているのである

これはタダゴトではない
どうしたもんやらえらいこっちゃでと
言ってるうちに
……お巡りさん達が勝手に動き出し、
城には入れるようになった

な ん や ね ん と !

後でわかったことだが
なんか中東かどっかの偉い人が大統領を訪問していたらしい

では何故
要人の大統領訪問で
観光地であるホーフブルク王宮が封鎖されるのか?

実はこの王宮ただの城跡ではない
なんと現在も
オーストリア大統領の公邸として機能しているのである
しかもこの敷地内に
美術館博物館イベントスペースが入ってたりして

日本で言うと
江戸城に徳川家の博物館があり
美術館があり
場内の公園ではライブやったりして
しかもその一角に阿部さんが住んでる

もっと詳しく京都で例えると
二条城に平安貴族博物館があり
一部に鳥獣戯画が飾られ
庭の一角で京都大作戦が開催され
しかもその一角に角川さんが住んでる
……あ、どっちかというと住むのは西脇知事か

カオス!なんというかカオス!

しかしこんな作りをサラっと実現してしまう
このあたりがヨーロッパというかなんというか
スゲェ……!!
のである

ちなみに欧州一帯に戦火を振りまいたあの男が
ドイツ第三帝国とオーストリアの併合を高らかに宣言した
ホーフブルク新宮殿(画像三枚目)は
図書館として利用されておりました

常に歴史とともにある欧州の心意気を間近に感じて
気づけば午後五時ぐらいである
我々の旅は確実に終わりへと進んでいる

あとは街歩き&(自分への)お土産ゲットだぜ大作戦
状況開始

ていうか
いっこいい?
この道中
かの有名なウィーン国立歌劇場の前を何度か通ったんだが
なんか周囲のいたるところにモーツァルト立ってるのねwww
いや、銅像とかじゃなくて
正確にはモーツァルトコスの呼び込みのおにーさんなのね

妙に旨い日本語とかで気さくに話しかけてくるのね
モーツァルトがwwww

なんかオペラってもっとお高くとまってるかと思いきや
なんか拍子抜けである
世界に名立たるウィーンのオペラである
個人的にはもっとお高くとまってて欲しかった

オペラハウスに行列ができたら
彼らはモーツァルトコスで

『Der letzte Schwanz(こちらが最後尾です)』

なんて書かれた看板持って立ってたりするんだろうか

偽モーツァルト達を巧みにかわして
お土産を物色し

ホテルへ戻るとなかなかにええ時間であった
最後の晩餐をすべくウィーン駅へ
最後の食事はややシンプルに自然派料理のレストランへ

そしてSPAR!

最後のワインを選んだところで
ヨメサンが(自分達用の)土産の酒を探してみないかと言い出す
グッドアイデアである
何が良いかな
あーでもないこーでもないと言っていたら

見つけてしまった
我々が愛してやまない
しかし日本では現在著しく入手困難なコーヒーリキュール

テ ィ ア マ リ ア !

思いがけぬ発見に二人ともホクホク顔である

薬局に寄ってバスソルトを買ってみたので
ホテルのバスタブにお湯張って試す

ザクロの香りの淡いピンクに旅の疲れを癒しながら
我々はあすの帰国に備えるのであった――

次回、ヨーロッパ旅最終章!!

今回最後の、

To!
Be!
Continued!
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