支那は群雄割拠の時代に入る^^;

「公務員給与が払えない」　湖南省ルポ、近づく臨界点
地方財政、「影の銀行」規制が響く
2018/7/16 14:06日本経済新聞　電子版

　毛沢東の故郷として有名な中国内陸部の湖南省。７月初め、省都の長沙から高速鉄道に乗ると１時間で耒陽市に着いた。

　観光名所もない街が中国全土に知られたのは６月初め。市職員の５月分の給料が払われなかったからだ。中国で公務員給与の遅配は珍しい。インターネットを通じて騒ぎが広がり、街の人もみな知っていた。市役所前の雑貨屋の店主は「市は資産を急いで売っているらしい」とささやいた。

　市役所に20年以上勤める梁さんに話を聞くと「もう払われた。心配は要らない」。銀行の振込記録をみせてくれた。６月８日と同22日に約3900元（約６万６千円）の支払い。８日が遅れた５月分、22日は６月分が期日通りに払われた。

　梁さんは「街は主力の石炭業から産業転換を進めている。いろいろなことが起きる」と話す。市郊外の炭鉱を訪れるとひっそりしていた。過剰生産設備の削減で小規模な炭鉱の多くが閉鎖された。

　財政は苦しい。2016年の税収は7.2億元（約120億円）と14年比13％減ったが、支出は逆に同50％増えた。国の補助金に収入の６割を頼る。ただ、財政が苦しくても予算には職員給与を計上したはず。給与の遅配は予想外の出費があったからではないか。

　「耒陽市都市農村建設投資有限公司」。街の中心部に市が設立した融資平台があった。中国では地方政府の借金は厳しく制限される。融資平台は「国有企業」として銀行や債券市場からお金を引っ張り、インフラ投資に回す市の別動隊だ。

　耒陽は15年に融資平台を通して２本の債券を発行した。発行額は計19億元、年間の支払い利息は計１億３千万元。さらに18年からは元本償還が始まった。18〜22年に毎年３億８千万元ずつ返済するが、まず18年４月に１億４千万元を返した。給与遅配の１カ月前だ。

　これまでなら銀行を介さない「影の銀行」から簡単に資金を引っ張れたが、習近平（シー・ジンピン）指導部は金融リスク抑制を最重視し、影の銀行を厳しく締めつける。耒陽も影の銀行以外からの調達を迫られ、資金が不足した可能性がある。市共産党委員会の幹部も「融資平台は市とは独立運営」としながらも「いまの金融規制の影響は大きい」と認めた。

　耒陽だけではない。今年に入り、安徽省六安市では手当の未払いに抗議する教師に警察が暴力を振るい、江蘇省では退役軍人が年金の確実な支給を求めるデモを起こした。工事代金未払いなど地方政府や融資平台の「債務不履行」は５千件を超す。

　中国財政省の公式統計では17年末の地方債務は16兆５千億元だが、国際通貨基金（ＩＭＦ）は30兆元超と推測する。非公式の「隠れ借金」が多いからだ。日本の会計検査院にあたる中国国家審計署は４月に「５省・自治区の６市県が計154億元の違法な隠れ借金をした」と指摘した。

　全国人民代表大会（国会に相当）財政経済委員会の賀鏗元副主任は５月に「地方政府は給料も払えず、借金を返す気がない。元本どころか利息すら払えない」と指摘した。中国の地方財政の悪化は臨界点を迎えつつある。

（耒陽で、原田逸策）
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33032030W8A710C1FF8000/
米軍攻撃で崩壊したイラクでは、失業した公務員や軍人が反政府勢力やテロ組織に再就職したおかげで今も中東は混沌としています。
支那も例外ではありませんw

むしろ支那の歴史では辺境から王朝の崩壊が始まるので、支那の行く末は国内分裂の内戦と決まったね♬
欧州みたいに細かく国が分かれれば言うことなしです♬