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2018年07月14日01:51

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ドイツとオーストリアに行ってきました #7 少年の瞳とボヘミアの誘惑

<五日目 状況開始>
今日は朝から電車で移動
旅の最終地、ウィーンへ向かうのです
我々の旅もいよいよ大詰めである

オーストリアは数年前に鉄道が自由化されて
国鉄であるÖBB(Öは機種依存文字、Oの上に・・)の他に
新規参入した民間企業Westbahnの列車が走っている
今回はそのWestbahnを利用です
ÖBBより全然安いの
でもロゴとか制服はÖBBのほうがいい←

乗り込んですぐのスーツケースとか自転車とか置くスペースに
スーツケースをワイヤー錠でくくりつけ
人間×2は二階席へ
座席は広いし車内巡回のスタッフは気さくだし非常に快適な感じである
通路を挟んだボックス席ではお母さんと少年が座っていた

発車してしばらくチョコ食ったりコーヒーを注文したりしていると
ナナメ後方から妙に視線を感じるのである
ちらっと背後を確認すると
先ほどの少年である

最初はお母さんとパズル本で遊んだり
本を読んでもらったり
リンゴをかじったりしていたようだったが
どうも飽きてしまったらしく
隣席の東洋人に興味の対象が移ったらしい

正確には俺らそのものというよりも
ねこると、今回扇子を持っていってたのですよ
鳥獣戯画の一幕が描かれたやつ
それほど上等なやつではないですが
京扇子の老舗白竹堂製で
名前も入れてもらったりしてます
バイク移動の時は持ち歩かないので
折角の機会やしと引っ張り出してきた次第

社内の空調が結構やんわりだったので時折仰いだりしていたんだが
どうもそれが珍しかったらしい

片手でバッ!とか広げると目ぇキラッキラさせてくれるので
こちらとしても放っておくわけには行かない
センスの柄を見せて

ねこると「これはなんでしょう?」
少年  「ウサギ」
ねこると「じゃあ、これは?」
少年  「カエル」
ねこると「こっちは?」
少年  「うーん……分かんない」
ねこると「これはサルだね」
少年  「サルはウサギに叩かれてるの?」
ねこると「そうだね、追いかけられてるね。何か悪いことをしたのかも」
お母さん「日本でもサルはそういう役目なの?」
ねこると「あー、まぁ、そうですね。非常にしばしば」

お母さんの反応頂きました
本格的に交流開始
少年に扇子を触ってみてもらう
一発でバシっと開くのは難しいけど、興味津々である
お母さんは丁寧に開いて、ウサギとカエルとサルを鑑賞

俺「八百年前に描かれた絵で、現物は京都の国立博物館にあります。
  漫画の原型と言われてるんですよ」
お母さん「日本人はそんなに昔から漫画を書いていたのね……これは竹?」
俺「木です。もう買ってから古いですが、使い始めは良い香りがします」
スタッフの兄ちゃんがコーヒーを運んできたので、扇子を返してもらって一旦会話は中断

そこで一計を案じたねこると
今回の旅にはチップに添えるため
千代紙とポチ袋と絵葉書を日本から持ってきている
キレイめの千代紙を一枚取り出し
山折り谷折り山折り谷折り……最後に充電コード留めるねじねじワイヤで一端を縛ると
プチ扇子の完成である

完成度はともかく(おそらく千代紙の綺麗な柄のおかげです)
どうやら喜んで頂いたようで
調子に乗ってド定番
鶴を折ってみる
折ってみるが……
分からなくなりましたwww(ねこるとの折り紙スキル:-3)
見かねたヨメサンが介入
この人こういう細かいこと得意なのです
手に入れた謎の鳥でブンドド開始する少年
ここでヨメサンの折り紙熱に火が付いたらしく
なんか熱心に折り始める

お母さん、席をこっち側に移動して息子と一緒にヨメサンの手元をガン見であるwww
完成したのは兜付きのポチ袋

ポチ袋の説明とともにお母さんへ
ねこると「これはサムライのヘルメットです。ポチ袋になっていて……小さな袋という意味で、日本ではこれにお小遣いを入れて子供にあげるんですよ。どうぞ、中身は入っていないですがwww」

そうこうしているうちにまもなくウィーン中央駅のアナウンス。
少年が
「僕、ラケーテ好きなの。ラケーテ作ってよ」
ラケーテとはつまりロケットのことである
ラケーテは難しいがフルークツォイクならと
ヨメサンに紙飛行機を折らせて←
最後のプレゼント。

駅に降り立った僕らを車窓から見送ってくれる親子
こちらもめいっぱい帽子を振って見送った

ステキな出会いであった

……よし、まずは宿を目指そう

最後の宿も駅チカです
新市街側なので古風な町並みとかではないが利便性は大事。
駅構内にSPARがあるのを確認
よし、これで勝つる

通された部屋はやや古びた感じだったが
居心地はなかなかであった
荷物を部屋にぶっこんだ時点で正午過ぎぐらい
早速観光である
ウィーンは前回の訪問での未到達地点
ねこるとも初めての街に期待が高まる

とはいえ
ウィーンの場合はどこに行こうという予定はあまりなく
ただひたすらに街とカフェを楽しもうというのが目的である
ウィーンにもヴィエナシティーカードという観光・交通系カードが用意されているのだが
ザルツブルグカードの猛烈な破壊力に比べると
タバコの火くらいに霞んで見えるので
大人しく市内の電車48時間乗車券にしたのであった

券売機での購入を試みるも
なんかよくわからん
正確にはクレカ入れる向きがわからん
何度かすったもんだした挙句
大人しく駅のチケット売り場へ

驚いたのは飲み物の自販機である
紙幣は使えずコインとクレカのみ対応という謎仕様
これも結局利用せずで帰ってきた

とりあえず切符を買ってスタンプ
改札はなく、切符に日付を打刻する機械が置いてあるのみ
48時間切符はこれで打刻した瞬間から有効となる
切符の種類に関わらず打刻なしで使用すると100€の罰金なので
皆さんキヲツケテネ!!

さて、地下鉄で旧市街へ出て観光開始
カフェ巡りを掲げている以上カフェは外せない
まずは絶対行きたいカフェ二件のうちのひとつ
「カフェ・ディグラス」でお昼をすることに

ここはNHKの「旅するドイツ語」で紹介されていた店
店内の風景もメニューの感じも
テレビと全く一緒で感動であった←

画像一枚目はヨメサン注文のオムレツである

続いてはかの有名なアンカー時計
ウィーンの広場に飾られた精巧な仕掛け時計である
十二時を打つ時の特別な演出が非常に有名であるが
ディグラスでメシ食ったりしてたのでそれは見れず
三時の通常演出だけは見といた

あとはお土産屋を覗いたり
本屋街を歩いたりである
ごめん、この辺は歩いてるだけで楽しすぎて
あんま写真撮ってないんです

そんなかんなで晩飯の時刻である
またぞろSPARでワインとアテを買い
一旦荷物を置きにホテルへ

小休止してる間にヨメサンのアイホーンが周辺のレストランをはじき出す
思いのほか目と鼻の先にあったボヘミアン料理のお店が
意外と評判良さそうである

十分とかからずにお店に到着。
店内は小奇麗でケルナリンのおねーさんもベッピンである
民族衣装も可愛らしかったのである

ボヘミアン料理というからには
東欧ハンガリーからもたらされウィーン料理に組み込まれた
グーラーシュあたりを頂こうかしらと思ったのだが
そういえばこれ食ってねーやというのを発見
小麦粉をまぶした牛肉をこんがり焼いて
揚げたタマネギをまぶした逸品
その名もツィーベルローストブラーテン
ヨメサンのチョイスはシュバインブラーテン直訳すると焼豚なんだが
いわゆるトンテキですかね

いや、もちろん旨かった
うまかったしお値段もお手ごろであった
ケルネリンのおねーさんも気さくでいい感じ
ここは非常におすすめでした

さて。
長くて短い旅もそろそろ終わり。
明日は最後の観光日である

観光ももちろんするが
我々の最大の目的は

実はあのカフェのあのケーキなのであった――

To be continued!
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