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2018年07月10日16:19

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勇気あるものたちへ

7月10日(火)晴れ
少し前になるが、衝撃的だった「新幹線殺人事件」
娘が暗い顔で、この事件を語る。
殺された方の無念。
新幹線という事件現場で、助けが得られない中、絶望しながら亡くなっていったのではないかと。
ちょうどこの頃、他にも悲惨な事件が相次いでいた。
が、娘がこの事件ばかりを憂うので少し、ん???と思いつつ話を聞いていると・・・

ワタクシは見たことないのだが、とあるテレビ番組でちょっと話題になった悪ガキたちの話。
「まあ〜昔はやんちゃやってました(笑)」ってことになってるらしいが・・・
娘の彼氏がバイトしてたコンビニにこの悪ガキどもがやって来ては万引きだのしてたらしい。
そんでもって彼氏は「許さん!」と追いかけたり、警察呼んだり。
しかし、警察の人からは「あんまりやると君の方が過剰防衛になるよ」とやんわりたしなめられる始末。
あ〜、わかるぅ〜こういうやんちゃなガキと警察の人って、変な連帯感みたいなのが生まれたりしている。
少々のことには目をつむって、大きな悪さに手を染めさせない作戦というのもあるだろう。
昔、暴走族(というほど本格的でなく、悪ガキが少々おいたをする程度)もどきを取り締まるパトカーの拡声器から、まるで友達に話すように「○○っ!ええかげんにせ〜よ!」と、まるで友達に話しかけるような説得を夜中聞かされ続けたことがあった。
「甘やかすのをええかげんにせ〜よ!さっさと取っ捕まえや!」と思ったことを思い出した。
そして、そいつらが大きくなって口揃えて「いやぁ〜若い頃はやんちゃしてました」てなことを得意げに言うわけだ。
めっちゃ迷惑やったからね!てめーら。

いや、こんなくだらない悪ガキどもの話をしたいわけではなかった。
娘としては、彼氏のこういう正義感が少し心配で、あの、新幹線での暴漢に果敢に立ち向かい殺されてしまった方のことがひとごとには思えないのであろう。
新幹線という、あの一本の通路しかない閉ざされた空間というのが不幸だった。
これがまだスーパーとか学校とかそういう場所だったら、必ずや勇敢に助けに向かう人たちが少なからずいたはずだ。
しかし、新幹線では隣の車両で何が起こったかわからないまま逃げ惑う人たちの通路一本しかない。
あんな馬鹿な若造の犯人なんて、やっつけられる屈強な男達もたくさん乗っていただろうが、残念なことに情報やら環境やらが悪すぎた。

基本的に、生まれ持って勇気ある人ってのは存在するよなあ。
いや、「勇気」というものの考え方は人それぞれで、「死んでしまったら元も子もない」とか「立ち向かわない勇気もある」とか。
でも、線路に落ちた人を助けようとしたり、遮断機の降りた踏切の中に取り残された老人を助けようとしたりする人たちがいて、
間に合わなかったりすると、本当に胸が痛む。
こういう人たちっていうのは、頭で考える前に体が動いてしまう人たちだと思う。
もちろんそれは生まれ持っての性格もあるだろうし、育った環境もあるだろう。

恥ずかしながらワタクシは、そういう勇気を持ち合わせていない。
何よりも自分の命が大事。
巻き込まれるのをすごく怖れる。
二十年以上も昔の話になるが、前夫と関西から遊びに来ていたワタクシの友人みっちゃんとドライブに行った。
途中で交通事故の現場に遭遇した。
車にはおじいさんがまだ乗っているようだ。
車のフロントからは煙が出ている。
ワタクシは怖くて怖くて足がすくんだ。
が、前夫とみっちゃんはなんの迷いも無くその事故車に助けに行こうした。
ワタクシは、煙が出ているのがもう怖くて怖くて二人を必死で止めた。
ワタクシが引き留めたせいで、彼らが救出に向かった時には他の人たちがおじいさんを引きずりだしてことなきを得たところだった。
引き止めるワタクシを見る、冷ややかな二人の目と「車におっちゃんおるで!助けに行かな!」とみっちゃんが言った言葉は、
こういう事件を見聞きするたびに今でもワタクシを責める。

西日本で甚大な水害が起き、呆然としている。
二年後に帰る時に住む家は、川や山の近くはやめようと思いながら、ただただテレビを見続け、ネットニュースを読み続ける。
そして、自前のボートで救出にあたる人がいたと知っては一人赤面する。
二十年前と何一つ変わってないなあワタクシは。
本日、ワタクシ54歳の誕生日であります。
せめて救援金の募金してふがいない自分を慰めようと思うのでありました。
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