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2018年07月07日10:27

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与論島の思い出 その2

前回のつづき


グラスボートのおじさんでびっくりした夜 

ガイドブックを見てて 「極楽洞」という字を見つけた

これは鍾乳洞に違いない

鍾乳洞ファンの僕は けっこうあちこちの鍾乳洞を観光している

しかし「極楽洞」については ガイドブックに何も書いてない

観光施設としてやっているんだろうか? 中が見れるんだろうか?

嫁と相談 あくる日 とりあえず行ってみることにした


極楽洞は 地図では島のほぼ中央にあり 

距離としてはホテルから2Kmぐらいで大したことはないが 

ちょっと坂道でしんどい

やっとのことで「極楽洞」の看板を見つけたと思ったら

入口がトタンの扉で閉められ 鎖がかかって南京錠がしてある

周りには何軒かの民家があり 入口の横に店もある

店は営業しているようで 

島のお土産やお菓子 ビーチサンダルや洗濯石けん 

ちょっとした日用品などが見える 

昔 田舎でよくあった 「万屋(よろずや)」のようだ


「すみませ〜ん!すみませ〜ん!」

奥から ちっちゃいおばあちゃんが出てきた

「極楽洞は 中は見れないんですか?」

「あ はいはい ちょっと待ってよ」

奥へ入っていった

どうやら おばあちゃんが極楽洞を管理しているようだ

奥から出てきたおばあちゃん 手に ヘルメット2個と懐中電灯を持っている

えーーーー??

僕ら 観光に来たんですけど・・・・ 

探検に来たんじゃないんですけど・・・・・


南京錠を開けたおばあちゃん

「中は暗いから 足もと 気を付けて

あと あんまり遠くに行かないようにね

前に 5時間ほど帰らない人がいて 大騒ぎになったことがあるから」

行きませんとも!! 行くもんですか!!!そんな恐ろしい!!


真っ暗な中 嫁と2人 おそるおそる階段を降りて行くと ちょっと広い場所に出た

懐中電灯で照らすと そこからいくつかの方向に細い道があるが

こんな中で迷ってしまって 出てこれなくなったら大変!

恐くなって 5分ほどですぐに出てきた


「戻りました〜! 鍵締めてもらってけっこうです〜!」

「あ!もういいのかい?

どこから来たんだい? 大阪?

あ〜そう〜 

じゃあ ご飯でも食べていくかい?

あがっていくかい?」

ひえ〜!なんでですか? この親切

いくらなんでも 厚かましすぎるので 丁重にお断りすると

おばあちゃん とっても残念そう

「それじゃあ お土産をあげよう!」と言って

紙袋に 店のお土産やらお菓子やらを どんどん入れだした!!

お、お、おばあちゃん! それ 売り物じゃあ・・・・

「いいから いいから」と言って紙袋いっぱいに入れた

と思ったら 奥へ行って 紙袋をさらに2個持ってきて 

「いいから いいから」と言って どんどん入れる!!

とうとう 紙袋3つ いっぱいになった

これはもう さすがに突き返せない

嫁と2人 脇で相談して 大阪に帰ったら こちらでは買いにくいものを送ろうということにした

しかし いきなり住所と名前を教えてというのもおかしいし

ここは写真を撮って 写真を送るからという名目で 住所を聞き出そうという作戦にした


「ありがとうございます おばあちゃん!いっしょに写真撮ろうよ!」

「写真かい? じゃあちょっと待ってて」

店の向かいの家に入っていった

向かいがおばあちゃんの家のようだ

やっぱりいくつになっても レディーですね

なにかしらの 「おいろなおし」をしてくるのかな?

すぐに出てきた おばあちゃん

古いサンダルから ちょっとだけ古いサンダルに 履き替えてきた

おばあちゃ〜ん   あんまり変わらないよ〜・・・


自動シャッターで 3人で並んで写真を撮った 

(サンダルは入らなかった)

写真を送るから 住所と名前 教えてくれる?と尋ねると

「鹿児島県 与論島 極楽洞のおばあちゃん」で届くと言う

マジですか・・・



大阪に帰ってきて 大阪土産やら 衣類やら送ったら

後日 電話がかかってきた

「ありがとうね〜!あんなにいっぱいもらっていいのかい?」

送り状の電話番号を見て かけてきたようだ

そして ほんとうに届いたことにびっくり!

「あんたたち もっといっぱいお土産 あげればよかったね〜!」

おばあちゃ〜ん  あれ以上 持てないよ〜〜・・・

恐るべし! 与論島の人!!!



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