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2018年06月24日16:57

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小説「夜想」貫井徳郎

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あらすじ
事故で妻と娘を亡くし、絶望の中を惰性でただ生きる雪籐。
だが、美少女・天美遙と出会ったことで雪籐の止まっていた時計がまた動き始める。
やがて、遙の持つ特殊な力は、傷ついた人々に安らぎを与え始めるが・・・・・。

貫井さんがテーマにするのは「新興宗教」だ。
何ともデリケートなテーマである。
一歩間違えれば、ただ破綻のみ。
それを上手くやってのけるのが、優れたストーリーテラーの証拠である。
しっかりとぶれない渾身の巨編だ。
ラスト近くで、漸く雪籐に光が当たる展開が印象的。
これで彼も漸く救われた、と言おうか。

あっと驚く仕掛けもあり、充実した読書だった。
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