5月26日(土)。
昨日の「張込み」の感想を先輩の女性から朝方電話で頂いた。
「あの終わり方、私は違うと思うわ」
えっ!
「あの女の人は家に戻らないで、そのまま出て行くと思う」
あー、そう言う考え方捉え方もあるんだ。
女の人の意見だからそれなりに尊重すべきだろう。
じゃああのヒロインは家を出て何処へ行くのか?
残された家族はどうなるのか?どうするのか?
考えると物語が幾つか広がってそれはそれで楽しい。
先日見たアニエス・ヴァルダの「幸福」。
ソフトフォーカスの柔らかい画面に若い夫婦、幼い子ども二人が公園で遊んでいる。
見るからに幸せそうな家族だ。
やがて町に仕事に出かけるようになった夫はそこで若い女性と知り合い恋仲になる。
夫は妻に告げる。
「僕は君を愛してる、そしてもう一人も愛してる。僕は幸せだ」
妻は何も言わない、責めない。
夫と妻は子ども二人を連れて公園に遊びに行く。
冒頭と同じソフトフォーカスの幸せそうな場面だ。
やがて妻の姿が見えなくなり、探す夫に誰かが池に飛び込んだ様だの声が聞こえる。
それから何日か後。
ソフトフォーカスの公園。
夫がいる、子どもがいる。そして若い恋人が新たな妻となって幸せそうに歩いている。
この映画と小説「張込み」の終わり方は全く違う。
でも、人が一人いなくなること、その影響、その責任、その哀しみを考える。
大丈夫だ、何も変わらない、少しずつ元に戻って行く。
人が一人いなくなったって世の中変わらない、大丈夫だ。
「空に星があるように」
作詞作曲歌唱 荒木一郎
https://m.youtube.com/watch?v=c1YoDjl-L3Q
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