18940821　NO2405　★　朝鮮軍への王宮護衛移讓に関する協議

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駐韓日本公使館記録 5巻 参. 諸方機密公信往 参 (7) [朝鮮軍への宮関護衛移讓に関する協議]
文書題目 (7) [朝鮮軍への宮関護衛移讓に関する協議]
文書番号 機密第一六九号
発信日 明治二十七年八月二十一日 ( 1894年 08月 21日 )
発信者 特命全権公使 大鳥圭介
受信者 師団長 陸軍中将 野津道貫

(7) [朝鮮軍への宮関護衛移讓に関する協議]
機密第一六九号
本年七月二十参日京城事変以来京内外民心ノ不折合ヲ慮リ一時我兵隊ヲ以テ大闕ノ護衛ニ充テ以テ今日ニ至リ候処昨今民心漸ク鎮静ニ帰シ候様被見受且ツ同政府ニ対シ談判上ノ行掛モ有之候ニ付闕内ノ隊兵ヲ撤去シテ一時之ヲ光化門外親軍壮衛営ニ移シ以テ内外ノ不慮ニ備ヘ而シテ闕内ノ護衛ハ総テ朝鮮兵隊ニ讓リ外ニ我巡査若干名ヲ派シテ当分其警察ニ相充テ候様致度ト存候ニ付右ハ御意見如何ニ候ヤ不取敢御意向無之候ハハ当政府ノ照会方取計可申ト存候間何分ノ義御申報有之候様致度此段申進候也
明治二十七年八月二十一日
特命全権公使 大鳥圭介
師団長 陸軍中将 野津道貫 殿


（＊私訳）
(7) [朝鮮軍への宮関護衛移讓に関する協議]
機密第一六九号
本年七月二十三日の京城事変（＊日本軍の朝鮮王宮占領事件）以来、京城内外の民心が落ち着かないことを考え一時我が兵隊で大闕（＊宮中）の護衛に充てそのまま今日に至っておりますが、昨今民心もようやく鎮静に帰しましたように見受けられ、また同政府に対して交渉上の事情もありますので、闕内（＊宮中）の日本軍の隊兵を撤去して一時これを光化門（カンファムン）外の親軍壮衛営に移して内外の不慮に備え、こうして闕内の護衛はすべて朝鮮兵隊に譲り、朝鮮兵のほかに我が巡査若干名を派遣して当分その警察活動（実力行使を以て国家の治安を維持する行政作用）に充てるように存じますがこれについてｒの御意見はいかがでしょうか。取りあえず御意向特になければ当政府（＊朝鮮政府）の照会を取り計らおうと存じますのでご見解をお示し頂きたい存じこの件申し上げます。
明治二十七年八月二十一日

特命全権公使 大鳥圭介（＊発信）
師団長 陸軍中将 野津道貫 殿