〜近々読んだ本の感想〜
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この本はアメリカの中学の副読本となっているそうだ。
平和と戦争をよく表した内容で全米で評価の高い作品となっているらしい。
それと同時に韓国系アメリカ人からの執拗な抗議を受けている。
日本人は被害者ではなく加害者だと・・・おまけに戦後に朝鮮人の行った日本女性への性暴力もなかったことにしたいそうである。
そして、それを隠すために慰安婦問題を提起して２０万人やら性奴隷やらという誇大表現を用いて話を逸らせようとしている。
これらの考察はもっと詳しい人が解説してくれている。
http://nippon-end.jugem.jp/?eid=4050
日本人であれば、一度は読まなければならない本だと思っている。
アメリカと同様に中学の社会の副読本として採用するべきだろう。
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この本を読んだ感想。
その当時の情景に引き込まれる。
内容がそれだけ衝撃的であり、『生きる』ということが大変だというのと同時に人として、『生きるのは義務』でもあるのだろうと思う。
キーワードは下記になるのではないかと思う。
�＿搬欧悗了廚�
�⇒�事における人の醜さと善行
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朝鮮北部から祖国・日本への逃避行の話。
家族構成は５人で、父・母・兄・姉・妹で、父は最終的に出てこない。
母・姉・妹の３人で朝鮮の京城を目指し、兄を待ったが、待てずに日本へ帰国する。
兄は別で最終的に日本へ帰国する。
内容と言えば、戦中におけるアメリカの爆撃機、戦後はソ連および共産兵による脅威からの逃避となり、敗戦を挟み日本に帰還する。
共産兵は、赤十字の列車にも爆撃するなど条約違反を行う。
そして、日本人や非共産派を殺し続け、金品や金になるものを奪っていく。
フレームが金属である眼鏡をかけている人から眼鏡を奪ったり、殺した人間の金歯を抜いたり、それはおぞましい光景であろう。
女性に馬乗りになり強姦を行う。その女性の金切り声を聞けば、あまりの恐怖に体が震えてくることだろう。
だからこそ、女性の取るべき対応は一つしかなかった。
『男の振り』をする。
被害に遭わないように・・・
髪は短剣で切り、胸はさらしを巻いて平らにして、共産兵に尋問されれば、「男だ」と答える。
嫌々、短髪にせざるをえない女性の気持ち、それでも被害に遭わないためにはやるしかなかった。
後に日本に帰国して学校に通えば、恵まれたお嬢さんたちから笑われる現実があり、それは女性としての誇りを捨ててでもやらなければならない行動だった。
荷物が奪われないようにしなければならない。
大事なものが入っている。
泥棒や難癖付けて、奪おうとする。
そんな輩とは「対話」では解決せず、短剣を向けて「娘に触ったらどうなるか分かるわよね？」と対峙しなければならない。
そうなると相手も立ち去るしかない。
当時のごく身近な部分でもこうだったのだ。
時代が変わっても交渉ということに関して、対話だけでは何も解決しない。
平和と言えば聞こえはいいが、その実、恵まれた環境において、苦労も不安も恐怖もない世界で話だけで、敵対する相手とは分かり合えるというのは妄想でしかない。
衣食住。
これだけ時間と場所が変われば、「普通」と感じているものが普通じゃないというのはなかなか考えにくい。
食べ物はゴミ箱からまだ食べられそうなものを拾ってくる。
異臭を放つゴミ箱に頭を突っ込むだけでも抵抗がある。
それでも残飯は腹を満たしてくれる。
水は川の水を汲んでくる。
・・・今の環境で川の水は飲めるのだろうか？
昔の方が川はきれいだったのだろうか？
いや、それしかないのだから・・・
逃避中は宿で寝ることなどできない。
電車の中や駅舎、森の中、草むらの中、毛布で身を包んで寝る。
緯度の高い朝鮮で秋以降は寒かろうて。
服は持ってきたものを大事に着ていく。
だが、森の中を抜ければ、枝に引っ掛かり破れることもあるだろう。
また、逃避中における日本服は共産兵に対する敵認識を早める可能性が高い。
たとえ、汗臭くて血まみれな共産兵の軍服であっても着る場面は出てくる。
決して、毎日体を洗ってきれいな服を着れることなどないのだ。
臭いだろうし、血に塗れた服であっても、それでも着なければならない。
文句は言っていられない。
医療班の仕事。
銃撃戦など、共産兵との戦いで傷つき負傷した兵士や一般人を治療するが、それは生存しているときで、息をしなくなって死亡が確定すると冷徹に列車から落とされていく。
発車時には足場がないぐらいの占有率であっても、時間が経つにつれて足場が増えてくる。
それは赤子でも例外ではなく、母親から息のしなくなった赤子を列車から投げ捨てる。・・・死を受け入れられない母親はその赤子を追って列車から飛び降りる。
複雑な気持ちとなるが、仕方ないこと。
医療従事者は人を助ける一方で、できることしかできないわけだ。
そういう環境に身を置く時間が増えるほど、判断は的確に早くなっていくのだろう。
余裕なんてないのだから余計に即断が求められる。
逃げる人たちの中には妊婦もおり、出産する場合もある。
水なんて貴重だから、生まれたての子供の体を洗うのにたらいにためた尿を利用することもある。
みんな空腹になっている。
そんな状況下で一人何かを食べることなどできない。
みんなの分の食糧なんて到底ないのだから・・・。
機転と状況判断。
朝鮮半島に住んでいただけあって、朝鮮語ができるというのは逃避行において、長所となっていた。
共産兵に見つかったとき、日本語を喋れば、命はなかっただろう。
そして、話す内容において、うそを吐き朝鮮人で通し、正直には話さない。
これは命を賭けた交渉と言うものだろう。
言葉一つ間違えれば、命はない。
こういう状況だからこそ、正直では生き残れない。
その機会ごとに間違えてはいけないことがあり、事務的には通じないこともあるだろう。
日本に帰国できたら幸福な生活が待っていると期待していたものが裏切られる。
祖父母は戦争で死亡。
母も過労で突然死し、残された姉（17）と妹（12）。
それでも、駅舎で寝、ゴミ箱から食べ物を見つけて、なけなしの金で学校に行く。
生前、母親からは、しっかりと勉強するように言われていた。
他の生徒が捨てた紙や鉛筆、消しゴムなど使えそうなものを拾って使う。
恵まれた生徒からいじめに遭ったり、ものを売りに行ったり、靴磨きをしたりで、大変だろうけど、それでも必死に生きていく。
それでも優秀な成績を取っていく。
生きて帰ったことで、自分たちは「勝った」わけだと考える。
そして、父と兄の張り紙を出し、朝鮮人の厚意でなんとか日本に引き揚げることができた兄がその張り紙に気づき、姉妹に再び会うことができた。
家族全員で再び会うことはできなかったが、それでも兄弟3人の合流は果たせた。
彼女らの祖国に戻りたいという気持ちと再び家族が一緒になって暮らしたいという思いが数々の困難を乗り越える力になっていたと思う。
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引揚者の壮絶な体験を読んで、もし自分が同じ立場だったら、果たしてそこまで踏ん張れたのだろうかと考えてみた。
「今」の思考ではおそらく脱落して日本に戻ることも朝鮮で暮らしていくこともできないのではないかと思う。
それほど、考え方が甘いから。
勝ち取りに行くという思いが自分には希薄だから・・・。
それは環境に責任をなすりつけるし、受けた教育にも責任を負わせるという言い訳になるが、現在の日本で、あまりにも危機意識がないことと不安に対する対応を考えていないのが原因だ。
現実を見ないように都合の良い部分しか見ない社会にしようとしている勢力にやられてしまったからだろう。
いきなり強い人にはなれないし、弱いままで終わるかもしれない。
しかし、無知のままよりもこういうことがあったと頭の片隅に置いておくだけでも意味があると思う。
今の日本社会はそれが都合悪く、蓋をする傾向にあるので、それを変えていく必要があるのではないかと思う。
ただし、日本を良い社会にしたいと願うならば・・・。
別に日本が崩壊しても良いと願うならば、現実を見ずにただ見たいものだけを見たらいい。
人ができることなんてたかが知れてるのだから・・・。
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