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2018年04月15日12:02

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新国立劇場 アイーダ

2018/4/14土 14:00- 新国立劇場オペラパレス

オペラ「アイーダ」/ジュゼッペ・ヴェルディ
全4幕〈イタリア語上演/字幕付〉

指 揮:パオロ・カリニャーニ
演出・美術・衣裳:フランコ・ゼッフィレッリ

アイーダ:イム・セギョン
ラダメス:ナジミディン・マヴリャーノフ
アムネリス:エカテリーナ・セメンチュク
アモナズロ:上江隼人
ランフィス:妻屋秀和
エジプト国王:久保田真澄
伝令:村上敏明
巫女:小林由佳
合 唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

お目当てだったゼッフィレッリの舞台美術、やっぱり凄い。金色がふんだんに使われた豪華絢爛な衣装、本物の馬まで登場するこだわりっぷりはもちろんですが、私が感動したのは構図。「凱旋の場」、広場を斜めに、街道の出口を見るような角度で、しかも、観客からはやや見下ろすような角度になっている。この方法、ゼッフィレッリのラ・ボエームでも使われてる(屋根の上と酒場の中が一緒に見えるようになってる)けど、本当に秀逸!現実を切り取ったのとはあえて異なる角度にしてあると思うのですが、目の前に物凄い情報量が提示されて観る方を圧倒する!

凱旋の場とともに、エンタシスの柱が並ぶ神殿のあるシーンなどは、ビジュアル的な完成度がとてつもなく高くて、観客席から観ていると一枚の美しい絵画のようでした。

ただ、元々がそういう設定なので仕方ないのですが、エチオピア側の人々が黒塗りだったり茶色い肌に見える衣装を着てるのは、今の時代だといろいろと言われたりするのだろうなあとも。

歌手について。

アムネリス役のセメンチュクの存在感が凄かったです。歌はとくに私の好みというわけではないけど、渾身の演技で、思わずアムネリスに感情移入してしまったほど。彼女の十八番なんですかね、この役。カーテンコールはびっくりするくらいノリノリで、いつまでも投げキッスするわ手は振るわ、他の出演者が「早く引っ込もうよー」という視線を投げるのをものともせず観客にサービスしてくれてました。

ラダメス役のマヴリャーノフも安定した、温かい歌唱でよかったな。英雄ではあるけれど、彼のラダメスは繊細で優しい面が強調されていたような。でも、それがよいと思いました。ランフィスの妻屋さんは流石、アモナズロの上江さんも堂々としていてよかったです。

アイーダ役のセギョン、最初は声量もあっていいなーと思ったのですが、途中から、一本調子で感情が全然入ってるように聴こえないのが気になって気になって。ある特定の高さ以上になるとほとんど同じ大音量で歌っているように聴こえてしまい、最後の方はそれが物凄く嫌になってきてしまいました。うーん、ソプラノって本当に好みと思える声や歌唱に出会えない・・・。

オケは、特に感動したというわけではなかったのですが、気になるところもなく、安定していたなという印象でした。アイーダトランペットがずらりと舞台に並んだシーンはいい意味でゾクゾクしましたけどね!

今回はバレエシーンもかなり入っていました。これは新国版に対する振付なのかな。結構難しいワザもたくさん入っていて、バレエダンサーもたくさん拍手を浴びていました!しかし、なぜ座付きのバレエ団がいるのに、外部のバレエ団が参加してるんでしょうかね?オペラのお客さんにバレエのアピールができる好機なのになあ。


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