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2018年04月07日12:44

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小説・冬の王の物語・・11

前日記の続き・・
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「!」

「うわああ! 一体 何が!」男の子は 首飾りを握りしめて
腰を抜かして 悲鳴を上げた。

「たわいのない・・」女王は冷たく言い放つ

「巨大な魔力を秘めた 
その首飾りは(冬の王)そのものなの・・

冬の王の分身でもあって 王と首飾りは 一対
手放せば 王はその身を失う・・。そういう代物・・。」

「これからは 私が冬の王も兼ねる・・邪魔な王もいなくなり
この地は これから私の思うまま・・。」

「あーははは ふふふ」嬉しげに嬌声をあげる
雪の女王・・。

「さあ 持ってくるのよ・・
だって この女の子を助けたいのでしょう?」

女の子の喉元すぐ近くにツララの槍先を向ける

「ほんのちょっとよ・・私が刺したら 綺麗な血が滴る・・
 早く」

男の子は ポロポロと涙を流して
その場にたちすくんでいた

そして 女王と女の子を向き 
しばらく ぼんやりと じっと見ていた・・。

冬の王さま ごめんなさい。
・・王さまは 僕のせいじゃないって 言ってくれたけど

でも・・でも・・
この冷酷な女王に この首飾りを渡せば この地は・・
村の人達や皆は・・?

ゆっくりと女王に命じられるまま 首飾りを手にして 
彼女達の方に向かった・・。

一体 どうすれば・・?

・・風の中から 声がした・・
いや ペンダントの宝玉が話かけてきた・・。

そなたは冬の王・・・呪文を唱えるがいい・・。

呪文? そうだ呪文? でも何の呪文? 
呪文なんて唱えた事ないのに

言葉が 頭の中に浮かぶ・・。

女王に 宝玉の首飾りを手渡す寸前に・・

男の子・・いや 新しき冬の王は・・呪文を唱えた・・。

「邪悪なる雪の女王 清き湖の底に眠れ!飛翔の呪文よ
風よ 我に呼応せよ!」

「なに!!きゃああ!」
雪の女王は悲鳴をあげ そして風が彼女を
連れ去った・・。

女の子の縄を解く 「もう大丈夫だ・・」

「うわああん! お兄ちゃん 恐かったよ!」
男の子は妹を抱きしめた・・。

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