チャンスがあればの話。

■横田早紀江さん「チャンス逃さないように」　首相と面会
(朝日新聞デジタル - 03月30日 15:12)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5049620

被害者の会の主張はお説ごもっともではあるが、肝心かなめの北朝鮮政治執行部は今まで約束などほとんど守ったことがない交渉相手。金なのか軍事力なのかの差はあるが、暴力的な交渉しか成功した試しがないというのが本当のところだ。強烈な自国保護を掲げて暴走するトランプ大統領に対し、日本人保護を求めることは極めて高い代償を払う覚悟が要る。トランプ大統領に譲歩を求めるには、最低でも改憲＝軍事力/交戦権の保有が前提条件だろう。トランプ大統領からしたら「F35だのヘリだの売ってるんだから、自国民ぐらい自分で取り返せよ。米軍頼り？んじゃあ思いやり予算〇〇%upに関税の話はコレ飲め」ぐらい言うだろうし。
　人命救助は大事なことなのだから、常にその交渉の糸口をつかむ努力は必要だが、今の日本の国防スタンスでは北朝鮮になんらの疼痛も与えることはできない。経済的断絶はそれなりに効いていて、北による大規模日本侵攻は抑止できている（船とか上陸作戦に必要な装備を揃えられない）が、それでも北は核ミサイルの開発が可能な程度の経済力を有しているわけで、完全にひれ伏す状態にならない以上、人質が返ってくることは考えにくい。

戦略的条件を戦術で覆すのは難しいね。