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2018年03月09日22:37

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゚Д゚) < Chhadke (曲がりくねって)

■野良犬の寝相すら自由。ナショジオ賞作家が切り取るインドの動物
(まぐまぐニュース! - 03月09日 20:30)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=240&from=diary&id=5020475

 インドの牛は、神聖なわりには結構荒い扱いを受けてるとは色々なところで書いてることだけど、まあ神聖だって言っても隣で暮らしてるような空間だと、崇拝するとか言う扱いしてられないのが野生動物だしぃ。奈良の鹿を見よ! ワイは奈良の鹿に追いかけられたこともあるでよ!!(って、鹿はともかくインドの牛を実際見たことないけど)

 インド関連の本や映画見てると、人もともかく動物もやたらパワフルだよなあ…とは思うことですよ。住宅街のど真ん中で育ったワタスなんぞ、その生命力の強さだけで「ははあ〜」とひれ伏してしまいまする。蛇くらいは玄関先で見たことあるけども。うん。この前の夏には、道路のど真ん中に1m大くらいの奴が寝っ転がってたなあ…。

 …なんてインドな話題に反して、今回はネパール映画の紹介と行くよん。



Chhadke (曲がりくねって) 2013年 125分
主演 ナムラター・シュレスタ & サンガト・マッラ他
監督 ニーガム・シュレスタ
"見た事あるかな? それは、開拓地の道端にもジャングルにも生えている草なんだ"
"歌の中でも歌われている。『ミケニア草は森を殺す』ってね"
"繁殖力が強くて、国立公園の植生を脅かしているんだよ…"

https://www.youtube.com/watch?v=YohNHMGvmA8


 チトワン国立公園行きのバスに乗り合った植物学者のサミールと、フロリダ留学帰りのローシャン。
 サミールが独自に国立公園の外来植物被害を調査する一方、兄クンワル家に居候しながら職探しを始めるローシャンは、就職先も見つからないうちから地元の友人ビンドゥとヨギに誘われるまま遊び回る毎日。

 数日後、突如ローシャンの兄クンワルがマフィア"ロイヤル・ギャング"のボス チェバン・ラーマのバイクに轢かれ救急搬送されてしまう。
 四肢麻痺になった兄の治療費を捻出できないローシャンだったが、相談を受けた兄の上司である政治家にして街の顔役サロージは、ローシャンたちを前に提案する…「チェバン・ラーマを殺してこい。そうすれば500万払おう」
 一方、チェバンの指示で国立公園にやって来た手下の暗殺者ボクシは、密猟現場近くを調査していたサミールを襲撃し、瀕死の彼をジャングルの中に放置していく…。


挿入歌 Par Bhututu

https://www.youtube.com/watch?v=9bEh-HeOj5M
*歌は、1分54秒あたりから。


わーい(嬉しい顔) ニーガム・シュレスタの初監督作にして、ネパール映画界のトップスター ナムラター・シュレスタやアルパン・ターパー、サンガト・マッラと言った面々がそろったマルチスター映画……のわりに、妙にシュールで妙に淡々とした、監督の才気に走った混沌とした芸術肌な一本でありました。
 実際にネパール本国で予告編が解禁されるや大きな注目を呼んだものの、本編公開されるや「なんじゃこりゃ?」の嵐となって大不評を買ったとかなんとか。

 物語は、米国留学から帰って来ながら就職もできず遊び暮らすローシャンと幼なじみの親友2人、たった一人で外来植物を探そうとジャングルで野生動物が如く暮らすサミール、"ロイヤル・ギャング"と恐れられるチェバン・ラーマとその手下たち…と言う、それぞれ別々の日常で生活する3組の人間関係を軸に、徐々にその3つの世界が混じりあって平凡な日常がゆがみ始め、悪夢めいた後戻り不可能な非日常へと展開して行き、後半はギャング抗争ものからバイオレンスホラーへと様相が変化していく予想不可能で不可思議なお話になっていく。

 冒頭、ネパール空港からチトワン国立公園へ向かうバス旅の中で、意味がありそでなさそなサミールの語る"ミケニア草"の話が伏線的に語られると、それからしばらくは主要登場人物たちの即興劇のような日常の中の馬鹿話を延々見させられ、時々妙にコミカルだったり妙にシリアスだったりするサミールのジャングルでのサバイバル調査生活が合間合間に挟まれる。お話の主軸が見えにくい上に、それぞれの場面場面での特に意味もなさそうな芝居劇を、手ぶれの長回しカットや絵画的な構図で見せていくのは、技術的には色々やろうとしてるように見えてプラス要素ではあるけども、緊張感もなくダラダラ話が流れてるように見えてしまうのでキビシイ。

 んが、後半になると映画そのものがガラリと様変わりし始める。殺されかけたサミールの復活と共に、話はバイオレンスな抗争劇に突入し、チェバン暗殺事件を契機に失墜するロイヤル・ギャングたちと、対照的に勃興するローシャンたちの新たなギャングたちの殺しあい。その争いが国立公園のジャングルにまで広がっていくと、神出鬼没のマッドメンと化したサミールが、雑草駆除よろしく抗争劇を繰り返すギャングたち一人一人に制裁を与えていくホラーめいた展開をたどる。
 ラストに行くに従ってどんどん高まっていくバイオレンス度がかなり客を選ぶだろうけど、前半のダラダラ感なんぞ吹き飛ばすほどの映像的インパクトと各登場人物たちの変貌ぶり、特に前半は話の筋にほとんどからまなかったサミールが、森の神が如く無言で暴れ回る様は「金枝篇」の王殺しの逸話のような、土俗的でシュールな映像の連続となってて強烈。そこに仮託される象徴としての物語なり登場人物なりを考えていくのも面白いとは思うものの、この奇妙でシュールな物語と映像の羅列は、たしかに万人受けするようなものではないかもしれないですなあ。芸術映画っぽいと言う一点で「お、スゴい映画じゃん」と面白がっちゃうワタスなんですが…。画面と共に、民俗音楽的なものをミックスした音楽なんかも新機軸のように感じられてカッコいい。

 まあ、それにしても劇中クレジットが全部デーヴァナーガリー(ネパール語の文字)で書かれているため、細かい舞台設定や時間経過、各役者の情報が読めないのがくやし(ので、ここの主演欄の役者名は「多分この人」と言うおおざっぱな記入になってます…申し訳なし)。デーヴァナーガリーは勉強しないとダメかなあ…ヒンディーでも使われる文字だからなあ。くぅ。


挿入歌 Haatti - Bhaalu

https://www.youtube.com/watch?v=W4z3xSKoRwM


・Chhadkeを一言で斬る!
「サイやら象やら寄生植物やらヒルやら人殺しやらいるジャングルで、全身泥だらけになるまで暴れる身体の強靭さは、とにかくスゴいね…(都会病患者の声)」
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