「女性乗客を痴漢被害から守る」のが導入の大義だから。

羽鳥慎一「ここまでやる？」女性専用車両問題で見解
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=5004958
羽鳥慎一と言えば、かつては日テレのアナウンサーで、朝の生ワイドの「ズームイン」シリーズの最終となった「ズームインSUPER」の終了とともにテレ朝に転じた際は大きな話題となりましたが、自身の見解などを発言するよりも番組の進行を恙無くこなしていくイメージがありながら、その割にはつい喜怒哀楽が出てしまって涙腺がデリケートな人と言う印象を持って見ていました。ゆえに、この手のニュースのネタとしてはあまり出てくる印象がなく、このmixi newsに寄稿されるのはいくらか珍しい感じがありますね。
そんな中、羽鳥慎一がMCを務める「羽鳥慎一モーニングショー」で先日発生した東京メトロ千代田線の霞ケ関駅付近で女性専用車に乗り込んだ3人の男性客が女性客らと口論し、男性客が女性客や駅員から降車の要請を拒否して電車が遅延した一件をその撮影映像とともに取り上げ、これに羽鳥慎一ら番組のコメンテーターなどが意見を出し合ったようですが、女性専用車を「男性差別」と主張する団体のメンバーとされる男性客について、番組にVTR出演したと言うその団体の代表（男性）がその正当性を主張したことについて、羽鳥慎一が「言ってることはわからなくもない」とした上で、「ここまでやります？っていうのが正直な印象。問題提起をすることは大事だし、あの乗り込んだ男の人たちの言うこともわからないでもないですけど、あれで乗ってる人が遅刻したらたまったもんじゃないから、あの主張の仕方はやめた方がいいんじゃないかな。方法が違うのかなと思う」と発言した、ですか。
番組のサブMCか何かを務める（で良いのか?）テレ朝の宇賀なつみアナウンサーが「私の周りでも首都圏でこの（朝の出勤）時間帯に一度も痴漢に遭ったことない人って10人に1人くらい。ほとんどの人たちが一度は遭ってます。（女性専用車は）そういう人たちが安心して電車に乗れるっていうだけで、私はすごくありがたいと思った」とコメントしたように、痴漢対策として女性の乗客を守るために安心して利用できるよう、女性乗客を保護することを眼目に始まったのが女性専用車であり、それを「男性差別」として否定することに道理が通るとは思えないと私は考えますね。
団体代表がどのような理由や論拠で主張したのかは分かりませんが、女性専用車が「十把一絡げにすべての男性客を敵に回すやり方」だと言うのはあまりにも一面的な見方であり、（通常は）編成の中の1両を指定して運用しているのですから、日頃鉄道会社が駅や車内などでアナウンスするように「皆様のご理解とご協力をお願いいたします」と言うことで良いのではと思います。首都圏の場合、通常は8両や10両編成のある1両が指定されており、路線によって6または7両編成の列車があるものの、東京メトロ銀座線や京王井の頭線のような短い編成の路線では実施していないのが実状ですが、どの車両が女性専用車なのかは駅での案内を注意すれば良いことでしょう。その意味では、羽鳥慎一が団体代表の主張に一定の理解を示したことには少々異議を感じます。
記事では、放送後にネット上で繰り広げられた女性専用車の是非についての議論を紹介していますが、女性専用車を「男性差別」とする主張は概ね否定的なようで、紹介している限りにおいては宇賀なつみの意見に同調するものが中心となったようで、女性の利用客の最も多い年齢層に属すると考えられるその意見が、相応に説得力を持った様子が窺えると思いますが。