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2018年02月13日11:23

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感無量。

いやはや、昨夜は興奮しまくりの決勝だったねぇ・・
あらためて、この内容にこちらは“胸一杯”、“感無量”でしたよ。

競技ではなくあくまでも楽しむスキーと、SAJによる級検定の範疇でコブを攻略するのに
四苦八苦して来た身からして、この競技はある種「異次元への挑戦」の領域にある、
極めて難しくて“無茶な”競技とさえ何処かで観て来たけども・・

女子では既に里谷多英選手によるメダル獲得だったり、上村愛子選手による奮闘等で
一定の位置まで来た感はあれど、男子がその域に届くのはもう少し先になるだろう、
いや、もしかしたら自分が生きてる間は観れないだろうとさえ思っていた。

それは単に日本人男子のレベルが低い・・ってことじゃなく、
男子の競技レベルは女子の延長線ではなく、全く世界が異なると思うほど
技術の質も位置も別物にある・・と思ってるからで。

日本人選手も初期から比べて相応にレベルが高くなってるのは間違いないものの、
海外勢はもっと進化が早く、難易度の上昇度合いもすこぶる早く、
現状日本人の資質ではそれについていくのが難しいだろう、と。

要因は色々あると思うけど、一つ鍵になるのは“発想力”、“創造性”。
代表される「エアー」。難易度を高めるにあたって基になるのは
クリエイティビティにあるわけで、体力面にある技術力そのものとしては、
後はどうやって身につけるか、肉付けさせることが出来るか・・

体力的部分については、俗に言われる「外国人>日本人」という差異が
昔ほどもうあまり差のない所まで来ていると思うが、
差が幾分あるのは「大胆な冒険心」や「柔軟な発想力」。
要約すればやはり「メンタル」ということになるのか・・

採点競技・・冬季に言及するなら「Xゲーム系競技」は、根底に「魅せる」、
「楽しませる(楽しむ)」という“エンタメ要素”が多分にある。
競技者でありながら「アーティスト」の特性を持っていなければ、
中々上位には立てない特異性がある。

この側面はスポーツ競技の基礎である体力面とは別物で、
“早く、高く、遠くへ”といった、かつての五輪にあったテーマ性や、
日本の伝統的な体育概念ではもう成し得ない領域であり。

「チャレンジ精神」というヤツも、その日本にある伝統性のものとは別物であり、
「ひたすらがむしゃらに歯を食いしばって・・」というものではカバー出来ない代物。
どれだけフリーダムに、どれだけアドレナリンを放出出来るか・・
その為に創造力をどれだけ構築出来るか・・これがまさに「アーティスト性」。

日本人は・・というより、その為の環境がどうしても整っていない、及ばない・・
だから中々アーティスト性が身に付き難かった、と。

Xゲーム系の多くでプレイする海外勢を観ていると、心底競技を楽しみ、
その“Fun”が頂点を超えて昇華していく・・そんな様相にさえある。
これ、フリーダムでないとこうは中々いかないと思うんだな。
何物にも縛られない、支配されない。自分が場を支配する・・
大胆であること。オーラを放つこと。

こうしたアーティスト性や自由を背景にしたチャレンジスピリッツは、
時代や世代交代、各種環境の変化により日本人プレイヤーも徐々に変わって来たし、
他のXゲーム系では、ボードの平野君や平岡君らの活躍にあるように、
かつての日本体育概念やその空気感とは別次元の所で独自性を身に付けているわけで、
その点では間違いなく日本人も進化している・・ということは言える。

その点で件のモーグル男子はやや及んでなかったし、それ以上に
外国勢の躍進や進化を背景に、競技の難易度や基準自体の進化も早くて、
日本人が上位に食い込むことが相当難しくなっていたのが実態かと。

そこへ来てこの度の大会。
セミファイナルまでの日本人勢は、総じて巧くコース条件を捉えて
自分らしさを出すことが出来ていたし、レベルが上がってることを実感出来た。
原君以外は惜しくもコース逸脱等により決勝進出ならずだったけれど、
やはり最後は“前のめり”になった所・・緊張感や特有の「使命感」みたいなものが
邪魔したようにも観えてしまった。

その点で原君は、変な気負いを何らも感じさせず、競技を思う存分楽しむ、
落ち着きを背景にして「場を支配してやる」というオーラが出ていて、
セミファイナルにてトップの得点で通過したのは、まさにそれが詰まった滑りだった。
あの瞬間・・下手したらメダルを取った瞬間より鳥肌が立った。

決勝でも、ほぼほぼセミファイナルと同様だったのが大きい。
もっとも、そんな彼より数段上の完璧な滑りを魅せたミカエルがあまりにも神過ぎて、
現段階で単純比較するのは酷とも言える。

それでもそのミカエルに近づいたことは歴然とした事実で、そのことを原君は大いに
誇っていいし、世間もそこをしっかり認知・評価してあげて欲しい。

「超えられない厚い壁」がどっかりあると思っていた、男子モーグルの世界・・。
遂にそこを超えた。原君による“フリーダム性”によって。
これにより、後に続く今後の男子モーグル界は自信を持って大胆に挑んで欲しいし、
肉体的強化は勿論のことだが、それ以上にクリエイティビティをどんどん高めて欲しい。
同時に、その能力を高めるにあたり関係各位をはじめ世間一般にも、
Xゲーム系にある独自性をもっと後押しすべく空気を醸成して欲しいと願うばかりだ。

日本勢メダル第1号は原大智!モーグル男子で銅
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=4983822
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