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2018年01月26日18:05

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発達障害当事者から(「世界の車窓」風に)

【ドイツ】 ADHDの子供を落ち着かせるため、200校の学校が重い「砂入りベスト」の着用を採用
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1955227.html

 発達障害、ADHDなど昨今、日本では発達系精神障害に注目が集まっている。
 もっとも、最近『増えている』と言っているが申告する人や専門家に判断してもらう人が増えているからで実際は、昔から一定数いると言われている。

 今回、話題に上がったADHD(注意欠陥/多動性障害)は研究が始まって日が浅い分野である。(始まったのは30年ぐらい前)
 確かに五体満足で目立った知的障害もない。
 なのに、落ち着かない行動や場の空気が読めない・・・・・・
 
 当事者である(まあ、軽微なのですが)私も小学生のころはどうしていいかわからなかった。
 なんで、一生懸命やっているのに人から非難されるのだろう?
 努力しているのに認めてもらえないのだろう?
 理由を求めても、誰も曖昧な「努力不足」とか「お前が悪い」の一点張りだった。
 そのうち、私の中の心のバランスはおかしくなった。
 今でいうのなら『鬱』になったのだ。
 周囲の人間が敵に見え、テレビや漫画なども私を責めているように感じた。
 仕事も上手くいくはずもなく、リストラにあったり虐めにあったりした。

 今でこそ、徐々にではあるが療育などが確立、浸透し始めているが、当時は『発達障害』という言葉自体なかった。

 教師たちからしてみれば、故意で差別をしようとかは思ってない(と思いたい)。
 しかし、暴れる生徒や混乱を招く困った生徒のために普通に授業を受けている生徒の学習の機会などを奪われることは、角を矯めて牛を殺す(角を矯めて牛を殺すとは、小さな欠点を無理に直そうとして、かえって全体をだめにすることのたとえ)であり、生徒はもちろん、親からしても納得できないだろう。
 もちろん、今回のベストのように成功例もあるだろう。
 問題なのは、それでも、授業に集中できない生徒をどうするか?である。

 リタリンという児童・生徒向けの緩和薬が現在、日本では一般的であるらしい。
 ただ、それも、全てのADHDの子供に効く訳ではなく、薬を変えるなり認知行動療法や特別支援学級などで対処することもある。
 ちなみに、日本やアメリカなどは薬物治療に対して積極的だが、北欧などでは消極的なのだという。

 一番の問題としては重りのあるベストを着せる云々よりの周囲の大人(教師、親など)はもちろん、子供たち(同級生、兄弟など)が精神障害に対してどれだけ理解し、援助できるか?が問題なのだと思う。
 例えば、日本において、このベストが国のごり押しで精神障碍者に義務化になったから虐めや差別につながるだろう。(本人の意図関係なく)
 実際、日本には最近まで『優生保護法』という法律の元、精神障碍者などは様々な権利を奪われた。
 約一年半前に起こった「やまゆり園事件」の犯人を世間やワイドショーは大いに騒いだが、国も似たようなことをしていたのだ。
 ネットなどを見れば、未だ障害者に対する偏見や差別が溢れている。
 子供たちは大人の世界をよく見ている。
 そして、真似したがる。

 あるテレビでADHDの子供を受け入れている小学校が特集されていた。
 そこでは、授業が始まる前に黒板の両脇にある掲示物にカーテンを掛けて黒板に集中できるようにして授業の目的をはっきりさせて、言葉だけではなく絵や写真などを使い、フリントも振り仮名をつけたものを裏面に印刷するなど工夫をしている。
 結果、子供たちにとって非常に分かりやすい授業になり学力が飛躍的に向上したという話だった。
 また、生徒のADHDに対して無理解だった教師に対して、その子の親が交換日記をすることでどう接していいか理解できたという事例もあった。

 ベスト云々よりも発達障害の事をちゃんと理解、というか、存在を認めてほしいというのが当事者として意見である。

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