新宿・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで上演されている、前田亜季ちゃん出演の舞台「テロ」を見てきました。東京公演は1月16日 (火) 〜1月28日 (日)、全16公演です。
亜季ちゃんの舞台は昨年9月の「円生と志ん生」以来となります。4か月前、しかも新宿の同じ劇場ですか。私としては仕事場が近いので定期券が使えるし非常に助かるのですが、そんなに気を使っていただかなくても(ペコペコ)。
原作本は1年半前に出版されていますので早速図書館に…むむむ、法廷劇かあ。長ゼリフが多くて憶える人は大変だなあ。亜季ちゃんの分は…そうでもないか。ああ良かった。
亜季ちゃんの役は被害者参加人および検察側証人です。ダンナがたまたま乗ってたエアバスA320がハイジャックされて、7万人いるスタジアムに突っ込もうとするのを阻止しようとしたユーロファイター・タイフーンに撃墜され、激おこぷんぷん丸なコブ付き未亡人です。
戦闘機パイロットのほうは「7万人助けたんだから、164人の犠牲はしょうがないじゃん」という理屈なのですが、未確認情報として「乗客有志がエアバスのコクピットに突入して犯人を確保しようとしていた」との話が出て「もう少し撃つのを待てば助かったかも」との思いが捨てきれないのです。
いろんな解釈が出来て結論は人それぞれでしょう。ただ亜季ちゃんの役どころとしては酷いパイロットだという思いで我を忘れて泣き叫んでしまいます。「どうか彼を返して。彼にもう一度会いたい。何のあいさつもなく、私の前からいなくなってしまうのはひどい…」と。
涙も枯れ果てた上での亜季ちゃんの迫真の演技が見る者の心を打ちます。私はこの時点で犯人の有罪を決めました。亜季ちゃんを泣かせるなんてヒドイじゃないのさ!
観客の評決の結果、この回の判決は有罪でした。めでたしめでたし。
ところで上の画像はゲネプロの時のものですが、亜季ちゃんの顔が老けているとややざわつきました。実際に劇場で本人を見ると相変わらずの童顔で可愛い亜季ちゃんがそこにいました。つまり渾身の表情を一瞬だけ切り取ると、あの表情が生まれてくるのですね。
亜季ちゃんの女優魂に頭が下がる思いです。
東京公演のあと、兵庫・名古屋・広島・福岡公演もありますので、よろしかったらどうぞ。
以上であります。
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