（＃３７３２）【アーカイブ】（＃５２０）男性外来が無い訳

今日の動画は「如月千早 [BLOOM] PV」です。
疾走しているイメージで、かっこいいですね。



さてとある病院の医師のコラムで、女性外来について書かれていました。
今大きな病院ではたいてい「女性外来」がありますが、「男性外来」はありません。
これだけを見ると「女性ばかり優遇されている」とか「なぜ男性外来が無いのか」と考えてしまいがちですが、これにも理由があるそうです。

一部の「男性更年期外来」を除き、性差を掲げた外来で断然「女性外来」の方が多いのは、一言で言うと、これまでの医療がほぼ「男性外来」のようなものだったからだということだそうです。

生殖器や乳腺疾患などの一部の臓器を除き、ほとんどの医療の研究は長年男性をモデルに行われてきました。
女性は妊娠の可能性があり、月経の周期的なホルモン変動があるため、治験や検査データの基準に適さないというのが主な理由だそうです。
そして、女性は少し小柄な男性という理解で近代の医療は構成されてたとのこと。

１９９０年代に入り、ようやく更年期女性のＱＯＬ（生活の質）を脅かす疾患の研究を皮切りに、女性を対象とする研究が進み始めました。
その結果、現在では、骨の構造から痛みの感覚、さらには薬の代謝や脳でのセロトニン合成までのあらゆるところで性差が確認されているそうです。

疾患別の性差にしても、痛風や糖尿病は男性に多く、膠原病は女性に多い。
また心筋梗塞は、若い年代では男性に多く、女性では閉経１０年後から増加します。
他にもガンの種類により、男女差があるものがあるなど、いろいろなことが分かってきているとのこと。

そのような生物学的な差だけに限らず、心理的、文化的、社会的な男女の差異が多岐にわたるということで、これまでの男性中心だった医療から一歩離れた「女性外来」が増えてきているようです。

はっきり言って男性であり、医療の素人である僕には「女性外来」はよく分かりません。
でもこのようなことを考えると必要な物なのでしょう。
ちなみに僕のマイミクさんには女性の方が多いですが、女性外来を受診された方はおられますか？
女性外来とはどんな所か教えてもらえると幸いです。