古いハードディスクを見ていたら、ちょうど10年前に書いた手紙が目に入りました。母親の主治医宛てに書いた手紙です。母親の通院に同行できないので、手紙を書いて持たせたんだと思います。
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2008/1/10
●●先生 (●●●●の症状について)
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
1月5日ごろから、首筋が痛い、背中や胸が痛いなどと訴えるようになりました。筋の部分などを押すと痛がります。これまでの狭心症の症状とは違うようなのですが、早朝や深夜に痛みを訴えることがあったので、その際に心電図をとっておきました。同封しておきますので、ご確認ください。
また、年末年始のころから、咳き込んでいることが多いような気もするのですが、ここ2〜3日は落ち着いているようです。
以上、よろしくお願いいたします。
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これとほぼ同内容の手紙を、当時利用していたリハビリ病院にも書いています。(ハードディスクの中には、この手のメモや手紙類は他にもたくさんあります)
文中にある心電図というのは、家庭用心電計で計測し、それをPCにとりこんで印刷したものです。今でも、家庭用心電計を持っている人なんて、まずいませんが、ボクは母親の生死(突然死)にかかわる重要問題だと認識していたので、5〜6万円(たぶん)出して購入していました。主治医もそのことを知っていたので、上記のような文面になっています。
また、咳き込んでいるという記載も、ボクとしては「心臓ぜんそく」を心配していたのだと思います。
ボクは、退職後の母親の様子(20年くらい前)を見ていて、心不全のリスクが高いと考えていました。なので、心臓病や高血圧の情報収集をしていたし、家庭用心電計の存在もその過程で知りました。医師から処方されている薬にも、疑問を持ったり、相談したりもしました。
結果としては、母親は死(急変)の直前まで、心臓の不調で悩まされることはなかったので、20年間の努力は一定の成果を上げていたと言えなくもありません。
ただ、そうであるからこそ、今回の死に至るプロセスに、挫折感や敗北感を感じてしまいます。甲子園を目指してずっと練習してきたのに、予選であっさり負けちゃったというか、交通事故で野球ができない身体になっちゃったというか……。「ここまでやっていたのに」という思いが、どうしてもぬぐえません。
何もしていなければ、それはそれで後悔したと思いますが、やっていればやっていたらで挫折感が強くなる。生きていくというのは、難しいことですね。
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