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2018年01月07日12:11

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新国立劇場バレエ ニューイヤー・バレエ

2018/1/6土 18:00- 新国立劇場オペラパレス

今年のバレエ初めは新国の新春ガラの初日でした。新年の始めに相応しい素晴らしいパフォーマンスでした!以下、演目ごとに感想を。

指揮:ポール・マーフィー
管弦楽:東京フィルハーモニー管弦楽団

『パ・ド・カトル』
音楽:チェーザレ・プーニ
振付:アントン・ドーリン
本島美和、寺田亜沙子、木村優里、細田千晶

この作品、何度か凄いダンサーの共演で観たことがあって、それでも退屈だなぁと思っていたのですが、新国の粒ぞろいのダンサー達が踊るとこんなに素晴らしく感じるのか!と感動いたしました。美しい体のラインと正統派クラシックなテクニック、そして東アジア特有の繊細さ、そして統一感。まさに絵画が動いているようでため息が。私は上階から観ていたのですが、細田さんのアームスと上半身の使い方の美しさが際立っていました!

『グラン・パ・クラシック』
音楽:フランソワ・オーベール
振付:ヴィクトル・グゾフスキー
小野絢子、福岡雄大

世界レベルのダンサーが踊ったって体操的になりがちなこの作品、絢子姫と雄大王子が踊るとこんなに音楽的な作品になるのか、とこちらも驚愕。二人が踊ると全く難しい作品に見えない。それくらい、軽々と、そして本当に情緒的なパフォーマンス。これは世界でもこの二人にしか出せない味なのでは?日本の至宝ペア、流石です!
私はもともとは絢子姫のファンなのですが、最近の福岡君はテクニックの完成度、ノーブルさ、優雅さにおいて、非の打ち所がないほど見事で唸らされます。

『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:ジョージ・バランシン
米沢唯、奥村康祐

唯ちゃんと奥村君、以前にも一緒にチャイパドを踊っていらしたそうなのですが、私が観たのはこれが初めて。二人は純粋無垢で一生懸命なところがよく似ていて、雰囲気がとても合うフレッシュなペアだなぁと思いました。テクニックも十分!とってもレベルの高いパフォーマンスでしたが、欲を言えばもう少し情緒的な部分も欲しかったかな。これはコジョカル&コボーとか、コチェトコワ&ダニールとかのテクニックと情緒の両面で極上なパフォーマンスが脳裏にこびりついてしまっていて^^;

『シンフォニー・イン・C』
音楽:ジョルジュ・ビゼー
振付:ジョージ・バランシン
第1楽章:米沢唯、福岡雄大
第2楽章:小野絢子、菅野英男
第3楽章:池田理沙子、渡邊峻郁
第4楽章:細田千晶、井澤駿

新国のバランシンは世界屈指だと思っていましたが、その期待に違わぬ素晴らしいパフォーマンス!これはソリストの力というより出ていたダンサー全員の力。ほっそり・すらりとした体型の揃ったダンサー達が全員で音楽に寄り添って踊り、しかも動きの隅々にまで気が行き届いている。繊細で硬質なきらめきを持つダイヤモンドのようなバランシン、これは世界でも新国にしか表現できないものじゃないかなと思います。
唯ちゃんのシェネはキレがよくて最高に気持ちいい!福岡君は飛んでも回っても本当にポジションがきれいでノーブル。絢子姫のパートは白鳥の湖かと思うようなドラマ性。第三楽章は渡邊さんに目が行きました。もっと真ん中で踊る機会を増やしていただきたい!池田さんは踊りはちゃんとしてると思うけど、まだ真ん中の人に必要な個性がないかな。細田さんはクラシックの正統派という感じで本当にたおやか。彼女や木村さんは実力でも活躍でもファースト・ソリストに上げるべきなのでは?と思っちゃった。井澤さん、ジャンプすると長い脚が映えること。


新国のダンサーさん達、相変わらずコールドに至るまでレベルが高いなあと思わされました。2018-2019シーズンは、彼女・彼らの実力に見合った素晴らしい作品がたくさん上演されるとよいのですが(コンテ含む)!
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