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2018年01月01日23:44

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『先入観』や『習慣』には理由があり、誤った先入観は誤算となる

■日本人の時間の正確性はいつから?明治鉄道史から始まった定時へのこだわり
(THE PAGE - 01月01日 10:12)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=177&from=diary&id=4927887 防衛大在学中の課外講演で、非常に参考になった評論家・長谷川慶太郎氏による台詞です。専攻していた組織論、戦史研究でも、これを心掛けていました。

以下、長谷川慶太郎氏の台詞。

『日本人は勤勉な民族だから、戦後の日本復興が成り立った』は誤りです。
日本人は勤勉か?
勤勉かどうかの指標として、無断欠勤率が妥当である。
現代の日本社会、企業、役所の無断欠勤率は、1%前後であろう。
しかし、昭和初期の無断欠勤率は3割以上。
これを『勤勉』と言えるだろうか?
3割以上もの無断欠勤率が1%以下にまで減少したのは、『制度の変化』です。
それまでの企業、役所の給料の支払い形式は、バラバラ。
元々、丁稚奉公という言葉のとおり、住み込みで働いたり、食事を賄ってもらいながら勤務する事業所が大半で、現金を支払うのは、盆暮れやまとまった大金が入ったとき。
『経理上、○日締めの△日払い』の概念がほとんど無かった。
戦後、『○日締めの△日払い』の制度が主流となり、それに合わせて勤務、転職するので、無断欠勤率が激減した。

『建物の規模を見て、収容人員、利用者数を推計』の誤算。
太平洋戦争中、日本軍のある陣地を偵察していた米軍。
日本軍陣地の公衆トイレ(厠)を調べた。
その公衆トイレの規模から、米軍は陣地に居る日本軍の人数を1個大隊規模400人余りと計算し、準備を整え、1個師団強・2000人近い将兵で強襲し、あっけなく占領した。
実際に占領して解ったのは、実際に居た日本人は軍人・民間人合わせて80人ほど。
米軍は勝利、占領できたものの、時間と兵力を無駄にし、別の作戦を遅らせた影響も出ている。
米軍は偵察までして、何故、ここまで兵力見積りを誤ったのか?
公衆トイレの日米の差。
日本の公衆トイレは、特に大便をする個室・空間を設けており、外から見えない構造。
米国は、便器の周囲を板で局部が見えないようにしているだけで、空間としては開放状態、誰が利用しているか解る構造。
日本の公衆トイレの大便をする個室の空間は、米国の公衆トイレのその空間よりもはるかに広い。

こうした、習慣、認識、先入観は、文字だけによる知識や情報の蓄積で固定されるので、
実際に、直接、見聞しないと、誤った判断をしてしまう。

という戒めであった。

これは、現在の軍事、経済にもあてはまるであろう。
軍事力の指標として『軍事費』があるが、国ごとの為替もあるし、それ以上に、その国の
『調達力』も考慮されなくてはいけない。
日本や資本主義諸国のように『カネで兵器や弾薬を買う』国もあれば、『国の命令で、兵器や弾薬を国民からタダで仕入れる』国もある。そうした国は当然、軍事費は低くなる。
日本なら1機100億円の戦闘機が、独裁国家では1機100ルーブルで出来ると考えれば、
軍事費で軍事力を推し量ることはナンセンスだと素人でも解る。

この『誤った先入観』を押し付け、あるいは植え付けて戦争となったのが、米軍とイラクを中心とした『湾岸戦争』であり、日本もその喧伝を国民に行った。
誤ったロジック。
『日本は石油に依存している』、『中東が最大の石油産出』、『中東の安定が石油輸入の安定』。
『 』内の台詞は、誤りではないが正確ではない。
当時、イラクから日本への原油輸入は、全輸入の8%程度。OPECは中東だけではないし、イランやベネズェラや東南アジアから原油は賄えられ、分散して輸入していた。
また、米国も、イラクが大量破壊兵器を製造、所有、使用していると喧伝していたが、大量破壊兵器たる定義、つまり『生物兵器禁止条約』『化学兵器禁止条約』に、イラクが加盟していたか?違反した場合の制裁項目はあるか?については、疑問であろう。結果はご存知のとおり、米国によるでっち上げだった。
このように、大国や為政者により、誤った先入観を、わざと植え付ける『ミスリード』も必ず起こる。

ネトウヨやブサヨと罵りあうのも結構だが、真実を見る、誤ったロジックを重ねないようにしなければならないだろう。









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