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2017年12月31日08:42

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「大晦日」

そのむかしは
この日を「おおつもごり」と呼んだ

「つもごり」は月の最終日を表す言葉だ

「おおみそか」の「晦日」は「三十日(みそか)」から来ている

これは全部落語を聴いて得た知識だ

落語には「おおつごもり」をテーマにした噺が多い

それというのも
むかしは「おおみそか」が年内の集金日だったからで
大晦日に清算する家々があったからだ

この日に支払いできないと
気分的にスッキリしないというココロの表れなんだろうか

好きな噺である「芝浜」でも「文七元結」でも
借金に窮した家がテーマになっている

そう考えると
勤め人が多い現代とは明らかに社会情勢が異なる

税金は給与から天引きされ
電気・水道・ガス・NHKは銀行引き落としで
ローンも最優先で有無を言わさずむしり取られる

そんなふうだから
日々の暮らしは苦しくとも
少なくとも大晦日に風呂敷に隠れたり
娘を遊郭に売り飛ばすなどという非日常事態は出来しない

それがいいのか悪いのか
一律に判断はできないが
少なくとも悲劇は減少しているのだろう

大晦日は「今日を乗り切れば」という「おおつごもり」時代の日本人のミームが関係している楽観的な感情があるのかもしれない

少しまえにも書いたが
大晦日だろうが元旦だろうが
そこに特別な意味などない

突然玄関から「なまはげ」や「なもみ」が乱入してきて
怠け者を脅すということもない

テレビに目を転じると
大晦日は再放送ドラマを朝から放映し
元旦は観たこともないような漫才師がストリップ劇場の幕間で演じるようなネタを延々と映す

でもそれって
テレビの日常だよね

食い物だってそうだ
年越しそばを食えば
年明けからおせちを食う
最近では「年明けうどん」などという「恵方巻」よりも普及しそうもないシロモノが出始めているが
たった1日の時間経過で精神的圧迫や食生活から逃げることはできないのだ

そう考えると
ひとはなんだかんだ儀式を設け
現実逃避をしようとする生き物なんだろうね

でも現実からは誰も逃れられない
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