『キノの旅』

最新バージョンのアニメ『キノの旅』視聴終了。
ライトノベルのアニメ化は珍しいことじゃないけど、最初にアニメ化されてから14年経ってるからね。2003年の春アニメだったからね。
その新アニメの方の主人公にずっと感じていた違和感が何に起因するものなのか、やっとわかった。
キノのシルエットが全体的に洗練されすぎているせいだ。
年端も行かない少女特有の華奢なボディはいいんだが、腕と足が少々長いんだな。
つまりは、『少女の体』に『細身の青年の手足』が生えている状態。
まあ、カッコイイといえばカッコイイが、旧アニメのキノのほうがより原作のカバーイラストに近いぶん、説得力があったな。
で、新キノの性格は少しばかり可愛らしくなってる。
これは新旧キノの声優の演技力にも関わりがあるんだろうけれど、原作の、ある意味他人に対する『ストイックなまでの無関心』感がより強く出ていたのは旧キノの方だったろう。

なんにせよ、新を見ると旧を、旧を見ると新を見たくなり、原作も読み返したくなるという不思議な無限ループがまたひとつ増えてしまった。
『意味がわかると怖い話』的な展開が多いから、好き嫌いははっきり分かれる作品だと思う。
作者も最低限の情報しかくれないから、そういう部分を一種の謎掛け的な意味で楽しめるかどうかに掛かってくるかな。

この不思議な世界観、嫌いじゃないよ。