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2017年12月24日22:39

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新国立劇場バレエ シンデレラ

2017/12/16土 18:00- 新国立劇場オペラパレス

音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
Music : Sergei PROKOFIEV

振付:フレデリック・アシュトン
Choreography : Sir Frederick ASHTON

指揮:マーティン・イェーツ
Conductor : Martin YATES

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
Orchestra : Tokyo Philharmonic Orchestra

シンデレラ:小野絢子
王子:福岡雄大
義理の姉たち:古川和則、小野寺雄
仙女:細田千晶
道化:木下嘉人

*キャスト表はこちら
https://blog-imgs-118.fc2.com/k/i/k/kikoworld/20171224223159445.jpg

楽しみにしていた、新国立劇場のシンデレラ、初日のソワレに行ってきました。感想が少し遅くなってしまいましたが、素晴らしい公演でした!!

私の大のご贔屓の絢子ちゃん。彼女は音感抜群だからアシュトンにはぴったりだろうと思ってましたが、その期待を裏切らず。しかも意外に気の強いシンデレラで、みすぼらしい格好してて義理の姉にいじめられてはいるけど、その境遇を悲観せず、しっかり前を向いて明るく生きる少女という役作りでした。現代的なシンデレラで私は好き。

今回よくよく作品を観てみると、アシュトンのシンデレラは彼女の惨めな境遇をあまり熱心に描写してはいないのですね。むしろ、彼女の純粋さ、前向きさ、温かさに焦点を当て、それらが彼女の周囲に影響を与えて世界をふわっと幸せに変えていく様を描く構造になっている。結果、観終わった後に本当に幸せな気分にさせてくれる作品に。さらに、プロコフィエフの素晴らしい音楽と、緻密で凄く難しい振付が相まって、おとぎ話なのに子供っぽくない、キラキラしたクリスタルみたいな作品になっているなぁと。

絢子ちゃんの話に戻りますが、舞踏会に登場するシーンではその美しさに思わず息を呑みました。私の周りには小さなお子さんが何人かいらっしゃったのですが、その子達が思わず「きれいー」って言ってたくらい!私が彼女を好きなのはテクニックの高さはもちろんのこと、前述した音感の良さと、振付の一つ一つに物語を感じる繊細な演技なのですが、最近はいい意味で女王様のようなオーラが備わってきて本当に無敵。世界に誇れるダンサーさんです!

絢子ちゃん以外も、文句のつけようがない出来でした。

福岡君は本当にノーブルに踊るなぁと思うし、しっかり筋肉がついている体なのにジャンプが本当に軽くて高い。そして絢子ちゃんとのパドドゥはいつ見ても盤石のパートナーシップですんばらしいです。道化の木下さんも危なげなくハイレベルな回転技・跳躍技をこなしてた。手足の長い道化っていいですね。

Ugly Sistersの古川さん・小野寺さんは、それはもう楽しそうに演じてらしたこと!特に古川さん、こういうことやらせたら天下一品ですなあ。仙女の細田さん、たおやかで美しかった。これは母親の代わりでもあるのだから、彼女のようなちょっと母性を感じる演技はいいな。

そうそう、すべてのダンサーが、しっかり「役を生きて」いたのもよかった。アシュトンやマクミランは、端役まで含めて全員が役になりきって一瞬たりとも気を抜かずに演技することでストーリーが立ってくる。その点で新国のシンデレラは素晴らしかった!

オケも堂々とした演奏でダンサー達の熱演を支えていました。やっぱり東フィルだよなあ。NBSの公演はシティフィルのことが多いから、新国に来るとオケがちゃんとしてるなあと思ってしまいます。シティフィルは日によって出来不出来が大きく違うから。きっとバレエには常に1軍を出してくれてないんだろうと思うけど。

実は今回、普段バレエを観ない友達を連れて行ったのですが、楽しかった!またバレエを観たい!と言ってくれました。シンデレラはストーリーが分かりやすいし美術もきれいで音楽もいいし、そして新国のこのクオリティならきっと満足してもらえると思ってたのですが、嬉しかったです。次は椿姫を紹介するつもりです〜^^

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