映画ネタバレ日記

日曜日、『鋼の錬金術師』を見てきました。

私は文を紡ぐのを大事にする方なので、従来ならこの場合、視る又は観ると書きますが、今回は見る、です。
以降、ネタバレあります。長文です。

冒頭、幼い兄弟が錬金術で玩具をつくる。それを褒める母。
その母が突然に倒れ、葬儀の場面に。
兄弟は禁忌と知りつつも、母を蘇らせるべく人体錬成を。まあ、ハガレンを知ってればお馴染みの哀しい場面。
錬成陣が暴走し、家が崩壊。弟のアルフォンスは足元の床板ごと飛ばされて行く。
場面転換してイタリアの町中を逃げる神職。それを追う不自然な金髪の青年と大柄な鎧。なぜ追うのか、追われるのかの説明はない。
派手なCG戦の後、追い詰めた神職の指にあった赤い宝石は、兄弟の探す賢者の石では無かった。
町中で騒ぎを起こし、兄弟は唐突に現れた軍属に取り押さえられるも、神職は逃げてしまう。
「賢者の石なんて無い！ 諦めて別の手段を探せ！」叱責というより激怒するマスタング大佐。
はいアウトー！ 「誰も俺たちに諦めろと言わなかったじゃないか！」って名言がすっ飛んだぞ。しかも空気のホークアイ。
ここで突然現れる幼馴染。何しに来たんだ。しかもその後はずっと行動が一緒。何か用があったんじゃないのか。
温厚なハクロ将軍の計らいと弟の修繕でお咎めなし。しかも生体研究の第一人者というタッカーを紹介される。そこには柔和な父親と愛らしい少女と犬。

夢でうなされるエド。夢は母を錬成した場面へ。
暴走した錬成陣。気がつけば真理の扉の前に。扉の向こうへ連れていかれ、真理を見る。
そして等価交換で奪われる左脚。現実に戻ると、アルは居ない。
返せよ、たったひとりの弟なんだよって有名なセリフで魂の錬成。おかげで右腕を失うけど、ここまでのシーンは現在のエド。子供じゃ残酷だからって事かも知れないが、なんだかね。

程なく、出張でイーストシティにやってきたヒューズ中佐のアドバイスで、Dr.マルコーという人物を探しに。弟はお留守番で幼馴染とふたり旅。絵面は999。
偶然に見つけたマルコーはすったもんだの上、ホムンクルスのラストって胸の谷間むんむんのおばちゃんに殺される。死の直前、第五研究所とダイイングメッセージ。状況的にはこの二人が殺人犯と疑われても仕方がないのに、軍に顔が効く国家錬金術師は先にイーストシティに。残る幼馴染のウィンリィ、どうやって憲兵をたらしこんだ？

お留守番の弟鎧はタッカーにそそのかされて自分の存在と兄を疑う。なんで兄より最近知り合った人を信じるのかね。
アルを迎えにタッカー邸に向かうエド。人気が無く、邸内を探すと、タッカーが研究成果を見ろという。そこにはたてがみを生やした犬がいて、人語を話す。
「エド、ワード、お兄ちゃん」エドは全てに気付く。
「君のような勘のいいガキは嫌いだよ！」by水曜どうでしょう
タッカー、ボコボコ。不正研究と人道的問題で軍に逮捕。
降りしきる雨の中、落ち込むエド。アルはなんか別の事考えてる様に見える。
ここでも大佐は鬼丸出し。嘘っぽい濡れると風邪引くぞの言葉。厳しいながらも前を向け、歩け、と叱咤してた大佐はこの作品にはいない。そしてここでも空気のホークアイ。

第五研究所はどこじゃいなと地図を調べるエドと中佐とその部下マリア。そこにやってきた将軍は、おおそれならここだ、と地図を指す。
エドはアルとウィンリィとそこを調べるがもぬけの殻。手掛かりが途絶えて焦るエド。そこにアルの拗ね坊攻撃。僕はニセモノだー！ ああ、めんどくせ。その面倒な展開もウィンリィのスパナチョップで決着。いるのかこの場面。

エド達が勝手な馬鹿騒ぎ中に、あっさりいろいろに気づいちゃう中佐。おかげでラストに襲われて庁外に逃げ出すが、大佐に連絡中に、大佐に化けたエンヴィーに殺される。目撃者情報で大佐は追われる身。しかし追われる描写は無し。
でも庁外から大佐宛に電話して、取り次がれてたら電話交換手がアリバイ証明出来るだろ。
第一、電話口で「ヒューーーーーーズ！」って喚いてたんだし。

秘密を守るためにヒューズが殺されたのに、あっさり第五研究所は判明し、エド達はそこに向かう。そしたらウィンリィはソファーでうたた寝、アルはベッドでおやすみって体でタッカーに捕まってる。
二人を人質に取られ、命じられるままに、とりあえずは錬金術で破壊したっぽい右腕を左手で引きちぎる。人力で引きちぎれる自動鎧。紙製？
錬金術を封じられて無能化したところで、賢者の石のレシピやらいっぱい作ったよやらのご紹介。「大事なお客さん(人柱)になんばすっとか！」なノリでタッカーはラストに刺し殺される。
「出てこいや」なお誘いで登場するハクロ将軍。
果実酒みたいな賢者の石を、天井に干した人形兵に点滴。人形兵は目を覚まして「パパァ」とハクロに甘えちゃうん。かみかみ。パパ美味しい。
そんでアルの鎧からウィンリィがじゃじゃじゃーん。いつ入った？ なんの意味がある？
「応急処置で良い。動くようにしてくれ」この応急処置が完璧。この後完全に直ってる。天才メカニック過ぎる。ヨシムラがスカウトするレベル。

んでもって地下で大佐を追い詰めるマリアと兵隊。大佐は躊躇なく得意の指パッチンでマリアを焼きコロッケ。だけど指から火炎放射。なんか違う。
しかしマリアはホムンクルスのエンヴィーが化けたものだった。見抜いた理由は黒子の位置だが、大佐はマリアとの接点あったっけ？ てか、この時点でマリア死んでるって事か？
正体と、ヒューズ殺しの真犯人である事がバレたエンヴィーと、ラストが大佐を攻める。でも指パッチンは無敵。たまらずラストはホークアイを狙うが、それを庇って貫かれる大佐の脇腹。

わらわら歩く人形兵。大佐はホークアイに街に出すなと命じる。ホークアイは10人ほどの兵で出て来た人形兵を撃退。残りはグラトニーが全部食べてあっさり解決。

逃げ出そうとする(必要ある？)ホムンクルスを追う大佐。
建物から出たところで追いつく。
指パッチンから火炎放射。それどころか焔のレーザービーム。なんだこれ。
傷口を焼いて塞いだらしい。でも痛がりはするけど元気っぽい。
指パッチンでエンヴィーを焼く。エンヴィーもうヤバイ。逃げるエンヴィーは炭に。ラストも焼かれる。
原作なら憎しみで戦うなと周りが止めるが、人徳がない大佐はほったらかし。
ラストを焼きコロッセオ。そんで胸から核の賢者の石を抜き取る。
核なのにそこから復活しないし、死んだのに核が残る不思議。
それで抜き取った核の賢者の石をエドに渡す。
エドはそれを持って手合わせ錬成。真理の扉へ。てか、何しに？
そこでアルの本体に会うが、会いに来たわけでも身体を取り戻しに来たわけでも無く、待ってろアル！ って、何しに来たんだ？

戻ってきたら夜明け。みんなで朝日を浴びて終わり。え？ 終わり！？
エンドロールの後、なぜか放置されたエンヴィーの炭化した遺体から、緑の金目鯛が出てきてかさかさかさっ。G走りで居なくなるエンヴィー本体。それで本当に終わり。

さて、原作を単行本を全巻購入し、アニメ無印を劇場版まで観て、FAのDVD全巻揃えて劇場版全部観て、今年ハガレン展まで観に行ったフリークから物申すぞ。
日本人顔に無理な金髪させて西欧風の名前はずっこける！
人体錬成陣の暴走で飛んでくアルは一反木綿に乗った鬼太郎か！
イタリアまでロケしに行って、撮影で使ったのは無人の広場？ スペイン村で撮れ！
町人もみんな日本人！ 勇者ヨシヒコか！
マスタング大佐が性格悪いし、ホークアイは空気でしかない。
ヒューズの友情ごり押しは笑えない。
コーネロは何をしたって？ 悪事も見えないが町人のリスペクトも無い、ただのおっさん。
マルコーあっさり死にすぎ。これじゃ続編はありえない。
グラトニー少食。ちまちま肉食うな。
マリア・ロスは飯運んだだけ。小日向さんはハクロよりヨキの方が…。
タッカーは小物すぎ。ニーナは可愛いけど、伏線も無く「あの子エドに懐いてたわよね」って、言う前に描写しろよ。
兵隊が統率されてない。エドに敬礼させんな。よしんばさせても左手か右手か統一しろ。
ウィンリィどこにでも連れてくな。着いて来るな。
等価交換無視するな。アル一緒に戦え！
錬金術使え！ ほとんど壁作るだけ。オートメイルに飛び出す両刃すら無い！
重要人物出せよ。スカーもブラッドレイもアームストロングも師匠もいない。お父様もホーエンハイムもいない。
クセルクセスの血を表現出来てない。金目じゃない！
気合いが入ってたのはラスト役の松雪泰子だけ。似てる。色っぽい。胸谷間。
あとのスタッフ、キャストは「アニメ(正しくは漫画)原作だろ」「どーせジャニ映画」って舐めてないか？
監督脚本家以下、照明、音声も原作100回読め！
山田、絞れ！ 二重アゴで二の腕プルプルで腋毛出すな！
原作ファンを当て込みなら、原作リスペクトしろよ。
そうじゃないなら、世界感を伝える努力しろよ。全部置いてけぼりで、誰をターゲットにしてるかわからない。

結局、50歳以上夫婦割引で一冊1100円で「０巻」を買って、おまけのコスプレ学芸会を見ただけでした。
時間と金の無駄じゃーーーーーーー！