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2017年11月24日22:11

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2017/11/24-01

2017/11/11 イキウメ「散歩する侵略者」 シアタートラム マチネ

公式web
http://www.ikiume.jp/

お芝居でも映画でも小説でもボドゲでもその作品世界に触れたいと決めたら、まずは一切事前の情報は頭に入れずにまっさらな気持ちで望みたいと常日頃思っています。ま、ツイッターをやっていると思いがけず目に触れてしまうことも多々あるのですけれどね。

今回の「散歩する侵略者」は舞台の再演と思っていたら、もう何度も再演しているお芝居だったと後から分かって驚きました(笑) 舞台の前に映画版もやるというのを知って、去年の「太陽」のときもそうだったんだけど、まずは舞台を観てから映画を観たいと思っていたら公開スケジュールの都合で映画版は早々に終わってしまって結局未だに「太陽」の映画版は観ていないことになっているので今回は趣を変えて先に映画版を観ようと提案しました。

イキウメの物語はどこにでもある日常の場面からその独特のSF的な世界観にいつのまにかずっぽりとはまってしまっているというようなことが多いんだけど、映画版を観たときはとにかくその世界の話についてくのに精一杯で、通り一遍というか表面の一部しか理解していなかったんだなぁ、というのが今回の舞台を観て感じたことでした。というのも最初の概念が奪われた後で明日美が鳴海に対する態度がどんどん変化していく過程を観てたらなんだか目がしょぼしょぼして目が乾いたのかその辺りからずっと涙がじわじわ止まらなくなってしまったんですね。舞台上で概念を奪われた直後の演者に強烈に感化された感じというかなんというか。一度映画版で一通りのストーリーを知ってて、最後のオチまで分かっているのに最後の場面に近づくに連れなんともいえない感情が沸き上がってきて「あ、これっていままでずっと泣いていたんだ」とその時初めて気づきました。自分では泣いてないと思いながらずっと泣いていたという不思議な体験でした。今までイキウメのお芝居で泣いたことはなかったのでイキウメ史上一番泣いたお芝居となりました。周りのお客さんもエンディングが近づくに連れあちこちで鼻をすする音が聞こえてきたけど、これって最初に映画版を観てた人たちだよね絶対とか思いました(笑) 

ある概念を奪われてしまってからの各人の変わりように驚いたり思わずしてしまう反応に笑ってしまったり相変わらずイキウメの舞台は凄いです。今回主人公の妻役に内田慈さんが配役されていましたが、ずるいでしょと思いました(笑) お目当ての大窪人衛さんは中盤まで出番がなくていつ出てくるのかとやきもきしていたら中盤から後半にかけてとてもインパクトあるお芝居で爪あとを残してくれてとても満足でした。きなこさんはあんな憎たらしい高校生とは関わりあいたくないと言っていました(笑) この他すべての演者さんがいちいち素晴らしいので本当に至福の時間でした。ロビーに出たところに前川知大さんが知り合い(?)としゃべっているところで、お芝居を観終わった直後の興奮冷めらやぬ状態で「良かったです!!」と握手を求めようかと思ったけど思いとどまりました。語る室のときもロビーにふらっと前川さんがいたこともあったけど実際目の当たりにするとどうしたら良いか分からなくなってしまうんですよね(笑)

前回シアターイーストでやった本公演の「天の敵」のDVDが出てたのでちょっと悩んでやっぱり買って家に帰ってすぐ観ました。最後の「大丈夫」の台詞のときの表情を確かめたかったというのもあるのだけど、果たしてあの表情は何を示唆していたのか、DVDを見返してみても謎のままでした(笑)
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