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2017年11月18日22:57

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イワン雷帝と巨人の梯子

今日は演奏会の梯子をしました。

梯子その1

○N響第1871回 定期公演 Cプログラム
開演:2017年11月18日(土)15:00
会場:NHKホール
曲目:プロコフィエフ(スタセヴィチ編)/オラトリオ「イワン雷帝」作品116
メゾ・ソプラノ:スヴェトラーナ・シーロヴァ
バリトン:アンドレイ・キマチ
合唱:東京混声合唱団
児童合唱:東京少年少女合唱隊
語り:片岡愛之助
指揮:トゥガン・ソヒエフ

イワン雷帝の映画音楽を映画音楽演奏指揮者がオラトリオに編曲。
休憩なし
大谷刑部で有名な片岡愛之助が語りを担当。

プロコではスキタイが好きたいのじゅ。としては革命帰国後の交響曲第5番とかいまいち気乗りがしないのですがイワン雷帝は帰国後では最大の傑作かもしれない。特に第17曲〜第20曲は絶品である。まさにスキタイばりの喧騒がバリトンと合唱を引き連れて金玉均の甲申事変のような騒ぎとなる。お終いの第20曲のとても大団円とは思えない合唱も良い。ただ、第14〜第16曲の印象が薄い(寝てた、かも?)
片岡愛之助の語りによるイワン雷帝の表現と説明は望外に良い 歌舞伎というよりはシェークスピアみたいだ。

梯子その2

○フィルハーモニック・ソサィエティ・東京第3回定期演奏会
開演:2017年11月18日(土)19:00
会場:杉並公会堂 大ホール
曲目:
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47
マーラー/交響曲第1番 ニ長調[交響形式による音詩「巨人」 1893年ハンブルク稿]国際マーラー協会新全集版
ヴァイオリン:長原幸太
指揮:寺岡清高

複数の演奏会のプログラムに挟まっていたチラシを見て来ました。
指揮者の寺岡さんは大阪交響楽団の常任指揮者。

シベリウス/ヴァイオリン協奏曲
いつもこの曲は女性のソロで聴く機会が多いのですが本日は読響の長原さんで、オケのストバイが女性が多いことと相まって父性的と言うと大げさだけど包むような包容力を感じるソロでオケは優しく支えている感じです。
こういうのもなかなかいいですね。
オケが非常に上手くて、プロを超えてスタジオミュージシャンのバックオーケストラみたいでした。
アンコールはコルンゴルトの雪だるまのセレナーデという洒落た曲。ヴァイオリンと管弦楽の協奏曲形式で、昨年末に寺岡さんの大阪交響楽団で演奏したのと同じならツェムリンスキー編曲版です。

マーラー/交響曲第1番1893年ハンブルク稿新版
この版によるアマチュア日本初演とのこと。
とても違和感のない演奏というか、冒頭楽章〜花の章〜スケルツォがすごくすっきり。特に花の章はいかにも19世紀というかメンデルスゾーンやシューマンの前期ロマン派の香りが芬芬とします。そのためか全体的に19世紀的で、フランクの交響曲や新世界や悲愴の前に書かれた感がたっぷりする。(4楽章形式の改訂版第1番はいかにもこれらの交響曲を知ってて書いたような違和感があるんですよね。)19世紀的なちょっと古風な感覚で若い感性が描かれる。あだち充のみゆきをいま初版で読んでいるような心持ちです。ちなみに第1楽章は繰り返しなし、終楽章のティンパニは一人。第3楽章の冒頭はコントラバス独奏です。
演奏はシベリウスよりちょっと疲れてたけどそれでも花の章のトランペットの熱演とそれを引き継ぐクラリネットとオーボエに心打たれました。
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