mixiユーザー(id:2088704)

2017年10月30日20:23

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「アメリカネナシカズラ」

植物は意思を持っていないと思われている

だいたい意思を盛っていても
簡単に移動できない

生えたところでジッとしているだけである

そう思われている

ところが
そういうおとなしい植物ばかりではない

「アメリカネナシカズラ」という植物らしからぬ植物もいる

その名のとおり
この植物には根っこがない
そればかりか葉っぱもないし
光合成も行わない

光合成は植物にとっての唯一の生命維持活動である
ところがアメリカネナシカズラは葉緑素を使って光合成を行わない
栄養補給はほかの植物に寄生し養分を吸い取る
つまり「泥棒」である

泥棒は意思がなくてはできない

アメリカネナシカズラの繁殖は
「つる」によって行われる

いちおう植物だから
タネで増えるのだが
タネから出た芽はすぐにつる状になって伸び
宿主を探して動き回る

宿主がそこそこ丈夫でないと寄生生物にとって都合がよくないから
宿主に巻きついたつるで宿主が健康かどうかも推し量る
アメリカネナシカズラは自立するつもりがないので
できるだけ長期間にわたり寄生できる宿主を得るために
つるを巻きつける相手を評価する

脳もなにもないのに

泥棒かつグルメである

アメリカネナシカズラは「生物」の珍しい方向性を見せている

生物は脳などなくても
ズル賢く生きていけるのだ

タコには脳がたくさんあり
そのためカラダの一部を欠損しても
生きつづけることができるし
全身の皮膚を素早く変色させることができる
とはいっても
脳がたくさんあっても
アタマがいいワケではない

タコの分散した脳は
海のなかで生き抜くために進化した

それに較べたら
アメリカネナシカズラは大した機関も脳もなく
タコより何倍もズル賢く生きている

生物は人間が思っているより
ずっと興味深い生き方をしている
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