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2017年10月24日23:35

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にび色ザナイトフランク

本日は放課後に下記の演奏会に行きました。

○都響第841回定期演奏会Bシリーズ
開演:2017年10月24日(火)19:00
会場:サントリーホール
曲目:
バルトーク/ヴァイオリン協奏曲第2番
フランク/交響曲ニ短調
ヴァイオリン:アリーナ・イブラギモヴァ
管弦楽:東京都交響楽団
指揮:小泉和裕

本日は定期会員のニフティ・サーブ以来のお友達からの有償譲渡で聴きました。
中間楽章に快速なスケルツォ風楽句を挟み込んだアーチ風の構造が似たもの同士を並べたなかなか秀逸なプログラム。
今日の携帯メールに今日の当日券案内としてにび色に輝く交響曲とか書いてあってなんのことかと思ったらフランクの交響曲のことだった。

バルトーク/ヴァイオリン協奏曲第2番
イブラギモヴァは生では初めてかな?
写真は精悍な美人だけど実際は少し丸ぽちゃのかわいい美人。
その独奏は最初地の底のようなマグマを大きな滴に包み込んだような渋みを感じさせるかわいい顔と感じ違う演奏でスタートし、地味だがドライヴ感のある管弦楽に後押しされて次第に高音部から滴が弾けていく。アンチコルンゴルト的美しさの第2楽章では徹底的に美しい。アンチコルンゴルト的に。終楽章もショスタコ風というよりは戦後昭和風なグルーヴ感の管弦楽の上を独奏ヴァイオリンがブリーズのように吹きすさんてしかも管弦楽と見事に調和してかわいい顔してなかなかやるなと思った。
この余韻に浸りたいのでアンコールしないでくれと願ったらやはり無かった。

フランク/交響曲
フランクはベルギーの生まれでパリ音楽院の教授だったのでフランスの演奏をよく聴いていましたが今日の演奏はどちらかというとドイツ的。
渋い。とにかく渋い。
第1楽章では第1主題と第2主題の間で最初に長調に転調するところで光が射すように感じるものだが射さない。第2主題は初めから長調だが明るくない。第2主題が終わったあと2回目の第2主題のところでやっと少し明るくなってほっとする。
しかし熱い。第1主題も地の底のマグマのような熱さ。熱いまま転調。第2主題も熱い。とにかく第1楽章は熱かった。
そのせいか第2楽章のコーラングレも渋く聴こえる。それがなかなかいい。クラリネットももちろん渋い。(コーラングレより少し明るいか。)
終楽章はもう熱いまま押しまくり。もちろん波があるが全て高い波濤。
総じてドイツ的なのかと思ったわけですが、ドイツというよりフランクに内在する熱さを小泉和裕が生真面目に炙り出してしまった感じで、前プロのバルトークと併せて中央ヨーロッパに眠るマグマの余熱を聴いた気がした。
この地の底深いマグマ感をにび色と表現した携帯メールもなかなか言い得て妙なのである。
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