2017/10/8日 16:30- 新橋演舞場
尾田栄一郎 原作
横内謙介 脚本・演出
市川猿之助 演出
市川猿翁 スーパーバイザー
ルフィ／ハンコック： 市川 猿之助
白ひげ： 市川 右團次
ゾロ／ボン・クレー／スクアード： 坂東 巳之助
サンジ／イナズマ： 中村 隼人
マルコ／サディちゃん 尾上 右近
ナミ／サンダーソニア： 坂東 新悟
アバロ・ピサロ： 市川 寿猿
チョッパー ： 市川 猿
はっちゃん／戦桃丸：市川 弘太郎
ベラドンナ ： 坂東 竹三郎
ニョン婆： 市川 笑三郎
ジンベエ／黒ひげ： 市川 猿弥
ニコ・ロビン／マリーゴールド： 市川 笑也
マゼラン： 市川 男女蔵
つる： 市川 門之助
エース／シャンクス： 平 岳大
ブルック／赤犬サカズキ： 嘉島 典俊
イワンコフ／センゴク： 浅野 和之
ツイッターのタイムラインで大盛り上がりしていて是非生で観たいと思っていたワンピース。ついに観てきました！感想が遅くなってしまったのもあり、今頃アップしてますが実は猿之助さんを観てます。（次の日に怪我なさったとことを知り、本当にびっくりしました。かなりの怪我のようですが、遠くないうちに完治して舞台に戻ってきてくださることを心から祈っています）
楽しかったです・・・！
ワンピース自体はアニメをちょこちょこ見てて、漫画も最初の１０数巻くらいは読んでたのですが、それが歌舞伎になるとは！いやこんなに歌舞伎に馴染むとは！あの世界観って確かに、青春もののような青臭さがあって（ワンピースのテーマは友情だと思うんですよね）、ストレートプレイでやるとちょっとしらけちゃうと思う。それが歌舞伎になると、嫌見なく漫画のメッセージがそのまま伝わってくる。これを歌舞伎化しようという思想自体が秀逸！
そしてキャラがなんと漫画にそっくりなことか！ワンピースの悪役って確かに歌舞伎メイクなんだなって後で気づくという。写真で見ると一番違和感があったのは、実はルフィ。でも生のステージで動いている姿を見ていると、ああ彼は確かにルフィだわって思えてきて、終わる頃にはルフィってこうだよね！っていう気持ちになる。猿之助さんの凄いところ。そしてこの役は彼にとても合っている（歌舞伎風に言うと、ニンが合う）んだと思いました。
ストーリーは、エースの死を中心に、シャボンディ諸島の人魚とか、アマゾン・リリーとか、いくつかのエピソードを組み合わせたもの。麦わらの一味がまとまって行動するシーンは少なくて、ルフィ―とエースの絆が中心になってます。ストーリーについて原作ファンがどう思うかはちょっと聞いてみたい感じがします。
作品としては、ストーリーで見せるというよりは、ショー的な魅力が大きいかなと思いました。滝のように水が流れるシーン、宙乗り、早変わり、など、歌舞伎のお家芸のワザもたくさんあるし、レビューのようなダンスシーン、そして観客も一緒になって歌うライブのようなシーンも！歌舞伎初心者でも文句なく楽しめる一大エンターテイメント作品です。
役者については、とにかく歌舞伎役者さんって演技力も身体能力も最高レベルだなというのを実感しました。猿之助さんは性別を感じさせない魅力があって本当に面白いと思うけど、彼だけじゃなくて、端役の一人にいたるまで何と充実していることか。でも若手中心のキャストの中で猿之助に次いで私の心をつかんだのは白鬚の右團次さん。この人の殺陣の何とかっこいいこと！（こういうところに惹かれてしまうのはやっぱりバレエ・ダンスファンなのだなと）
実はこの作品、昨年映画で観たのですが、それより生の方が、断然楽しかったです。定期的に上演される作品になるといいなあ。若い歌舞伎ファンを増やすきっかけにもなると思う！
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