mixiユーザー(id:946351)

2017年10月15日14:37

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安倍政権の評価をめぐって……

先日の日記にコメントが付いたので、それに回答しようとしたのですが、長くなってしまったので、新規の日記を立ち上げて、こちらで回答することにしました。

コメント内容は以下の通り。

(日記タイトル)
若者層は保守的? 内閣・自民支持(毎日新聞)
2017年10月11日19:55
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1963095691&owner_id=946351

(コメント)
ウルトラマリン 2017年10月14日 16:12
そうですかね。多数派が必ずしも正しいとは思いませんけど・・・。それにSMAP/Vさんだって諸手を挙げて賛成しているわけじゃないでしょ?安倍さんに対して(党内外問わず)誰一人嗜めたり、意見を言ったりできないのがこの国の不幸。まだトランプ大統領の方がマシに見えます。それに安倍さんは焦ってるんじゃないかな。結果が出ないアベノミクス。広がる格差。企業は空前の利益を上げているのに血の巡りの悪い経済。(これは安倍さんの責任ではないけど)進まない北方領土問題と拉致問題。中断したままの働き方改革に改善されない待機児童問題。プライマリーバランスをゼロにすると掲げておきながらあっさり破ってしまう腰の弱さ・・・。結局みんな自分の事(今の生活)しか考えていないんですよ。

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コメント、ありがとうございます。
ただ、論点がどんどん拡散しそうなので、できるだけ論点を広げないように気をつけながら、返答したいと思います。(^^;;

> 多数派が必ずしも正しいとは思いませんけど・・・。

そんなことは一言も言っていないはずです。
野党の人たちの感覚が、大多数の国民の感覚とズレていると言っているだけです。
ただし、国民の感覚とズレていることは、政治家のあり方としては「正しい」とは言えないだろう――とは思います。

> それにSMAP/Vさんだって諸手を挙げて賛成しているわけじゃないでしょ?

上記の日記でも、イギリス労働党のジェレミー・コービンに言及しています。

> 安倍さんに対して(党内外問わず)誰一人嗜めたり、意見を言ったりできないのがこの国の不幸。

よくわかりません。たとえば、テレビを見れば、野党の政治家やコメンテーターが安倍首相の批判をしているはずですが?

ネットでネトウヨの発言を見れば、「左に偏向したマスメディアが安倍政権を不当に攻撃している」といった発言が無数に出てきます。逆に、ネトサヨ(?)系のサイトを見ると、これとは正反対のメディア批判をしています(リテラとか)。どちらが正しいのでしょうか。被害妄想的という点では、どっちもどっちで、同床異夢みたいなものだと思います。

付言すると、安倍首相は、おそらく本心では消費増税はしたくないのだと思われます。ただ、自民党内の多数派である増税派や財務省を無視できないので、今も、あいまいな発言を繰り返しているのだと想像します。実際、2014年末の解散も、党内の増税派と財務省を黙らせるために解散カードを切ったわけですから。つまり、安倍一強とは言っても、その実情はけっこう危ういものなんだと思います。

もう一つ付言すると、田原総一朗が、先日行われた外国人記者クラブでの会見で、「安倍さんは信念があって政治家になったわけではなく、家業を継いだだけなので、普通の政治家に比べると、誰の意見でもちゃんと聞く」とスピーチしていました。会見では話していませんが、実際、田原氏の意見で安倍首相が動いたことが、過去に何度か(最近も北朝鮮問題で)あったようです。
https://www.youtube.com/watch?v=7u5iCus3vfo
(4分30秒あたりから)

> 広がる格差。

党首討論などでは、安倍首相はドヤ顔(?)で、相対的貧困率が改善したと言っています。
安倍首相の参照データが何なのかは、よくわかりませんが、以下のような記事ならあります。
https://news.yahoo.co.jp/byline/ohnishiren/20170627-00072619/

雇用状況が改善して、失業者数が減っているのだから、相対的貧困率が改善していても何の不思議もないです。中長期的には、格差よりも中間層全体の貧困化の方が問題だと思いますが。

> 企業は空前の利益を上げているのに血の巡りの悪い経済。(これは安倍さんの責任ではないけど)

違います! これは安倍首相の責任です。
経済学的に言えば、内部留保問題の処方箋はインフレです。目標としているインフレ2%を達成できていないのだから(消費税8%による失速が痛かった)、安倍首相及び日銀の責任です。

> 進まない北方領土問題と拉致問題。

北方領土の交渉に関しては、佐藤優が高く評価しています。「外交交渉は水面下で進むのが通例なので、プロが評価する外交は、一般人の目には失敗に見えることが多い」とのことです。プーチンは、昨年日本に来た時に会見でプチャーチンの話をしましたが、あえてプチャーチンの名前を出すということは、プーチンが本気で考えていることを意味する。ただ、大統領選が終わるまではロシアの世論を刺激するようなことはできない、と。

拉致問題は、今年の12月以降に予想されている北朝鮮有事(?)が終われば、一気に動く可能性がありますが、ボクも詳しいことはわかりません。

> 中断したままの働き方改革に改善されない待機児童問題。

まあそうですね。

> プライマリーバランスをゼロにすると掲げておきながらあっさり破ってしまう腰の弱さ・・・。

これは、どちらかというと英断の部類に入ると思います。
日本の債務/GDP比は、すでに縮小に向かっているので、「2020年にプライマリーバランスゼロ」なんて、どうでもいい些末な問題です。増税したい財務省のプロパガンダにすぎません。
そもそも、国民の貯蓄(預金)は必ず誰かの借金になります。貯蓄総額=借金総額(政府負債+民間負債)です。「政府+民間」で見れば、借金がなくなることなんて永久にありません。現在は、民間の借金が減って、政府の借金が増えているだけです。逆に、政府の借金が減れば、民間の借金が増えるだけです。

> 結局みんな自分の事(今の生活)しか考えていないんですよ。

資本主義社会の為政者にとって、雇用問題・失業問題は最重要課題です。雇用よりも優先すべき課題があるとしたら、戦争とか災害くらいです。約80年前にケインズは、「人間の不確かな予測にすぎない将来を優先して、目の前の失業者を見殺しにするのは、経済学的にも道徳的にも間違っている」という趣旨の発言をしています。

長くなりましたが、以上です。

(追記)
相対的貧困率の参照記事ですが、詳細な分析をしている記事を見つけたので、リンク先をそちらに差し替えました。2017年10月15日 17:17

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