不幸せの定義を僕は見つけ出した
きっと多分これは限りなく真実に近い
強く何かを夢見て願って
それが目の前で完全に踏み砕かれたとして
僕は絶望なんかしたりしない
それを嘆く心は
願う気持ちまで終わらなかった事の証明だから
不幸の定義はきっともっと簡単だ
本当の不幸ってきっと
何ひとつ願えない事だ
よく出来た物語よりも物理的因果に縛られた現実は
よく出来た悲劇よりも残酷でどうしようもない
君がとても優しい言葉を吐いたのを覚えてる
柄になくて不釣り合いだったから余計鮮明に
君が死んだ実感は未だ無くて
それでも意識を向けると
それは空に落ちてく感覚に似てる
不幸せの定義を君がぶち壊した
きっと多分それは限りなく不可能に近い
そう信じざるを得なかった現実に
三日月のひび割れを刻んだのがつまり君だった
壊せるよきっと多分
だって壊れたんだよ
不幸せの定義
ほら不細工に笑って
君がいないのに笑って
前を向いたわけじゃない
壊せるだけ壊したら
いきなり穴が空いて
君がちゃんと笑ってて
それは真実だと確信した
物理法則を超越した何かが
僕にそれを伝えてて
死んだ君が伝えてて
悲しすぎても笑えることを
君が最後に教えてくれた
終わりが始まりじゃない
終わってないし続いてる
暗すぎて膝を折りかけた時
君の体温を心臓に感じたんだ
交差する道と道
前と後ろと斜め横
多分全部違う
道なんて存在しない
前も後ろも存在しない
君はいつもここに居たし
僕もいつもそこにいた
過去も未来も今も全部でひとつ
いつか今が終わっても
いつかが今終わっても
どうしようもないくらい変わらないってこと
思い出だからじゃない
思いが在るからだ
不細工な笑い方を褒めてくれるのが世界中で君だけだとしても
褒めてくれる君がもうどこにもいなくても
時々は不細工に笑うべきなんだと思う
きっと宇宙にも終わりはあるけれど
僕らがその結末を知らないように
心の終わりなんて決めないままでいい
声にならない声で本当に叫んだら
誰にも発見されてない粒子に伝って響くものが本当だから
いつもの坂を下る時
僕はいつもみたいに笑うんだ
だってきっとつまり
そういうことだから
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