えべっさん

神話のお話　前回の続き

前回のあと　因幡のお姫様は　大国（だいこく）さんを気に入り

二人は結婚することになる



この世の中を作ったのは　伊邪那岐命（いざなぎ）と伊邪那美命（いざなみ）

その子供が天照大神（あまてらすおおみかみ）・月読命（つくよみ）・蛯児（ひるこ）　

そして八俣遠呂智（やまたのおろち）退治の建速須佐之男命（すさのおのみこと）

その建速須佐之男命の子孫が大国さんになる

大国さんは結婚の後　国を治めることになるが

月日は流れ　建速須佐之男命のお姉ちゃんの天照大神の子孫（建御雷之男神（たけみかづちのおのかみ））が

大国さんのところへやって来る


「なぁなぁ　もうそろそろ　うちに実権譲ってくれや〜　

自分とこ　もうだいぶ長いこと　王様やってるし〜」

そう頼まれた大国さんは

「え〜〜？　わしもう　おじいさんやし　ようわからんし〜

息子に聞いてくれる？

息子がええっていうたら　べつにかめへんよ〜

息子　今　美保におるわ〜」

美保とは今の島根県松江市美保関町美保関

https://map.yahoo.co.jp/maps?lat=35.56339651&lon=133.30826863&ac=32201&az=174&z=16&fa=pa&ei=utf8&p=%E5%B3%B6%E6%A0%B9%E7%9C%8C%E6%9D%BE%E6%B1%9F%E5%B8%82%E7%BE%8E%E4%BF%9D%E9%96%A2%E7%94%BA%E7%BE%8E%E4%BF%9D%E9%96%A2

行ってみたら　いました　えべっさん（本名　事代主神（ことしろぬし））です

そう！えべっさんは大国さんの子供なのです

建御雷之男神が来たとき　えべっさんは対岸の島で釣りをしていました

そういうわけで　えべっさんを描くときはいつも

釣り竿を持ち　鯛を抱えています

えべっさんに「おとうちゃんに聞きに行ったら　あんたに聞けって言うてんけど　

なぁ〜　国　ゆずって〜な」と頼んだら

「かめへんよ〜」と返事



建御雷之男神はまた　大国さんとこに戻り　

「えべっさん　かめへん言うてるで〜」と伝えたところ　大国さんは

「ほんなら　わしの家作ってくれや

大きな家作ってくれたら　国譲るわ〜」と言いました

それでできたのが　今の出雲大社です



ちなみに　七福神の中で　日本人はえべっさんだけ

あとの六人は外国人です