むしろハッキリと「北朝鮮の学校」となった方が無償化に近づく皮肉

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朝鮮学校について、「なぜ北朝鮮の学校を税金で支援しなければならないのか」と主張する人がいて、それはそれで一つの考えではあると思いますが、その意見は色々誤解しているように考えます。

1つは、無償化制度は、国内にある外国の学校も支援しているということです。
制度の対象は、
1 所謂1条校の高等学校相当過程と、専修学校高等課程
2 外国人を対象とする各種学校のうち、
　・日本の高等学校相当の課程と外国政府が認めたもの（ナショナルスクール）
　・日本の高等学校相当の課程と、国際的な評価機関が認めたもの（インターナショナルスクール）
　・（削除済み）日本の高等学校相当の課程と文部科学省が認めたもの
となっています。

そして2つ目は、朝鮮学校は「北朝鮮の学校ではない」ということです。
朝鮮学校は、朝鮮人向けの学校かもしれませんが、日本の私立学校法に基づいて設立された日本法人が設置する各種学校で、日本の小中学高等学校の学制を真似た年限で同等の教育を行っていると主張しています。
これは北朝鮮の学制とは異なり、北朝鮮の当局から学校や課程の認可を得ている訳でもないようで、これらの事実から言えるのは、朝鮮学校は「日本の各種学校」であり、それ以上のものではない、ということになります。
即ち、朝鮮学校側の「高等学校相当の教育を行っている」という主張は、然るべき第三者の「お墨付き」が無い、「自称」に過ぎないということです。

そして、朝鮮学校が「自称」に過ぎないからこそ、1点目に書いた「無償化」の対象に含まれない、ということができるわけです。

仮に、朝鮮高級学校が「日本の高等学校相当の北朝鮮の正規の課程に基づく学校」であるという北朝鮮当局の認可を得たらどうなるでしょうか。
他国の学校は対象と認めながら、北朝鮮の学校を認めなかったら、それこそ不当な差別ということになると考えます。日本国は確かに北朝鮮当局を国家・政府として認めていませんが、世界的に見れば、複数の国と国交があり国連に加盟している北朝鮮は間違いなく「国家」と認められると思います。

だから、朝鮮学校は「高等学校相当の教育」と主張するなら、いっそまず北朝鮮当局にそれを認めさせて、本当に「北朝鮮の学校」になった方が、「無償化対象」になれるのではと考えます。