言葉が希望の舟ならば

■北朝鮮との対話重要＝猪木氏「日本は米朝仲介役を」
(時事通信社 - 09月13日 18:00)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=4764123

意外かも知れんが、北朝鮮が今、一番望んでるのが「対話」、それも米国とのなんだよな。

連中が米国を憎悪するには理由が有る。朝鮮戦争では米軍のB29の日本同様の無差別焼夷弾爆撃で、首都平壌の人口は1/10にされた・・・これは東京大空襲や広島長崎よりも甚大な被害だ。

太平洋戦争末期の日本は民間人巻き込まれた地上戦はサイパン島や沖縄戦くれえだが、朝鮮戦争では「全土が地上戦」だったからね。因みに、平壌は1度、そしてソウルは2度陥落し、南北には、今も推定500万人以上の離散家族が存在してるのでな。

更に、北に関しては、日本と違い、爆撃の対象にされたのは、発電所やダムとかの公共インフラだった・・・38度線で休戦して以降、彼の国は「世界でも最貧国としてのスタートを強いられた」んで。

でな、少し、連中の身に置き換えて考えてみてーな？ま、傍から眺めれば、「社会主義国家の振りをした、三代続いたでぶの王朝」だけどよ。この国だって、「世襲のぼんぼんが首相遣ってるのは同じ」じゃねーか。安倍の親父も爺さんも首相だったから。

戦争を煽ってるのは、寧ろ米国だよ。仮にだが、中国とかが、「安倍晋三斬首作戦」とか喚いて、大規模な軍事演習繰り広げたら、その国の代表の好悪以前に、誰だってその国の国民は危機感覚えるんじゃねーかな。

今回、経済制裁が不充分だと、この国のメディアは抜かしてるけど、餓えるのは三代目のでぶの一家じゃねーで「国民」だぜ。

「間違った指導者を選んだ、お前等が悪い」と、幼稚な自己責任論を持ち出すのは簡単さ。でも、俺達だって、「国や親の資産を選んで、この世に生を受けてねえ」のでな。

彼の国では、経済制裁や禁輸や国内の失政から、餓死者が続出してると訊く。でも日本だって、薄給で酷使された挙句に自殺に追い込まれたり、カネがねーだけで、子供や老人が虐待で殺されてる。

因みに、前者は「絶対的貧困」そして、この国で起きてるのは「相対的貧困」さ。

実は、どっちも深刻さは変らねーんだよ。OECDのデータは冷厳だ。北朝鮮国民と、日本の生活保護制度利用者の、平均寿命は「ほぼ同じ」なんだ。

三代目のでぶの望みはただひとつ、そいつは、「米国を攻撃出来る核保有国と、トランプに認めて貰い、改めて、相互に不可侵条約を結びてえ」だけだよ。

連中だって、全面核戦争なんざ望んでねーし、それ遣ったら、報復の核攻撃で、北朝鮮って国は地上から消滅するね。

でも、そいつは、彼の国の2500万人の国民の無差別虐殺を意味する・・・但し、こいつは600万人のアウシュビッツを含む、ナチスのユダヤ人大量虐殺以上の蛮行として、人類史に、犠牲者の血と共に刻まれるんじゃねーか。

そんな覚悟、トランプにはねーだろーし、もしそれ遣ったら、本当の狂人だ。

繰り返すが、政治体制は、誰も選んで生まれてねーし、どんなひでー国に生まれたとしても、そこで生きてる限り、誰だって「愛すべき、そして護るべき家族が居る」んだ！

確かに、複雑で面倒かも知れねーけど、「話し合うべき」さ。誰だって「殺し合うより、ずっとマシ」なんだからさ。