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2017年09月13日18:30

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ソーセージ幻想

ホットドッグを喰らうと思い出すショートショートは阿刀田高著『怪しいクレヨン箱』に収録している『ソーセージ幻想』だろうか。
このショートショートはなんと言うか、阿刀田高流『胡蝶の夢』という感じがする。
実際に読んでいただく方が早いんですが、1991年初出なので手に入れらるのだろうか? 
他の作品群も傑作ぞろいで、『夜の旅』は並のホラーよりも怖い。わずか、3ページと2行だけで、怖いと思わせてくれる傑作です。
『田代湖殺人事件』も『あ!』と感じさせてくれる作品。
っていうか、阿刀田高氏の小説は全て読者を驚かせるだろう。
『もう、一丁』も読みやすく、且つ、神秘的。『凹んだ顔』も傑作と言って良い。
なお、以前、パイクさんにオススメした本に『ブラックジョーク大全』という本がある。
タイトルを入れても、わずか3行で驚かせてくれる。
その中の一つで、未だに憶えているのはこれ↓ 

街角にて
子供「お母さん、あんなところに赤い手袋が落ちてるよ」
母親「あら、ホント。中身まで入ってるわ」

とまあ、こんなブラックなジョークが数多く収録されている。
『バーナード嬢、曰く。』の町田さわ子にも薦めたい本ですね(笑)。

僕が阿刀田高氏の本を始めた読んだのは中学3年のころだろうか? 
母が買ってきたのを借りて読んだ。
多感な思春期に、こういう本を読めばハマる。色々と読んだなあ〜……『最後のメッセージ』『猫の事件』『ナポレオン狂』『異形の地図』『街の観覧車』などetc……etc……
この中でも『異形の地図』に収録されている短編『縄』は怖さとともに驚きもある1編。
『街の観覧車』は凝っていて、前の話のわき役が次の話の主役になっている。なお、最初の主人公は最後の話のわき役として出てくる。
阿刀田高氏は常にジョークを愛している方だったようで、あとがきでその人柄を紹介されていた。
こんな会話↓ができる人だそうだ。
女 性 「この間、男性に間違えられちゃって」
阿刀田氏「へえ、それは服を着てて? それとも裸で?」
すごい頭の回転が速いと思います。

ああ、なんか、もっと読み返したくなってきた! 

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