オタクが嫌われる理由の一つ。

漫画はティーンを救う？「漫画のおかげで娘が非行に走らずに済んだ」という父親の言葉
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=159&from=diary&id=4748924

オタクが「趣味を持つ者」の代表や代弁者のように言うのはどうなんだろう…。
オタクという言葉が広く使われるようになって、意味合いも広がってきたとはいえ
一般的に趣味を楽しんでいる人と「オタク」は違う物だと思うんだけどねぇ…。

これは個人的な経験の話で大変恐縮なのだけれど、
アンチオタクにはこういう人もいるってお話を少々。

俺はもともとガンダムなどのロボットアニメや、
仮面ライダーなどの特撮物が好きだった。だけれど90年代に入って、
俺はパッタリとアニメや特撮に興味が無くなった。むしろ避ける様になった。
（2000年代になって、チラホラ見るようにはなったけど）
その頃から特に顕著なのだけれど、純粋に作品世界を楽しむことが難しくなった。
アニメ好きだという人は俺に「声優」や「監督」などの裏方の話をする。
例えば、Ｚガンダムに出てきたアムロがどんな7年を過ごしてきたかという話よりも、
古谷徹が他でこんな役をやっているとかの話をする感じだ。
その作品世界を楽しんでいる人間にとって、声優や監督などの話は邪魔だ。
手品で言うネタ晴らし、推理小説を読んでいる人に犯人を伝えるようなマナー違反だ。
これらは作品が好きで、裏方に興味のない人がオタク嫌いになる十分な理由になる。

おそらく、TVなどでアニメなどを見て興味を持ち始めた人たちにも
同じような事は起こっているだろうね。
「にわか」だと言ってバカにされたので、オタクが嫌いになったとか、
アニメが好きなのに、声優とか設定の話をされて興味が失せたとか…。


また、その作品世界が好きな人にとって、
好きなアニメのキャラクターが性的な表現の題材に使われている事が、
どの様に目に映るか考えたことがあるだろうか？
好きで絵を描くことは構わないけれども、性的な欲求を満たす材料に
されているのを見た時、作品世界が好きな人は夢を打ち砕かれる。
少なくとも、その作品の持っていた純粋さは汚されてしまう。
書かないにしても、そう言った性的表現を肯定する者たちが、
自分の好きな作品世界を汚す存在にしか見えなくなる。


最近だと、模型店のポップとかもどうかと思う事がある。
先日発売された「メガサイズモデル 1/48 ユニコーンガンダム」が欲しくて
とある模型店に行ったらポップに「可能性のけものフレンズ」とか書いてあった。

私のたった一つの望み……
可能性の獣……希望の象徴……父さん……母さん……ごめん…

血に濡れた手でバナージの頬を撫でたカーディアス・ビストは
どんな気持ちでバナージにユニコーンを託したのでしょう？
もろくも崩れ去った、バナージの母の願い。悲しくはないですか？
お前ら、炎の旅立ちを茶化してんじゃねぇよっ！

「けものフレンズ」は「けものフレンズ」で好きだよ！
最終回見て涙あふれて来たよ。ホント、かわいくて楽しかったよ。
でも、ガンダムUCと何の関係があるんだよ？
ただ「けもの」って言葉があっただけで、作品世界的には無関係だろ
8000円ほどのガンプラ買おうと思うやつってのは、
その世界に純粋に埋没し、そこに留まっていたいんだよ。
オタク的なノリとかネタとかのノイズはいらないんだよ。
こういう「オタク的なネタ」の多くが、
作品世界を好きな人をバカにし、神経を逆なでしてるって気が付けよ。
こういうのが、オタクが嫌われる理由だって気が付けよ。

ちなみに、昔好きだったGT選手権を見なくなったのも、
エヴァとか初音ミクが入ってきたあたりからだったり、
俺の好きだった、家電とコンピュータの街だった秋葉原は跡形もない。
エアガン好きだけれども、サバゲなどに全く興味がないのは
サバゲに行くとメイドコスの人とかいて雰囲気がよどんでいるから。
かといって、ガチ勢についてゆけるほどのマニアでもないしね…。
と、この辺でやめておこう。
それこそ本が一冊書ける位、こういう話は出来てしまうので…。


もちろんこれは俺がオタクが苦手な理由であり、これが多数派の
意見ではないけれど、同じような考えの人とは何人もあった事がある。
彼らと話すと、他者の好きな物や領域に対してズケズケと踏み込んできて、
その人の好きだった気持ちや世界観を踏みつけにして壊して行く無神経さが
嫌いだという。これについては俺も同じ意見だ。

でも、この手の話ってオタクの人にはあまり通じないんだよね。
上に書いた様な事が、マナー違反だと感じなかったり
人の気持ちを逆なでる事だとわからないどころか、それを楽しんでいる人たちだから。
そうなると、好きなものでイヤな気持にならないために
作品世界を純粋に楽しみたい人が遠慮したり諦めるしかない。
そして、諦めた人たちはオタクたちを嫌う。因果応報ってやつだ。

とりあえず「メガサイズモデル 1/48 ユニコーンガンダム」は、
そのホビーショップでは買わずに、Amazonで買う事にしようと思います…。
もう、あのショップではプラモ買わない。