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2017年09月03日16:39

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ルグリ・ガラ Bプログラム

2017/8/23水 18:30- 東京文化会館

◆『エスメラルダ』
音楽:C.プーニ
振付:M.プティパより
出演:ナターシャ・マイヤー、ヤコブ・フェイフェルリック

◆『I have been kissed by you…』
音楽:M.リヒター
振付:H.マルティン、P.d.バナ
出演:エレナ・マルティン、パトリック・ド・バナ

◆『…Inside the Labyrinth of solitude』
音楽:T.ヴィターリ
振付:P.d.バナ
出演:ジェロー・ウィリック

◆『海賊』第2幕よりアダージョ
音楽:L.ドリーブ
振付:M.ルグリ
出演:ニーナ・ポラコワ、デニス・チェリェヴィチコ

◆『Whirling』
音楽:P.グラス
振付:A.ルカーチ
出演:ニーナ・トノリ、ジェームズ・ステファン

◆『Movements of the Soul』
音楽:バルバトューキ、K.ディクソン、M.スタイン
振付:ニキーシャ・フォゴ
出演:ニキーシャ・フォゴ

◆『ジゼル』
音楽:A.アダン
振付:J.ペロー/J.コラリ
出演:マリアネラ・ヌニェス、ワディム・ムンタギロフ

◆『ファラオの娘』
音楽:C.プーニ
振付:P.ラコット
出演:オルガ・スミルノワ、セミョーン・チュージン

◆『ランデヴー』
音楽:J.コスマ
振付:R.プティ
出演:イザベル・ゲラン、マニェル・ルグリ

◆『タランテラ』
音楽:L.M.ゴットシャルク
振付:G.バランシン
出演:ニキーシャ・フォゴ、ジェロー・ウィリック

◆『Morzart à 2』より
音楽:W.A.モーツァルト
振付:T.マランダン
出演:ナターシャ・マイヤー、ヤコブ・フェイフェルリック

◆『フェアウェル・ワルツ』
音楽:F.ショパン、V.マルティノフ
振付:P.d.バナ
出演:イザベル・ゲラン、マニュエル・ルグリ

◆『白鳥の湖』より黒鳥の
グラン・パ・ド・ドゥ
音楽:P.I.チャイコフスキー
振付:R.ヌレエフ(1964年ウィーン版)
出演:ニーナ・ポラコワ、デニス・チェリェヴィチコ

◆『Factum』
音楽:K.コルホー
振付:H.マルティン、P.d.バナ
出演:エレナ・マルティン、パトリック・ド・バナ

◆『ジュエルズ』より
“ダイヤモンド”
音楽:P.I.チャイコフスキー
振付:G.バランシン
出演:オルガ・スミルノワ、セミョーン・チュージン

◆『ドン・キホーテ』
音楽:L.ミンクス
振付:M.プティパ
出演:マリアネラ・ヌニェス、ワディム・ムンタギロフ

◆『Moment』
マニュエル・ルグリ ソロ (世界初演)
音楽:J.S.バッハ/F.ブゾーニ
振付:N.ホレツナ
出演:マニュエル・ルグリ
ピアノ:滝澤志野

ルグリ・ガラBプロです。

この日、一番印象的だったのはマリアネラのジゼルでした。彼女のジゼル、勿論ワディムとのペアのを昨年の来日公演のときに観たはず、なのですが、そのときと全然印象が違っていて。今回の方が断然、よかったです。ウィリになったばかりのジゼルのシーン。ロイヤルのジゼルは、ウィリになってからも割と人間臭くて強いキャラクターのことが多いなと思っていたのですが、マリアネラのは、人間の感情は失っていて、でも、彼への愛情だけは生きているっていう、母性と聖なるものだけが中に残っているジゼルに見えました。彼女の素晴らしいテクニックのおかげで、難しい振付もかえって静に見える、でも、中に残っている想いはとても強い。このジゼルの解釈、今の私にとってはすごくしっくりきて、感動的でした。この手のジゼルは、他にシルヴィア(アツォーニ)でしか、感じたことが今までなかった。こういう表現ができるようになるためには、年齢的な条件も必要なんでしょうかね・・・。そしてもちろん、ワディムのアルブレヒトも本当にノーブルで美しい。深い深い印象を残したジゼルでした。

マリアネラとワディムのドンキもよかった!キトリも、太陽のような性格のマリアネラのはまり役。扇子を粋に開閉しながら苦も無く涼しい顔で難しい振付を音楽性たっぷりにこなすマリアネラ、ブラヴォー!そしてワディムも、鉄板のテクニックで実にエレガントなバジルでした。そういえばこれ、アコスタ版だそうです。

ボリショイ組、ファラオの娘ではロシア流の鉄壁テクニックを見せつけてくれて、一方、ダイヤモンドでは輝くような美しさ。この二人は、本当にスタイルが美しくてダイヤモンドっていう演目に相応しい。確かにスミルノワはちょっと強くて冷たくて近寄りがたい雰囲気があるけど、でも、彼女は常にプロフェッショナルとして最高のものを見せようとしている姿勢を感じて(そこはザハロワにも通じる)、私は好きです。チュージンはあのエレガントさ、そして演技力も素晴らしくて、本当に好き!

ルグリの演目では、BプロでもやっぱりMomentが好きでした。ランデヴーもいいのだけど、なんだろ、私の中ではやっぱり、他の役柄を演じるルグリよりも、彼自身を表現する方が何だかしっくりくる。もともと現役時代から、役になりきって見えるっていう感じじゃなかったからかな、私の彼に対しての見方は。

ウィーン組は、Aプロになかったコンテンポラリー『Whirling』『Morzart à 2』が結構いいなと思いました。彼ら、コンテ上手いなあ。ただ、作品的には、前者はまたミニマルミュージックだったりして、ちょっとバリエーション感には欠けるなと思いましたけど。

あ、あと、古いヌレエフ版の黒鳥、初めて観ましたけど、難しい割にはザ・古典のより楽しいとは言えないかも^^; と思ったり。珍しい作品を見せていただけるのは有難いですけどね。

今回のガラは、作品と作品の間に幕が降りて、そこに次の作品名とダンサーの名前が出るという趣向になっており、知らないダンサーが多い場合はこれはいいなと思いました。ただ、ルグリの、日本人ファンに対するサービス精神は本当に有難いのだけど、やはり平日の夜に3時間半越えの公演は、もう勘弁願いたいという気持ちです。東京は土日がなかったんですよね。堅気のサラリーマンにはあまりな仕打ち。主催のベルチェさん、多分次も考えてると思いますけど、時間設定は、なにとぞご再考を願いたいです。

物凄く簡単な感想になってしまいましたが、この辺で。
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